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ルノー アルカナ購入記

ようやく納車となりました。
新しい相棒は今年5月に発売されたルノーのクーペSUVのアルカナです。
輸入車初のフルハイブリッド車です。(ストロングハイブリッドとも言うようですが)
今年のカーオブザイヤーの10選にも入っていたようですがそんなことはどうでもいいです、ハイ。

直近で4台ぐらいEV(Pure EV)を乗り継いだ僕が、
なぜ今回、ルノーのアルカナという車種を購入することにしたのか
備忘録として残したいと思います。
(一応補足しておきますが誰かに何かを伝えたい意図ではなく、あくまでも自分の為のものなのでここに記載するのは僕の”オピニオン”です)

■車に求める条件
まず今回車両買い替えにあたり、譲れない点がいくつかありました。
それらをしっかりと言語化するところからはじめました。

まずは必須条件です。これを満たさない車は買わないと決めました。
<必須条件>
①航続距離が長いこと
②ほどよいボディサイズであること
③運転支援が賢いこと

次に歓迎条件です。これを満たしていなくても良いのですが
満たしていれば大きく加点する項目も定めました。
<歓迎条件>
④運転が楽しいこと
⑤乗り心地が良いこと
⑥好みのスタイルであること
⑦車中泊ができる荷室サイズであること

それぞれ背景を記載します。

①航続距離が長いこと
理想としてはガソリン満タン(あるいはフル充電)で800キロは走ってほしい。
600~700km以上が及第点でしょうか。
そんな長距離ばっかり走るの?という声が聞こえてきそうですが、
基本的に土日祝日に車を使うことが多い僕にとって、片道150〜250km程度の
移動は結構頻繁にします。つまり往復で300km〜500kmです。
これを心に余裕をもって行いたいです。ギリギリで運用したくないんですよね。
以前乗っていたテスラのModel3のパフォーマンスはカタログ上は後続距離500kmぐらいは
ありましたが、あくまでもカタログスペックであり実際高速や下道も含めてそれだけ走れるかと
いうと厳しいです。特に高速を使うとEVはみるみる電費が悪化するのでエコドライブをしても400kmがいいところでした。
元気よく走ると実測350kmぐらいでした。従い、行きは良くても帰りに充電をすることもしばしば・・・。
平日ならともかく休日は常に誰かと移動することが多い僕にとって充電時間✖︎乗車人数の時間消費は
苦痛以外なにものでもなかったんです。以前から言っていますが時は金なりです。時間を金で買えるなら喜んで買います。
時短につながるモノはなんでも買います。
いくらテスラのスーパーチャージャーの充電が早いとはいえ、それなりの量を充電しようとすると30分〜60分は消費しますからね。
テスラだったら車内でYoutubeを見たり、休憩すればいいじゃんという一見ごもっともな声も聞こえてきそうですが、
”暇つぶし”の観点でみればそれはその通りなんですが、自分がYoutubeを見たい、休憩したいという「車ではなく人が主でありたい」のが
僕の価値観なので、ヒトが車に合わせるというスタイルは主従が逆転していて受け入れ難いこともありました。
僕は自分が走りたい時に走りたいし、自分が休憩したいと思うタイミングで休憩したいです。

②ほどよいボディサイズであること
僕の中でボディサイズの理想があります。
・全幅が185cm以下 
これは自分の駐車シーンを考えるとこのサイズに落ち着きました。(というか日本で使いやすいサイズと言ってもいい)
高さについてはあまり重要視していませんが立体駐車場に入れることが多いヒトにとっては結構重要でしょう。
とりわけ旧式のタワー型や都内の狭い道を考えると横幅はかなり重要でそもそも185を超えていると選択肢が結構減ります。
日本を代表する車でもあるクラウンが初代から現行型までずっとこの横幅を超えないように
設計されているのはそういう理由があるのです。(最新型でも184cm。それ以前は182cm以下)

③運転支援が賢いこと
僕は人より高速道路を走る機会が多い方だと思います。高速利用料金に月間5万〜10万円は使います。
(これはバイク含まず、車だけでです。かつ、仕事ではなく完全にプライベートでの利用)
前述したように僕の価値観として「時は金なり」が大前提なので、高速道路を使うことで5分以上短縮につながるのであれば基本的に全て高速道路を使います。つまり、この高速道路を使う時間、如何に楽に移動できるかは結構重要なファクターです。
理想を言えばテスラのオートパイロットや日産のプロパイロット並の賢さ、安定性があればこの項目は満点です。
ヒョンデのアイオニック5ならギリギリ合格といったレベルです。
以前乗っていたBMWやプジョーの運転支援は及第点にギリギリ足りない、と言う感じでポジティブな評価ができるレベルではありません。
首都高みたいにカーブが多いところでも一切車線を逸脱しないレベルまでは求めませんが、
具体的には新東名のような道幅が広く、緩やかなカーブしかないような道だと基本的にドライバーがハンドル操作を90%以上しなくてもいいレベルの運転支援機能が理想です。

④運転が楽しいこと
これは当たり前ですが、ドライビングプレジャーは無いよりはあったほうがいいですよね。
ここでいう”楽しさ”はいろんな要素がありますが、例えば
・ストレスのない加速感(=アクセルと実際の車の動きにタイムラグが少ない)
・コーナーを気持ちよく通過できる(=車重が軽ければ軽いほど良く、足もよく動く)
あたりが自分が楽しさを感じるポイントですかね。人によっては他にも条件があると思いますが。

⑤乗り心地が良いこと
ここは人よりこだわりがあるかもしれません。誰かと移動することが多い自分にとって、
運転席はもちろん、助手席、後席にいたるまで快適に移動できる空間であってほしいです。
これは静粛性もそうですが、道路のギャップからくる突き上げなども含めます。
ふわふわであれば良いというわけではなく、おつりが来るような剛性の高さでもいけません。
欧州車だと結構合格する車はそこそこありますが、日本車だとかなり少ないです。

⑥好みのスタイルであること
これは完全に好みの領域なのでアレですが、僕は基本的に車はSUVがジャンルとしてはもっとも好きなジャンルです。
地上最低高が高い車になぜか惹かれます。なぜかは知りません。
次点でクーペです。(実際にはクーペじゃなくてもいいですがクーペスタイルのような流線形でもOK)
さらに次点でワンボックスのようなカクカクしたボディも好きです。
セダンは使い勝手が悪いことも多いので基本的にあまり好きなジャンルではありませんが
カッコ良いと思えるセダンも一部ある、といった程度でしょうか。Model SやアウディのA6なんかは好きですね。

まあ、ここは歓迎条件なので好みと合致してれば大きく加点といった感じです。

⑦車中泊ができる荷室サイズであること
これは頻繁ではないですが、たまに長距離運転をする際にガッツリ寝たい時もありますし、
キャンプに行ったりするときに車内で寝れるサイズがあれば最高です。
奥行きでいえば後席をフラットにして180㎝ぐらいあれば合格点でしょうか。

長くなりましたがこういった条件をもとに車を絞って行きました。
すると・・・結論からいいますが、アルカナしかないんですよね、選択肢が・・・。
なので消去法で選んだといってもいいかもしれません。

そもそも必須条件を満たす車がかなり少ない。
歓迎条件を満たす車はちょこちょこあるんですけどね。
新型クラウンやBMW iX3、アウディQ4e-tron Sportback、三菱のアウトランダ-PHEV、CX60のPHEVまたはディーゼルの
マイルドハイブリッドあたりも当落選上に残りましたが、ボディサイズで足切りをくらったり、運転支援機能で足切りをくらったりしてあえなく候補から外れていきました。
6月まで乗っていたテスラのModel3は実はこの条件に当てはめると割といい成績をとっていて①と⑤以外はそこそこの基準あるいはかなりの水準で満たしています。
ただ、今回①は僕にとっての必須条件なのであえなく売却となった感じですがカーライフの変化によってはまた乗りたいと思える一台ではあります。
(余談ですが話題のModelYは僕にとっては3よりも成績が悪いので(特に①・④・⑤)、選択肢には上がりましたがすぐに脱落していきました。。)

というわけでアルカナは上記の7つの条件にどうあてはまっているのかを簡単に紹介しながら
この備忘録を終えることとします。

■ルノー アルカナ(グレードは日本ではモノグレードです)
<必須条件>
①航続距離が長いこと
輸入車No1の燃費でリッターあたり22.8kmという値です。これは総合的な値ですが、
高速道路モード(WLTC-H)だけを記載すると23.5km/Lです。
タンク容量50ℓなので単純計算で1,140km走れるという脅威の航続距離です。
EV(というよりもモーター)の高速領域での弱さをうまくエンジンで補っていて、ここは大きな加点ポイントでした。
実際高速道路で利用すると平均燃費は22〜28km/lあたりを指すことが多く、
モーターだけで動いている時は99.9km/lを表示します笑(ガソリンを消費してませんからね)


②ほどよいボディサイズであること
これは文句なく合格です。
横幅182.5cm 長さ457cm 高さ158cmとかなり日本で走るには適したサイズです。
これは先日までのっていた初代ハリアーの全長と横幅とほぼ同じサイズであり、とても良いパッケージングだと思います。
(ちなみにすごいマイナーな情報ですが、アルカナはシャークアンテナをはずせば全高155cmになるので
立体駐車場にも停められます)

③運転支援が賢いこと
ここはですね、公称はされていないものの、使った感覚としては中身は完全に日産のプロパイロット1.0ですね。
つまり、かなり安定して動作します。新東名などは99%ハンドル操作が要らないと思います。
首都高速でもRがきついコーナー以外は普通にクリアしていきます。
ここはルノーと日産のアライアンス関係が活きている部分です。
ちなみにアウトランダ-PHEVも同じ理由で中身はプロパイロットなので、こちらも安定した挙動でした。

<歓迎条件>
④運転が楽しいこと
ここがとても意外でした。なぜならハイブリッドというと、”運転がつまらない”車の代名詞だと思っていたからです。
(ハイブリッド乗りの方には恐縮ですが、過去に色々試乗しての本音です。プリウスやアクアは本当にドライビングプレジャーがありません)
特に何がつまらないかというと、あの独特の加速感ですかね。踏んでも加速しない感覚?といいましょうか。
エンジン音が盛り上がっているのに車速が伸びていかない感覚といいますか。
雑な言い方をすれば燃費にパラメータを全振りしてるので走りは我慢しろというカテゴリだと決めつけていましたし実際に色々試乗しての感想がそれでした。
その点では日産のe-Powerは走りも燃費も高いレベルで実現しているのですが、アルカナがそれを採用しなかったのは時速100〜110km/h以上では効率が落ちてしまいメリットよりデメリットが多くなるから、だそうです。
アルカナは欧州車ですからこの理屈は納得ですし、前述したように僕は高速を多用するのでe-PowerよりもアルカナのE-Techの方が
メリットが大きいんですよね。
いい意味で既存のハイブリッド感を感じない部分も多く、EV(モーター)の特性やエンジンのメリットを高い次元で両立していたので
これには素直に感動しました。(余談ですがホンダのeHEVもかなりいいですね)

⑤乗り心地が良いこと
ここは、言語化、数値化しにくい部分なのでアレですが、「フランス車さすがっす」の一言です。
やっぱり足回りの良さ(=「快」の部分)は日本車やその他の国(ドイツ・アメリカなど)の一歩先を言っているなと感じます。
ルノーに限らず、プジョーやシトロエンにも試乗しましたが乗り心地の上位ランキングはやっぱり全てフランス車です。
(僕の中ではシトロエンが優勝)
機会があればこれらのブランドの車で長めの試乗かついろんな路面で試乗をしてみてください。
わかる人はすぐにわかると思います。(逆に言えば、わからなければある意味幸せです)

言語化はしにくいですが、あえていえば
しっかり芯の硬さはあるのにしっとりしていて、ギャップでおつりをもらうことも少なく、しなやかと言いますか。
エアサス的な乗り心地の良さではないんです。足がしっかり動くというのはこういうことか、足回りとボディ剛性のバランスが
いいというのはこういうことか、といつも感じます。
この点、アルカナはSUVであるにもかかわらずシャキっとしていながらしっとりしていて大加点でした。
ここは直近のっていたハリアーやModel3は悔しいですが惨敗です。このあたりは一朝一夕では追いつけない部分なのかもしれませんね。

⑥好みのスタイルであること
ここは好みなんでアレですがSUVもクーペも好きな僕にとって禁断の配合といってもいいでしょうw
そしてアルカナは地上最低高は15cmもあってびっくりです。
ボンネットのプレスラインもマッシブさがあってカッコよく、ストライクゾーンど真ん中でした。
あと個人的に好きだったのがボディカラーの美しさですね。
パールホワイトやん?と言われますが、実物は真珠のような色で夕方や日差しの少ない部分でみるとシルバーがかったホワイトでとてもキラキラしています。
ここも気に入っています。(洗車傷も目立ちにくいし)

この角度が1番好きかも。テールランプの光り方も素敵



⑦車中泊ができる荷室サイズであること
ここも合格ですね。後席を畳むと奥行き190近くありますしフラットになるのでかなり
使いやすいキャビンです。新型クラウンが後席フラットになれば結構いい線いってたのに・・・・。


こんな感じですかね。
人によってはどうでもよいポイントかもしれませんが、僕にとっては背中を押された点としては
・オプションだけどGentex社製のディスプレイルームミラーの設定があったこと(めっちゃいいぞ)

くっきり見えて視界も自然かつ広いデジタルミラー


・五味やすたか氏(彼の車に対する感性がかなり近くていつも参考にしてます)のアルカナ試乗動画にてEカラスコアが70点だったこと
(※補足 彼の動画ではいろんな車を試乗し採点していてそれをeカラスコアと呼んでいるのですが、これが70点以上だと彼の表現でいうと”誰にでも手放しでおすすめできる車”です)

悪い点はあまりありませんが、
・エンタメ系の装備がプアーなこと(でもCarPlay使えるのでギリセーフ)
・カスタムパーツがほとんど無いこと
ぐらいでしょうか。

でも人と被るのが好きじゃ無いひねくれた僕にとってはアルカナが街に増えて欲しく無いので、これ読んでも試乗したり購入したりしないでくださいw 
まぁ乗り出しも500万程度とお安いですし遠出用や都内の足車にはもってこいでした。誰にとってもパーフェクトな車なんて無いですが、懐の深い車だなぁと思いますし足車として活躍してもらおうと思います。

んじゃ今日はこのへんで。

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