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STORM

模写。歌川広重「東海道五十三次」の「庄野 白雨」である。白雨とは夕立のことだそうで、嵐、暴風雨とは言えない。選択を誤った。「嵐」で画像検索をしたら、ジャニーズの嵐ばかりがヒットして、これぞという絵が出てこなかった。

それにしても、である。太古の昔から地球は晴れたり曇ったり雨が降ったり嵐になったり。雪も降れば雹も降る。風が吹いて桶屋が儲かるのは随分最近になってからの話だが、大風が吹いて、木々や草がなびき、海が荒れる。その中で生き物は日々を営んで来たのだ。家が倒れ、人が吹き飛ばされ、洪水に押し流され、波に飲まれ、を繰り返す歴史を乗り越えて、今も生きている。

わたしはラジオの気象通報が好きだ。行ったことのない場所の気象が淡々と報告される。ウラジオストクとかハバロフスクとかルドナヤブリスタニとか。なぜだかわからないが、地図上にある地名を気象情報とともに聴くと、急に「人が住んでいる感」が増す。何を食べてどんな暮らしをしているのか。子どもはどんな遊びをしているのだろう。そんな風に考え始めると、空想(妄想)が止まらなくなる。地図の上の地名だけでは、少しもリアリティがないのに。





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