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【要点まとめ】『10億件の学習データが教える 理系が得意な子の育て方』


わたし自身、理数系教科があまり得意ではありませんでした。
大学生のときも、「もっと数学が好きだったらなあ」と思っていた記憶が。

どうすればそのような苦手意識を持たずに、理系の勉強が得意になるのか、どのようなサポートが必要なのか?
お子さんの教育の参考にしてみてください。

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正しい勉強法【1】

「位」「単位」「図形」の 3分類に沿って、
積み上げていくように学習をしていく

算数を構成する3つとは、大きく分けて
①「位」
②「単位」
③「図形」

正しい勉強法【2】

テストが70点だったときこそ、正しい方法で復習をする

実際に、多くの子どもがつまずきやすい単元・問題を調べると、

【ワースト①】2~3桁の位の理解(=位の理解) 
【ワースト②】 図形の組み立て・立体の基礎(=図形の理解) 
【ワースト③】 単位・目盛りの読み方(=単位の理解) 
【ワースト④】 文章題 
【ワースト⑤】 円と半径・直径の理解(=図形の理解) 

算数のテストは、どんなにケアレスミスをしても、 90点を切ってしまったら、十分に理解できているとは言えないそう。
「この程度できれば十分」と考えずに、1つ前の単元から復習することが大切。
※1つ前の単元とは、教科書の1つ前の単元ではなく、その単元に関連する1つ前の単元。下記の表を参考に。

「RISU」とは、この本の著者:今木智隆さんがつくられたタブレット算数学習プログラム

算数はあとから漫然と勉強しても追いつくことはできない。
算数や数学においては、「とにかく量だけこなせばいい」という根性論には、ほとんど意味がない。

正しい勉強法【3】

なんとなく成績が悪い場合は、算数検定で、子どもの苦手を明確に

ポイントは、授業やテストで少しでも不安や疑問が生じたら、
「思い切って戻る」ということ。
その「思い切って戻る」方法はいくつかあるので、お子さんの様子を見て、合う方法を取り入れましょう。

■ 不安なところ、苦手なところがはっきりしている場合 ■
「平面図形が苦手」「分数の計算が苦手」など、お子さんの苦手な単元が明らかな場合は、その単元に関連する前の単元に戻りましょう。 

ここで大事なのは、学校で習う順の「前」(たとえば、 2学期につまずいたら 1学期の内容に戻る)ということではなく、単元の単位で考えること
 ・「立体図形」に不安があったら「平面図形」の単元に戻る 
・「割り算」ができなかったら、「九九」に戻る  など

苦手な単元はとくにわからないが、成績があまりよくない場合
まずは、どこでつまずいているのか把握するため、全体的な実力テストをして、その後、間違えた問題だけ拾っていくこと。

その場合、「算数検定」の活用がオススメ
「算数検定」の成績表には、単元別に正解・不正解が示され、お子さんのつまずきが単元別にわかるため、具体的に苦手を明確にできる。

どこでつまずいているのか把握できたら、そこまで戻り、復習すること。

また、「算数検定」は 1回受けてみるだけでも十分な情報が手に入りますが、学年が変わったり、成績に変化が出たタイミングでまた受けるようにすると、どこが得意になってきたか、どこが苦手になってきたかがわかるので、より有効◎

正しい勉強法【4】

子どもには、「宿題しなさい!」ではなく、「宿題手伝おうか?」と声をかける

大切なのは、「宿題がイヤ → 勉強がイヤ」という流れをつくらないこと。
「宿題しなさい!」という口癖を、せめて「宿題、手伝おうか?」に変えてみましょう。
それだけで、お子さんの負担はずいぶんと軽減されるはず。

正しい勉強法【5】

成績アップにつながりやすい勉強習慣は、「20分以上」の勉強を「週に5~6回」

「勉強時間はきちんと確保しているのに、成績が今ひとつの子どもたち」
「勉強した分だけ成績の向上につながっている子どもたち」
この差はどこにあるのでしょうか。 

その答えの一つは「勉強時間の長さと回数」にある。

子どもたちの学習のデータから
「1回に長時間学習する、長時間型(まとめて型)」
「短い時間何度も勉強する、短時間型(コツコツ型)」
を比べてみたところ、明らかに後者(短時間の勉強を何度もする)のほうが成績が伸びたのだとか。

ただし、「毎日コツコツの勉強」とはいえ、 1回の勉強が 10分を切ると、その学習効果は非常に薄い。
1回の勉強時間は、 20分くらいは確保するようにしましょう。

データを合わせると、より学力の上がりやすい勉強法は、
*土日いずれかを含んだほぼ毎日
*一回に20分以上の勉強
*コツコツ続けること
ということがわかります。

親にとって必要なのは、「この勉強のリズムを維持できるようにする」ということ。

正しい勉強法【6】

総復習より、重要な 4単元のみに集中させる

もし、お子さんがちゃんと学校の勉強についていけているかに不安を感じたら、総復習ではなく、次の4つの大きな単元を、改めて学習し直すようにすると効果的。

  1. 2~3桁の位の理解(小学1~2年生)

  2. 図形の組み立て・立体の基礎(小学2年生)

  3. 目盛りの読み方(小学2年生)

  4. 円と直径・半径の理解(小学3年生)

この4つを重点的に復習することで、これらの項目につながる単元のつまずきが解消されることが多くある

たとえば、「おうぎ形の面積の解き方がわからない」のは、
そもそも「円の面積の求め方がわかっていないから」
ということは多い。

あるいは、位がわかっていないと「大きな数の計算」だけでなく、
「四捨五入」「平均」「小数」「割り算の筆算」など、あらゆる方面に悪影響が及ぶ。

効率的に学力アップを図りたいのであれば、これらのカギとなる単元をきっちり学習し直しておきましょう。

正しい勉強法【7】

勉強は、夜の 30分より朝の 20分のほうが、成績が上がる

夜型、夜更かし型と勉強時間帯が遅くなるにつれて、朝型と比べ「学習理解のスピード」も「学習の継続期間」も下がっていく。
つまり、夜遅く勉強する子ほど、効率も悪く、続かないということ。

理想の勉強時間は、やはり朝
まずは朝に10分でもいいから、勉強する時間を持てるようになると◎
朝の10分は夜の 20分にも相当する。
「たった10分」と思わず、習慣化してみましょう。
一度習慣化できれば、その時間を 15分、20分と延ばしていくこともできる。

そして、夜に勉強する場合でも、 20時前には勉強は終わらせるような習慣を身につけさせましょう。

正しい勉強法【8】

子どもの勉強への関わり方

■ 親が頑張るほど、子どもの成績が下がる5つのケース ■

  1. 「苦手をなくそう」と頑張りすぎる
    苦手なことを見るより、できたことをまずは褒めてあげること。
    「時間はかかったけど、点をとれたね。やったね」 で十分。

  2. たとえ謙遜でも、親が子どもを「勉強ができない子」と扱う

  3. ちょっとした不調を「苦手」とまとめてしまう
    時期によるモチベーションの上下も、単元による得意不得意もある。
    苦手にばかり注目し、その復習をすることばかり考えるのではなく、得意な部分を先に進ませたほうが、子どももやる気になり、効果も上がる。

    たとえば立体が苦手でどうしても理解ができないなら、一度そこはお休みしても◎
    そしてその間は、他の得意な単元の問題に取り組む。数カ月後に立体の問題に戻ってきたら、あっさりできるようになっている、ということも。

  4. 子どもの試行錯誤のチャンスを奪う
    親御さんとしては教えているつもりでも、実際には子どもが試行錯誤するチャンスを取り上げていることも。これでは子どもの力は伸びない。
     教育熱心な親御さんの中には、自分自身で解答を出して、それを示すことが「教えること」だと勘違いしている場合も。

  5. きょうだいで比べる
    習得が遅くても、どんな子でも諦めなければ、必ず力はついてくる。
    兄弟で比べないこと。

■ 子どもの勉強は、多くの大人で見守る ■

見守る大人が多いと、子どもの学習は進む。
「見守る」というのは、子どもの学習進度を把握しておくだけではなく、
たとえば立体を勉強している子に、
「今、図形の勉強しているんだって?頑張ってるみたいだな」
と声をかけたり、
「同じ立体をこのブロックでつくってみよう」
と週末を使って一緒に遊んでみたり、ということ。 

あるいは単に、「次の範囲に進んだんだね」と声をかけるだけでも、子どもの学習は加速する。

■ ご褒美は全部マルになってから ■

ご褒美は、全部マルになってからあげること。
「終わらせること」だけを目標にさせないことが大切。

効果的なご褒美は「子どもの実力に対してご褒美を出す」という方法。

親からの声がけの例としては、
「全部マルになったら、おやつにしよう」
「全部マルになったら、マンガを買ってあげる」など。

ただ「終える」だけでなく、間違えた問題は正しくできるようになるまで何度でもやり直しをさせること
このようなやり方だと子どもは早く丁寧に取り組むようになる。
あるいは、漢字の書き取りなど、マルバツがつかないものであれば、最初に「このくらい丁寧に書けたら」という具合に、親が基準を示してあげると◎

※ご褒美を使わないやる気の上げ方 
なかには、 「ご褒美は子どもにとってよくない」という考えの方は、
ご褒美の代わりに、「習慣化」を試してみてはいかがでしょうか。

*何かとセットにして習慣化する
*お母さんがご飯を作っている間は勉強
 など

正しい勉強法【9】

「男の子は理数系が得意・女の子は文系が得意」はほぼウソ

「男の子は数学(理系)が得意。女の子は苦手で、文系が得意」
と思っている方は多いかもしれませんが、これはほぼウソ。

  • 「女の子は算数が苦手」というのはウソ

  • ただし、女の子は計算分野が得意なことが多く、男の子は図形分野が得意なことが多いという「分野による男女の傾向の差」はある

■ 女の子の算数力を伸ばすために気を付けたいポイント ■

  • 「自分が苦手だったから娘も苦手」と「自己投影」しない

  • その子自身の興味を無視した「女の子向けの習い事」はやめる
    最近増えているロボット教室やレゴ教室などは、図形や立体への能力を大いに伸ばしてくれる。

    「女の子だから」という理由だけで習い事を決めるのではなく、まずは幅広く子どもの興味を探ってみること。
    お嬢さんの興味は、本当はピアノやバレエでなく、ロボットやプログラミングにあるかもしれないが、小さい頃から「女の子らしい習い事」に囲まれて過ごしていたら、その大切な「芽」が成長し花開くことはないかも。

  • 男の子とのスピード勝負は避ける 
    算数の能力に関しては男女の差はないと考えられているが、その取り組み方には男女で大きく傾向が分かれる。

    男の子はスピード勝負!問題を解くのもとても速いが、だからといって、正答率が高いとは限らない。
    一方女の子は、時間をかけて丁寧に解く子が多い。模試などでも、時間内に全部終わらせた男の子と、 8割方しか終わらなかった女の子の点数が同じということはよくあるもの。

  • 「遊び」を通して、女の子の算数力を伸ばす
    女の子が遊びで算数と親しむには? 
    おすすめは、プラネタリウム
    星座や星というのは、純粋に美しいので、興味を持つ女の子は多い。

    本では、探偵ものなどのミステリー小説がお勧めです。
    「江戸川乱歩シリーズ」「シャーロック・ホームズ」「怪盗ルパン」などは、女の子もはまりやすい。
    実際、早慶・東大女子への好きな本に関するアンケートでは、2~3人に1人が「子どもの頃に熱中した本」としてミステリー小説を挙げている。

    遊びの延長としての「お買い物のお手伝い」は女の子にぴったり。
    男の子は数字をひたすら並べるなど、数そのものを扱うおもちゃを好むのに対して、女の子は「お買い物ごっこ」や「銀行ごっこ」など、お金を使った数字遊びを好むため、そのような性質を利用して、お買い物を頼むのも◎
    300円を渡して、「この金額以内で好きなお菓子を買ってきていいよ」と言えば、よい計算の練習に。

実際に、多くの子どもがつまずきやすい単元・問題
【ワースト①】2~3桁の位の理解(=位の理解) 
【ワースト②】 図形の組み立て・立体の基礎(=図形の理解) 
【ワースト③】 単位・目盛りの読み方(=単位の理解) 
【ワースト④】 文章題 
【ワースト⑤】 円と半径・直径の理解(=図形の理解)

本書の第2章では、「どのようにこの苦手を克服できるか」秘訣が書いてあります。
実際に問題も載っているので、まずは問題を解かせてから、お子さんの苦手単元の克服の仕方を具体的に読んでみてください。

最後に

  • 日本の算数・数学のレベルは総じて高い。学校の勉強にしっかりついていければ、かなりの実力がつく。

  • 「理系が得意」ということは、子どもの将来にもダイレクトに関わってくる。今後、IT人材へのニーズは増していくため、理系の知識を身に付けておけば、将来職に困ることはない。

  • 「うちの子は文系だから」と早々に道を狭めず、算数や数学・その先のAIやプログラミング・科学技術などに触れる機会をつくってあげる。

  • 算数は、その裏にある「論理的思考」=「物事を一つ一つ順序立ててわかりやすく説明できるような考え方」とセットになっている。算数が自分でちゃんと考えられる力を身に付けるための基礎になる。

【この本の著者:今木智隆さん開発のタブレット算数学習プログラム】

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