また夢で逢いましょうのあとがたりのような裏話のようなもの
0.はじめに
こちらは別に読まなくていい方なので本文を読んでいただければ。むしろ読まなくても構わないので書店に行きましょう。
1.きっかけ
とりあえずネタバレがものすごく多いので、最初にあとがきを読む派の方は本文を読んでください。お願いします。
まず、この「また夢で逢いましょう」ですが、うたたね書店の二次創作で私が初めて書いた物理本の内容になります。2020年2月23日に東商センターで開催された『19の煌き』で、『ミレイちゃんねる(V-03)』の想間ミレイさん(@zerovabi)のスペースに委託させていただきました。表紙は次の通りです。夢と現の狭間にある、カフェ併設のうたたね書店らしいイメージにできていたでしょうか?
周囲でSSを書く人たちがいるので、それに刺激を受けつつ自分でもぽいぽいとTLに放出していましたが、それだけでした。実際、1/27まで書くつもりはまったくありませんでした。たまたまその日に診断メーカーでお題を漁っていたらこのお題が出てきたのがすべての始まりです。お題を見てすぐ、この書き出しがふわりと舞い降りてきました。
2.二次創作本にしよう
この時点ではうたたね書店と絡みがあるわけではなく、またnoteに投稿して終わりかなあ、と考えておりました。しかし、なんとなく寝かせているうちに「灰色だった世界が輝きだす」というのが、私がうたたね書店(正確には違いますが)を知ったときの感情にダブって見えてきました。
そのあたりでこれはいっそ二次創作にしようと方向性が決まり、ただ書き切れるかどうかは不透明だったのでやはり表に出す気持ちはあまりなく、そこから四日ほどでごりごりとラフを完成させることになります。ラフが完成しても物理本にするかどうかはかなり迷ったのですが、19の煌きという素晴らしいイベントがあったことや、人外どもに「紙折れば本」と煽られたこともあり、決心して同人誌書き先輩のミレイちゃんに相談をしました。2月に入ってからのことでした。
その後は物理本ができるかどうかを確認するために断裁機を買い中綴じホッチキスを買い、何を載せるかページ数をどうするかを考えつつ、なぜか絵も描けないのに持っていたクリスタをフル活用してA6をA4に割り付け、何度かコンビニにUSBを持ち込んでは紙を持ち帰るという作業をすることになります。特に表紙についてはあーでもないこーでもないと、かなり試行錯誤を繰り返しました。
りかいさんの新刊裏話4
— りかい@うたたね人外 (@Rikaiiiiiiii) February 20, 2020
没になった表紙がある。こんな感じ。イメージは言わずもがな。 pic.twitter.com/x8c7U7sjr6
そして2/12には未完成ながら本の体裁をとれる目処が立って告知。ミレイちゃんがかなり力を入れて告知してくださったこともあり、結構伸びてびっくりしました。自分が物理で残しておけたらという思いで始まったので10部も持っていけばまあいいかの気持ちでいましたしそうツイートしましたが、最終的には30部刷って持っていくことになります(雨が降ったけど念のためビニールで保護しといてよかった!)。
当日はものすごく早く目覚めてしまいました。11時に会場入りして並んでいると開場前に「りかいさんの本、一部ください!」とゆうりさんの声がして一人で修羅場っていたのがハイライトでした。
手作りの拙い作品ではありましたが、かなり多くの方々に手に取っていただきましたようで感謝しかありません。表紙は水分で反らないように画用紙を使い、夢と言えば「赤い夢」だろうと一文字だけアクセントをつけ、一言ずつ表現を推敲して、今私ができる限りうたたね書店らしさを詰め込んだ本になったと思います。
3.あとがたり
だんだん中身に話がずれていきますが、まずは一番後ろのページからいきましょう。物理本限定で書いてある注意書きには「これはフィクションであり、『現実には存在しない』お話です」とあります。これには、お話の内容が現実には存在しないけれども、では話の基になったうたたね書店は果たしてどうでしょうか、という思いを込めています。
続いて「ことばあそび」。実は別な方の差し入れのタイトルとまったく一緒でしまった!と思ったり思わなかったり。短歌と丁度一年越しに作った返歌を見開きに配置しました。声に出して読む際は、縁を是非「えにし」と読んでいただきたいです。
「クリスマスイブの千歳姉弟」は、既にnoteに上がっていた二次創作。実はFANBOXの写真を見たときにびびっと来たので書いたものです。具体的にはこのタイトル画像部分(有料記事ですがタイトル位は画像が見られるんでしたっけ?)。これを見ながら読んでいただけると一寸印象が変わるかも?
https://www.pixiv.net/fanbox/creator/36288270/post/728897
実は個人的には、完全オリジナルな文章は書けなくて、この辺の画像を見て降りてくることが多いなと思うところです。Slumberの写真もかなり呼び起こされる部分はあるのでそのうちSSをつけるのやってみたいなと思ったり思わなかったり。
トリは今回のために書いたというか今回本を作るきっかけになった「また夢で逢いましょう」について。実はひっそりとついったー上で「新刊裏話」をしていて、その辺をまとめようかなあと考えたのがこのあとがきを書いたきっかけです。
内容としては、名もなき主人公が夢と現の狭間にあるうたたね書店へと迷い込む話になります。書いちゃった後なのでぶっちゃけますが、タイトルと内容が合ってなくね???と書いた本人が一番思っております。導入がめちゃめちゃ強引だし、現実世界とうたたね書店をつなげるところも納得はいっていない。上でも書きましたが最初は書店の二次創作ではなかったんです。言い訳ですね。
とはいえ、私の幻視するうたたね書店のイメージ自体はものすごく鮮明にできていて、語彙力が全く足りないなりにも大好きな書店を表現できたとは自負しています。沢山の常連さんが来る朗読会と閑話休題のイベントにおいて、どうしたら書店に皆さんを入れることができるか、その来客に対し一人二人で回らない書店とカフェをどう回すか。カフェ併設の書店だけでは情報が少ないので、どんな特設コーナーがあるかなあと妄想してみたり。また科白回しについてもかなり試行錯誤しました。きっと一番解釈違いが起こりかねない部分です。それこそ一本閑話休題を書くか?とまで考えましたが思いとどまりあの分量に。
そして色々な姿をした常連さんたち。二次創作に出していいかは迷うところでしたが、彼らあってのうたたね書店だと私は思っています。しかしこの人外ども、遠慮がない。説明役はひとりでに動き出すし、書店で遊びだすし・・・。
最後に、ゆうりさんに読み聞かせをしてくれた彼女。絶対に出したいと思っていましたが、どこまで出すかは迷いました。私の中で常連さんにスペースを割くならもっとゆうりさんとの絡みを書くべきでは?みたいなことを考えていましたが、ああいったところに落ち着きました。多分、彼女は時折書店にお忍びで来ては、静かに読書と紅茶を楽しんでいるのだと思います。私も主人公のようにお話しする機会があればいいのですが。
4.蛇足
内容についても終わりです!いやあ長かったですね!正しく裏話だなあと思うものができました。多分そのうち手直しをします。頑張る気力があれば。あと1か月かからないでここまで来たのは今思い返すと恐ろしいですね。ノリと勢いで生きている。
最後にはなりますが、私もうたたね書店の二次創作が読みたいので、ここまで読んでくださった方に一言。
「うちも、やったんだからさ」
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