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他人の「斬新」を喰っている

斬新な料理が好きだ。

中学生のころからハマっているのは、多分何かで読んだ「塩昆布チーズトースト」だし、この前教えてもらった「ベーコンチーズもち」もおいしかった。

これらの料理は自分じゃ考えもつかなかったレシピだ。言い換えれば本で読んだりネットに投稿されたレシピというのは、自分じゃない誰かが考えたものだ。

その誰かのレシピを拝借して食べている。

でも、その斬新なレシピは「誰か」がすぐに思いついたものだろうか。

私はさっき「この料理は自分では思いつかなかった」と言った。他人も同じではなかろうか。美味しいレシピなんて一発で考えつくものではないのだ。うんうんと思考をひねらせ、試行錯誤を重ね、何度も失敗し、そうしてできた努力の結晶なのである。

その努力の結晶を私は最も簡単に飲み込んでいる。レシピサイトでレシピを検索してはそのレシピを見ながら料理をする。そして「美味しい!」と零しながら食べるのだ。



「レシピ」自体は著作物に当たらないのだという(レシピ本、ブログ記事のように文章には著作権が適用される)。アイディアは基本的に保護されない。

けれどもそれはレシピというアイディアが守られなくてもいい、ということにはならないし、パクっていい、というわけではない。たまたま同じことを思いついた人も存在すると思うが、あくどいことを考える人はパクったアイディアをさも自分のもののように発表する人もいるだろう。モラルの問題だ。

アイディアを生み出すための時間。それを実現するための試作。
目には見えない時間と価値を忘れてはいけない。
アイディアを生み出した人へのリスペクトを忘れてはならないな、とふと思った。

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