彼女は、ラジオパーソナリティだった【私とグリーフケア】

私が深いグリーフ(悲嘆)と向き合った話です。

以前書いているのですが、ガールズバンド『赤い公園』のリーダーで、ギター担当の津野米咲さんが急逝し、それが私に、何かしらの概念を崩壊させるほどの哀しみをもたらしました。


赤い公園というバンドが好きだっから、哀しかったかというと、3割はそうですが、7割はそうではないんです。


赤い公園はもちろん今でも好きです。

ただ、それ以上に私は、ラジオが好きでした。


ラジオから聴こえてくる音楽や、心地良い話し声や、楽しいお喋り、そういうものを、日々の生活の中で聴きながら時間を過ごす。

ラジオという存在は、心に寄り添ってくれる存在です。


そのため、ラジオパーソナリティという存在は、暮らしの中に入り込んだ存在になってきます。


毎日ラジオを聴いている訳ではありません。

しかし、『ラジオを聴く』という行為が、私には、結果として色々な場面で生きる活力になっていたことが沢山あります。

津野さんは、そんなラジオパーソナリティの一人でした。


好き、嫌いとか考えず、なんとなく聴いている様々なラジオ番組。

ラジオパーソナリティという存在は、聞いている側の心の中に、知らず知らずのうちに、大きな精神的影響力を与える存在として定住してしまっていることがあるんだと思います。

無意識に生活の中に深く入り込んだラジオパーソナリティ。

そんな人が、突然この世から居なくなると、聞いている側はまさか、ラジオパーソナリティの存在がこんなに心の中に定住していたこととはつゆ知らず、

理解できないぐらい大きなショックを生じさせるということは、往々にしてあるのではないかと思います。



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