バブル経済

第一回 バブル相場での儲け方


こんにちは!RIKANAです。

さて今回は少し長い話になるかと思いますので、何回かに分けて投稿しようと思います。

以前から感じていますのは、今のマーケット環境への違和感です。「米中貿易摩擦」や「ブレグジット」そして今回の「新型コロナウィルス」等、実経済に悪影響を及ぼすような事が起きているにも関わらずマーケットは上昇し続けております。リーマンショック後から続いている「金融緩和」が今のマーケットの土台となり、多少の「業績悪化」や「景気後退」などは無視され続けているというのが現状だと思います。そこに「新しい技術の革新(5G、IOT、クラウド、AI等)」といった「夢」がスパイスとして「バブル相場」が出来つつあるように感じます。今回は如何にこの「バブル相場」で儲けいていくかということに焦点を当て私なりの考えをご説明したいと思います。

バブル相場には必ずテーマがある。では今のテーマは何でしょう?

「バブル相場」ではマーケット関係者の9割以上の参加者がその「テーマ」に納得し、多額の資金を投資していくことが「最終形」となります。そしてその「テーマ」はその相場毎に変わっていきます。まず過去の「テーマ」を確認していきましょう。

下のチャートは日経平均の月足チャートです。

日経平均月足バブル

1977年からのチャートですが、①~③の時期(見づらくてすみません・・)に株式バブルが起きております。

①についてはご説明するまでもないと思いますが「日本の成長がテーマ」として起こったバブルとなります。1985年にプラザ合意が締結させられると、為替が1ドル240円から150円と急激な円高になりました。その結果、日本の製造業は大きなダメージを受け(いわゆる「円高不況」)たため、日本政府はその不況を乗り切ろうと、内需主導型の経済成長を目指し、「公共事業の乱発」と日銀は長期的な「金融緩和」を行い、溢れかえったマネーが「株式」と「不動産」に流入したことで「バブル景気」が発生しました。1985年から比較するとピーク時で株価は約3倍、地価は4倍に跳ね上がり、特に不動産では東京23区の時価でアメリカ全土の時価と同じになったわけです。

さて②についてですが、日経平均では14,000円から20,000円までと40%程度の上昇でしたが、NASDAQと比較するとその異常性がご理解いただけると思います

NASDAX95年

上記のチャートは1998年~2003年の日経平均とNYダウ、NASDAQの比較チャートになっております。この時のバブルのテーマはインターネットで人類の生活が変わるといわれた「IT革命」です。マイクロソフトからWindows95が発売され誰しもがインターネットを利用することが出来るようになったことから「新しい技術が我々の生活を根本から変えるんだ」と多くの人が信じ、バブルが起きました。この時日本で生まれた企業が「ソフトバンク」「Yahoo!japan」「楽天」「サイバーエージェント」「ライブドア(当時はオンザエッジ)」「光通信」等でした。

(1997年~2003年のソフトバンク(現在のSBG)のチャートです)

ソフトバンク99年

ソフトバンクは97年に400円ぐらい(分割考慮後)だったのが2000年の高値で11,000円と27倍ぐらいになっておりました。(100万が2700万に・・)

(1997年~2003年の光通信のチャートです)

光通信98

光通信は97年に5,000円ぐらいだったのですが2000年の高値で241,000円と3年で48倍に上昇してます。(100万円が4800万に・・)しかし2000年3月に「文藝春秋」から光通信の携帯売買を巡る不正を切っ掛けに20日間ストップ安で最高値の100分の1になってしまったのが「ITバブル」崩壊の象徴的な事件でした。

③については2005年~2007年にかけての動きです。2005年5月頃の日経平均は11,000円ぐらいで、2007年8月にかけ18,300円と65%ぐらい上昇したわけですが、一方2005年5月の中国株指数は1000ポイントぐらいで、2007年8月には5800ポイントと580%の上昇となっております。

(日経平均と中国株指数の比較です、枠は2005年~2007年です)

上海

この時のテーマは「新興国の成長」がテーマでした。2001年に投資銀行であるゴールドマンサックスの経済学者であったジム・オニール氏が「BRICs(ブリックス)」という造語を作り(Brazil,Russia,India,Chinaのこと)BRICsは2025年には世界の経済規模の50%を占めると言われ、世界中の投資マネーを集めていきました。特に2007年の北京オリンピックは象徴的な出来事だったかと思います。

①~③の期間を少しまとめてみます

①は日本という国の成長がテーマとなったバブルでした。従って国の成長を意識するような業種の株式しか上昇しませんでした。上昇した業種は「陸運」「建設」「倉庫」「不動産」が大きく上昇した業種で、「通信」「電気」「精密」を中心としたハイテク銘柄はほとんど動きませんでした。

②はインターネットが人類の行動や生活様式を激変させるといった期待が膨らんだことで起きたバブルでした。つまり「新しい技術」がテーマになったわけです。従って上昇した業種は「通信」「電気」「精密」で上がらなっかった業種は「陸運」「建設」「倉庫」「不動産」だったという①と全く逆のパフォーマンスになっております。

③は「BRICs」という言葉に象徴されたように、新興国の成長がテーマとなったバブルでした。国の成長という面では①と同じですが、日本ではなく新興国である点が違います。従って日本株の業種で言うと「鉄鋼」「不動産」「海運」が上昇しており「情報通信」「精密」「電気」などは上がりませんでした。

さて、では現在④ではどこにバブルが起きているのでしようか?

①は日本という「国の成長」②はインターネットという「新技術への期待」③は新興国という「国の成長」でした。私がマーケットを見るに、現在の④ではIOT、クラウド、5G、AI、といった「新技術への期待」への資金流入が起こっており、「新たなバブル」が形成されているのではないかと考えております。

次回からは現在進行形の「新たなバブル」についてコメントしていこうと思います。

それではまた!

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