一生しよう密なことを

まただ、と自分の声で目が覚める
重く鈍った瞼を持ち上げて、
躯の奥に散った火花が
消え行くのを確かめる
残ったのは煙った欲望の燃え滓だけ

私しかいない、私しかいないのだ
そこに火を灯せるのは
そこに火を灯し続けてきたのは
その火にじっと灼かれつづけて
中指の火傷跡を見せぬよう拳を握ったのは

その蜜なんびとも吸うべからず
私は私ととびきりの睦言を交わすから

その密なんびとも解くべからず
私は私ととびきりの抱擁をするから

その実、穢いはきれい
私は私ととびきりの密会を開く

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