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連載:城東の奇跡~大激戦!東京15区選挙レポート 第9節:目黒

 前節の終わりからはこのテーマを想像できなかったと思う。私もこのことについて書こうかどうか迷ったのだが、決して無関係ではないため、まるまる1セクションを割いて書かせていただく。

 衆議院東京15区補欠選挙と並行する形で目黒では区長選挙・区議補欠選挙が行われていたのだ。今回の区長選挙は、立憲民主党が推薦し社民・共産他諸派が支持した西崎つばさ候補(前都議)が、区議補欠選挙には、立憲民主党公認の橋本しょうへい前目黒区議が出馬していた。
 前者は現職、都民ファースト推薦、自民党推薦との実質四者での争い、後者は自民党公認との実質一騎打ちの構図となっていた。
 まず、区長選。目黒の現職区長は2004年以降既に5期務めており、6選出馬にあたっては次期任期を3年とし、統一地方選のタイミングで退任することを掲げていた。しかし、20年は長すぎる。硬直した区政を、フレッシュな区政へ。今回の立候補者の中でいちばん若い西崎つばささんは、立憲民主党出身で、目黒区議から2021年に都議に転じた。今回は、東京15区と同様に、他党諸派の支援を得ながら、古い政治からの転換を訴えた。人に気を遣える人。酒井さんと同じく、飾ったところがなく、笑顔が素敵なさわやかな候補だ。
 続いて、区議補選。定数1を争う選挙だが、候補を出した国政政党が立憲と自民のみとなった。橋本しょうへいさんは、2023年4月の統一地方選で落選してしまったが、区議1期を務めており、「キャベツ1玉分の値段を知る」庶民派の候補であった。泥臭く、自転車で区内を周り演説を行う。
 区長選、区議補選いずれも応援に入ることができた。特に、最終日はそのいずれの候補者の街宣も長時間聴くことができ、江東区と往復しながら応援した。立憲からも、長妻昭都連会長、手塚よしお都連幹事長ら都連関係者らが次々入り、西崎さん、橋本さんの応援に入った。参議院議員に繰り上げ当選が決まっている奥村政佳さんも来ており、大いに盛り上がった。ビラの受け取りも2年前の参議院選よりはずっとよく、手ごたえはそれなりにあった。
 結果、区長選の西崎さんは自民党推薦候補を上回る得票ではあったものの、現職に及ばず。区議補選の橋本さんは、自民党候補との一騎打ちを制し、見事当選となった。橋本さんの返り咲きは、1週間後に投開票が迫った東京15区補欠選挙にも大いにはずみになるものだったし、敗北こそしたが、西崎さんが自民党候補を抑え善戦したことはやはり市井からの注目度は着実に高まっていると思われた。西崎さん、橋本さんの今後のご活躍をお祈りしたい。

 目黒の選挙は、東京15区補選の1度目の週末に重なるタイミングであった。酒井なつみさんの死闘の横では、西崎さん、橋本さんもそれそれの舞台でいい戦いを演じていた。先んじて投開票となった目黒の2つの選挙において、「自民党はだめだ」という意思表示がなされた。区議補選で自民党と1対1の戦いを制した一方、有力候補が乱立した区長選では立憲他野党の推薦する候補が混戦を勝ち切ることの難しさを思い知った。自民党が不在とはいえ、目黒区長選以上に混戦の東京15区でも酒井さんを押し上げるのは容易ではない。

 目黒区長選投開票の翌日から、私はさらにギアをあげることにした。そのひとつが、「電話かけ」への積極的な参加であった。


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