「バケモノ少女は平和な世界を夢にみる」第3話
立ち上がってまた歩みを進めようとする六姫の横に来た零亜は、六姫に向かって手を差し出した。
「ねぇ? 手、繋ご?」
「嫌だ」
「なんで?」
「あまり仲良くすると、死んだ時に凄く悲しくなるから」
「ぷぷぷ。死なないよ? ムツヒちゃんが守ってくれるもん。だから、ね? 手、繋ご? 繋いでくれないと迷子になっちゃうよ? レアが」
「迷子になるのかよ……。全く、仕方がないな。ほら」
呆れているような口振りではあるが、照れ隠しでそうなってしまっただけ。内心では少し嬉しいという気持ちが湧