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【山里暮らし】2024年4月②カモシカ・二ホンジカのフンの違いを知る

山里のNさんとの話、つづきです。
ざんねんながら罠はボウズ(かかっていない)でした。仕掛けや、オリ罠の中のエサを点検して移動していきます。

静岡の山間地域や、その奥の南アルプス山域では、二ホンジカ・カモシカによる植物の食害が激しいです。高山植物のお花畑も一網打尽です。
Nさんは雑木に詳しく、シカが食べない木もよく知っています。
アセビ(馬酔木と書く。毒がある)
シャクナゲ
サルスベリ
反対によく食べるのは、ヤマザンショウなどの柔らかい木。今はまだ芽吹いていないので、アオキなどの常緑樹をエサに使っています。

Nさんの友人と出会ってあいさつすると、
「さっきまでそこにカモシカいたぜ。農作業してても、逃げやしない。
 あいつらばかにしてるよなあ」
ええ、そんなことは日常茶飯事です。私も山里にいた頃は、よくカモシカの日向ぼっこしているところに出会いました。
日当たりのよい斜面に、フンがパラパラと散らばっています。

今回は、カモシカと二ホンジカのフンの違いも教えてもらいました!
昭和の歌には、こうありましたよね、
🎵ふんふんふーん、くろまめや~
 ふんふんふんふん、シカのふん~~🎶

そのとおり、パラパラとして化成肥料のようなフンですが、
なんとカモシカのほうは、比較的楕円形なのです!へーへーへー

最後の罠を点検して、斜面のワラビを折っていると、
Nさんはふと耳をすませました。野生動物が耳を立てるときの顔とそっくりです。
遠く谷底から、犬の鳴き声が聞こえます。
「おー、シカを追い込んだな」
「わかるんですか?」
犬がご主人様を呼ぶ声は、聞き分けられるみたいです。

もう日暮れが迫っているので「〇〇まで行ってあんまり遠かったらやめよう」と言いながら、一緒に道なき山の斜面を下りました。仕留めるためのロープとナイフは一応持参しています。今日はスパイク足袋を履いていないので、Nさんちょっと足元がおぼつきませんが、そのへんの枝を無言で折って、ストックにして器用に下ります。

結論としては川を渡渉しないと行けない場所だったのでやめて、日暮れ前に家に戻りました。鳴き続けて犬がかわいそうって?途中で引き返したのも、ちゃんとわかってるんだって。「あ、今日はご主人さま止めたな」と、自分で家まで戻ってきたそうです。犬は夜目もきくそうです。

今度はヤマユリがつぼみをつけた頃に行けるかな。


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