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【要点まとめ】『心理学者・脳科学者が子育てでしていること、していないこと』

この本は、現在、最も信頼できる子どもの発達に関する科学的所見と、脳や心の科学者が最善と考えて実践している子育てメソッドをまとめました。子育ての無用な不安や迷いから解放され、家庭がより楽しくなり、そして10年後には、我が子がより賢く、20年後には、より多くの成功に恵まれる方法をお話しします。

どれだけ素晴らしい子育てメソッドや技術を用いても、そこに我が子への愛情がなければ無意味です。親の愛情が子どもの脳の最も大切なところを育てるのです。ですので、この方は「ママとパパの愛情+普段の子育て」に「プラスα」 としての子育て術とその科学的な根拠を紹介しています。

「心理学者・脳科学者が子育てでしていること、していないこと」本文より

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心理学者・脳科学者が子育てでしていること

【子育てが楽しくなってくる編】

  • 赤ちゃん指を握ってもらう
    育児ストレスを喜びに変えてくれる素敵なホルモン「オキシトシン
    オキシトシンの分泌を豊かにするには、子育て中のパパ、ママなら、子どまとの身体的な触れ合い、スキンシップが最も良い方法。スキンシップの方法として代表的なものは抱っこだが、新生児期から6ヶ月ぐらいまでなら、赤ちゃんに指を握ってもらうこと。

  • 「いないいないばぁ」をする
    この遊びには、心理学的に2つの大きな意味がある。
    一つは、子どもの先を読む力、展望力が育つこと。また、大人が「消えてもまた必ず現れること」を繰り返すことで、自分のために必ず戻ってきてくれるという信頼も育む。それにより情緒的に安定した子に育つ。

  • 子どもが興味を示さない絵本やおもちゃも、身近に置いておく
    「この子には合わなかったみたい」と諦めて、すぐに本を片付けたりしないこと。たとえ今は興味を示さなくても、子どもにはたくさんの本に囲まれている環境が大切。
    子どもの興味や関心は、日々移ろいでいくもの。ニューロンのネットワークも日々新しく組み換えられている。新しい何かを与えたとき、すぐには反応しないかもしれないが、見慣れていくうちにやがて興味が出てくる。

  • 父親が遊び相手になる
    父親が育児に参加するほど「お父さん効果」と言われる良い影響が、多くの子どもに見られる事ことは心理学者の間でも知られている。
    「ママの代わり」ではなく、パパにしかできない子どもとの関わりを大切に。例えば「高い高い」も、力があるパパにしてもらうと、ダイナミックで子どもには良い刺激になる。

  • 「魔の2歳児」には、成功体験を与える
    他の強さが目立ち始めたと言うことは、それだけ成長したということ。「世界を知るための観察フェーズ」から「世界で目的を達成するために仕掛けるフェーズ」に入ったともいえる。
    自分が何をしたら何が起こるのかを学習する脳基盤が機能している。なので、可能なときには「自分の行動によって目標が達成できた!」という成功体験をさせてあげること。
    実は、何か行動するたびに成功できる体験よりも、「成功する時もあれば、できない時もある」という体験を繰り返す方が、行動起こす意欲が育つ。

  • なにげないしぐさを、してほしい行動に育てる
    心理学でよく知られているテクニックに「シェイピング」と呼ばれるものがある。最終的な目標を設定して、その目標に向けて淡々と行動近づけていく方法。
    子どもの場合、してほしい行動にちょっとでも近づいたら褒めること、ご褒美を与えることで、少しずつ目的の行動に誘導していく。

例:「着替え」
ステップ1
パパやママが着替えのモデルを子どもに見せる。例えばパパが着替えたら、「パパ、すごい!着替えが早いね!」などとママが褒める。

ステップ2
たとえ偶然であっても、子どもが「服を脱ごうとする」など、ちょっとでもお着替え的なアクションをしたら「すごいね!」と褒める。

※お箸の使い方、身支度の習慣、勉強の習慣、お手伝いなど、何にでも応用できるテクニック。
自覚も根性も努力も必要なく、子どもに望ましいアクションが増える。

  • 「自然体験」は負担にならない範囲でする
    結論から言うと、無理をしてまで自然体験をさせる必要はなし。自然体験において大事なことは、そこが「壮大なる探検の場」になっていること。
    街中の自然体験でも、子どもには十分刺激になる。遠くの山や川に連れて行かなくても、身近な自然を子どもと一緒に楽しんであげること。

  • 6歳までは「宝物」扱いしてあげる
    心理学の様々な研究において、「人は、人に大切にされることで、自分を大切にできるようになる」ことが示されている。
    自分は宝物だと感じられると心地良いわけですが、この心地よさが、小学校入学までに「当たり前」と思うようになることが重要。


【成功する子に育てるコツ編】

  • 赤ちゃんと見つめ合う
    目を合わせることで、赤ちゃんの前頭極が活性化し、それがひいては、社会性の発達につながる。一回一回は短い時間でも、笑顔で頻繁に目を合わせてあげましょう。

  • 「この子は必ず成功する」と確信を持つ
    人生には挫折や失敗、不運やトラブルはつきもの。人生で成功するためには、厳しい状況でもチャンスを見いだせる心理的な回復力(レジリエンス)が必要。
    「あなたはかしこいよ」「あなたは成功するよ」「あなたは望みを叶えられるよ」と親が確信を持って接することが子どものレジリエンスを育てる。

  • 手づかみ食べをどんどんさせる
    脳の根幹である「ワニの脳」が活発である方が、脳全体も活発に働くことは、脳科学ではよく知られている。ヒトの脳を活発にするためには、まずはワニの脳やウマの脳を刺激する環境を整えてあげること。
    脳の成長については、以下参照

    そのために、自発的に遊べるようになったら、「五感が刺激される環境」が大切になる。できるだけ、複数の感覚が同時に刺激される体験が重要。これによって感覚統合が進み、複数の感覚を駆使して、物事を認識する基盤ができる。
    手づかみ食べをさせることで、食事が単なる栄養補給の時間ではなく、五感に加えて、食事を口に運ぶという運動感覚も統合される体験になる

脳の成長【ワニ→ウマ→サル→ヒトの脳】
乳幼児は、人の脳を獲得するまでにワニの脳→ウマの脳→サルの脳の時期を経る。これらの脳は切り替わっていくのではなく、新しい脳が古い脳に覆い被さるように進化する。つまりヒトの脳の下には、本能のまま生きるワニの脳や、乱暴なウマの脳が潜んでいる。そのため、新しいのを古いのを新しい脳の土台としてしっかり育ててあげることが大切。

◼︎ワニの脳(衝動・欲求・本能の脳)
1歳までは、とにかくこの脳を満足させてあげることが大切。
・ワニ脳が満足していないと、その後他の脳の発達を妨げる可能性大
・成人でも飢餓状態など生存が脅かされる状況では、ワニの脳が他の脳を押しのけて強力になる(ダイエットのリバウンドなどもワニの脳の暴走で説明されている)

◼︎ウマの脳(乱暴・不安・好き嫌いの脳)
0ヶ月から機能しているが、5ヶ月〜3歳位まで安心感で満たしてあげると、社会性の基礎(サルの脳)が育つ。1歳〜3歳にかけては最もパワフルに活動する。
・感情に影響するので、才能の開花や社会生活への影響が最も深い
・生涯にわたって機能し続けるが、サルの脳、ヒトの脳が暴走を抑止する

◼︎サルの脳(他者への関心・社会性の発芽の脳)
1歳から1歳半にかけて、「ウマの脳が暴れていない楽しいとき」を中心に、少しずつ働き始める。青年期を通して成熟する。
・他者への関心がサルの脳が働いているサイン。たくさんかまってあげることで育つ
・3歳~4歳にかけて、ウマの脳を多少抑制できるようになる。幼児期から3歳にかけてウマの脳を暴走させないことが重要

◼︎ヒトの脳(目的・戦略・抑制の脳)
いつから働き始めるかははっきりしないが、表象能力(脳内でイメージする能力)は2歳位から見られる。
・他者の心の推論、「過去↔︎未来」の認識は、2歳~4歳にかけて伸びる
・言葉によるコントロールは早い子で5歳、プランニング(計画性)は早い子で6〜7歳から
・9歳以降でイメージングの力、課題遂行能力が大人のものに近づく

ポイント◼︎人間らしい脳に育つには、2歳までの愛情が絶対。

  • まねっこ遊びは大げさにほめる
    「ロールモデル」、キャリア開発の領域ではよく使われている言葉。私たちは、社会の中で、何らかのロール(役割・立場)を担うことで、社会の中での居場所を得る。
    才能を生かせる立場=ロールを得ることも、個性や才能を持つのと、同じくらい大切。その最も効率的な方法がロールモデルに学ぶこと。

    子どもの時から真似て何かができるのはいいことだと言う体験を積み重ねておく必要がある。もちろん品の悪いことをまねた時は注意しなければなりませんが、子どもなりに何かをまねていたら全力で褒めてあげましょう。

  • 雲をながめながらイマジネーションを鍛える
    「現代社会で生き抜くために必要と言われている3つのスキル」
    ①テクニカルスキル(役割で求められるスキル)
    ②コンセプチュアルスキル(企画力・価値創造力)
    ③ヒューマンスキル(人間関係の形成力・維持力)

    この中のコンセプチュアルスキルの基礎と言えるのが、イマジネーションの力、想像力。
    パパやママが子どもと一緒に「イマジネーション遊び」を楽しむことがオススメ。

  • 教訓や禁忌は「お話」を通して伝える
    3歳前後までは、他者から伝え聞いた経験のリアリティーが強い。言い換えれば、「お話」を聞くことで、何かを直接経験するのと同じ学びを得ることができる。
    何をしたら「喜ばれるのか」「尊敬されるのか」「嫌がられるのか」「怖いことになるのか」をシンプルにそしてインパクト強く伝えることが大切。

  • 目的を見失わず「しかる」
    「叱る」という関わり方は、心理学から見ると、一種の「ソーシャル・リファレンス(社会的参照)」を狙ったコミュニケーション。
    これは、表情や言葉のトーンなどの感情表現を使って「何がいいのか・いけないのか」についてのデータを、実感を込めて、相手に伝えるということ。

    難しいのは、叱っているうちに「良い・悪い」の“評価モード”が過熱して、子どもの反応を確認する“共感モード”が停滞してしまいやすいこと。

    叱るときは、「何を伝えるべきか」目的を持って、またその目的は、1つに絞って叱りましょう「叱る→問う→ほめる」の繰り返し、すなわち、「どうしたらいいの?」または「どうしたらよかったの?」と問いかけるために叱ることがオススメ


【幸せな子になる毎日の習慣編】

  • おとなしい赤ちゃんには、親が敏感になってあげる
    心理療法家の間では「サイレントベビーの悲劇」と呼ばれていますが、おとなしい赤ちゃんは、それだけママやパパの気を引くのが下手ということ。子どもなりにアピールするサインを出していても、見過ごされてしまっていると言う場合も。
    このまま成長すると、人に執着がない、言い換えると、人との絆が作れないヒューマンスキルの乏しい子どもになる可能性が。おとなしい赤ちゃんには、親が敏感に反応してあげることが大切

  • ほどよく「不満」を与える
    ほどよく不満を与えられた子どもの方がより幸せ。不満があるから、喜びがある。不満も不快感も全くないまま日々を過ごしていると、逆に喜びも感じにくくなってしまう。

  • お気に入りのぬいぐるみや毛布を大事にしてあげる
    生後6ヶ月位から赤ちゃんは、この世界が自分の思い通りにならないと言う現実と向き合い始める。これは子どもにとって大きなストレス。
    そんな時にショックを緩和してくれて、現実と向き合う勇気をくれるのが、「ぬいぐるみや毛布」に当たるもの。いつでも必要なときに心地よくしてくれる。
    子どもには、自分から卒業できるまで「これがあれば自分は大丈夫」と信じられるもの、これを途切れさせないであげましょう。

  • じゃれつき遊びをたくさんする
    ワニの脳、ウマの脳を興奮させる遊びを通して、サルの脳もヒトの脳も発達する。言い換えれば、興奮する脳があるからこそ、それを抑制する脳も鍛えられるということ。

    それには「じゃれつき遊び」と呼ばれるスキンシップを中心にした運動とコミュニケーションを兼ね備えた遊びが最適。代表的なじゃれつき遊びは、「くすぐり合いごっこ」「レスリング遊び」「おしくらまんじゅう」など。じゃれつき遊びを楽しみながら、社会的で合理的な脳を育ててあげましょう。


心理学者・脳科学者が子育てでしていないこと

【ありがちな育児の誤解編】

  • 「胎教教材」で、胎児の脳に刺激を与える
    胎教をがんばることで、育児不安が軽くなることを科学的に明らかになっている。胎教は母親が「これで私の子育ては大丈夫!」と安心できる事に関しては大きな意味がある。

  • 「脳がやわらかいうち」に多くを吸収させる
    学習能力を成長とともに、失われるものではない。記憶と学習に重要な役割を果たす脳の海馬体には、神経細胞が日々新しく生まれている。小さい時からあれこれ詰め込まず、必要なことを必要な時にじっくりと学ばせてあげること。

  • 「3歳までに!」全力で育脳する
    「3歳児神話」は根強く言われていますが、結論からいえば、全くかまってもらえない・完全にネグレクトされた環境など、よほど極端な育て方をしない限り、3歳児神話は迷信と思っていいでしょう。
    一つだけはっきり言えることは、「大人に愛されている」「守られている」という安心感を豊かに与えてあげることが重要。

  • 「いろいろな体験」でリア充ベビーにする
    脳のシナプスは、繰り返し与えられた刺激に対応して形成されるため、いろいろな体験をすると脳が発達すると思われることが多い。確かに刺激が乏しいと、脳の発達が妨げられることは、数々の研究で示されている。

    ただ体験の量が多ければ多いほど、脳の働きが豊かになるわけではない。脳が処理できる情報量には限りがあり、情報量処理量の限界を超えた体験は、脳の負担になるだけ。

  • 赤ちゃんのときから朝型生活リズムを守る
    子ども生活リズムが朝型になりにくいとしても、それは親のせいではない場合も。
    実は、生活リズムに影響する遺伝子があって、「朝型遺伝子」と「夜型遺伝子」のタイプに分かれている。発展途上にある幼いうちは、むりに朝型に合わせずに、子どものペースでのびのび育ててあげてもいいでしょう。

  • 言葉を尽くして、子どもに言い聞かせる

例:食事の時、子ども食べ残してしまった

「もったいない」
「世の中には食べられない子もいるよ」
「パパが一生懸命働いたお金で買ったんだよ」
など、親としてはしたいことがたくさんあるが、このような場面で大事なことは、「多くを語らない」こと。
子どもの脳が処理できる情報量は限られているため、一度に多くの情報を与えても、子どもの中に定着しない。子どもが小さい時期、ルールを伝えるときは、「1シーン1メッセージ」が原則
食べ残しはもったいない、ということに絞るなら
「もったいないよ。次は気をつけようね。」のみでOK

  • 「学校の先取り学習」で有名な幼稚園へ入れる
    結論から言えば、子どもが喜んでいるならさせても良いでしょう。
    子供の好奇心や知性が先取り、学習の準備状態にあるのであれば楽しんでできるはず。

    ただ、先取り学習を始める前に2点だけ確認するべきこと。
    一つは、「子どもよりも、ママやパパが熱心になっていないかどうか
    もう一つは、「単なる丸暗記学習ではないか

    遊びは、考える力を伸ばす最高の教材。先取り学習をすれば、その分だけ遊ぶ時間が減り、遊びから学ぶことも減ってしまう。
    そのデメリットを考えても、先取り学習で子どもが楽しめる・伸びる、と思えるなら、させてみるのもいいかもしれません。

【成長に悪影響なこと編】

  • 口にものを入れないよう阻止する
    赤ちゃんは口の周りの感覚や筋肉から発達するため、まずは「口に入れて確かめる」という探索方法になる。「危ない」「汚い」と神経質になりすぎず、安全を見守りつつ、赤ちゃんに口での探索をさせてあげること。

  • テレビをつけっぱなしにする
    テレビは、視覚と聴覚だけを刺激するもの。
    赤ちゃん時代は、五感がフルに刺激される体験で、脳の成熟が促される。テレビは刺激される感覚が偏っているので、長時間テレビ漬けだと、脳の成長も偏ってしまう。

  • 木の枝や石ころで遊ばせない
    わたしたちの脳は、狩猟採集の時代からあまり変わっていない。子どもの脳は、脳の進化の過程を擦るプロセスにある。今の私たちには、不利なマインドであっても、ご先祖がその時代時代で有利になったマインドを発揮しながら、成長する。「原始的なサバイバルのエネルギーが溢れている時期なんだな」と思って、一緒に遊んだり、温かく見守ってあげましょう。

  • 2歳からしっかりしつける
    2~3歳では、しつけよりも子どもの欲求への固執を上手に切り替えてあげる、すなわち「ごまかす」ことの方が大事。子どもは「イヤイヤ!」に対して「ダメ!」と言われれば言われるほど欲求に固執する。

  • きょうだいは「平等」にする
    大事なことは、どんな時でも、ママやパパが全力で、「自分たちを大事に考えてくれている」という実感があるかどうか。
    カウンセリングにおけるきょうだい間の差別に関わる悩みは、「してもらったことへの不満」より「愛されていたかどうかの不満」からのことが多い。
    実際、それぞれの子に対してしてあげられたことが違ったとしても、きょうだいみんなが「全力で愛された」という実感を持てれば、平等かどうかはあまり大きな問題にはならないでしょう。

  • トラブルの時、友達や先生を悪く言う
    友達や先生とのトラブルは、先方がよほど悪質でない限りは、子どもの社会性を伸ばすチャンスにもなる。そこで親が人のせいにしてしまうと、「自分は反省しなくていいんだ」と子どもに思い込ませてしまう。

その他の章も、もりだくさん!

遺伝と育つ環境について
心理学者・脳科学者が夫婦関係でしていること、していないこと
なども、参考になる点がたくさんあったので、ぜひ読んでみてください。

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