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いつもありがとう

夕方、お義母さんから電話がありました。
 
「デイサービスから帰ってから、頭がつらくて、つらくて、どうにかならない? 薬がないから… ごにょ ごにょ… なんたら かんたら…」
 
ガチャ   ツーツーツー
 
お義母さんは一方的に話して、わたしが返事をする間もなく電話を切られました。
 
最後の方は、ほとんど聞きとれていません。
 
今日はお義母さんがデイサービスに行く日だったので…

デイサービスで何かあったのか?
高血圧もあるし頭痛でもするのか?
それとも熱があるのか?

わたしは休日だったので、すぐにお義母さんの家に行きました。
 
わたしが家に着くと、お義母さんはお義父さんと口喧嘩をしていました。
 
お義母さんは大きい声を出していて、見た目的には、いつもと変わらず元気そうでした。
 
わたしが「どうしたの?」と二人に声をかけると、どうやらTVのチャンネル争いの口喧嘩でした。
 
わたし「電話の薬って何のこと?」
 
義母「頭がかゆくてつらいのよ。今から皮膚科に行ける?」
 
頭がつらいって、かゆみのことみたいでした。
 
お義母さんの髪の下には湿疹があって、多数の掻き傷がありました。
 
たしかに、かゆそうです。
 
頭のかゆみとお義父さんとの口論でイライラして、わたしに電話をしてきたみたいです。
  
土曜日で、もう17時は過ぎていました。いまから皮膚科か…開いてるのかな? と思いながらも、調べてみたら、10km先の皮膚科が18時まで開いていました。急いでお義母さんを連れて、皮膚科に行きました。
 
皮膚科では、痒み止めの飲み薬と軟膏をもらいました。お義母さんは「これで 一安心」と喜んでました。
 
わたしも一安心したら「そういえば明日は仕事だし、今日にしよう!」と、あることが浮かびました。
 
皮膚科の帰りにお店に寄って、カーネーションとケーキを買って、お義母さんにプレゼントしました。一日早い 母の日です。
 
お義母さんは「ありがとう!」と喜んでくれました。
 
わたしの両親は、ふたりとも亡くなっています。
 
わたしが小学校の低学年ぐらいまでは、母の日と父の日をしていたと思うのですが、それ以降は母の日や父の日をほとんどしていません。
 
いまとなれば、ちゃんとしておけば良かったと悔やんでいます。
 
その分、お義母さんとお義父さんには少しでもしていきたいです。
 
いつもありがとう!

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