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『人は見た目が9割』???

Wellbeing*のあり方を追求するイメージコンサルタントの あべりかです。

先日、お客様に『オンラインでのプレゼンのトレーニング』をリクエストいただき、研修の準備を進めておりました。その際、言葉が背負う情報の大切さを改めて実感しました。

私は、イメージコンサルタントは「外見や印象のコーディネートをすること」だけが仕事ではないと考えています。

もちろんパーソナルカラーでその方の個性を引き出すことも大切にしていますし、マナーを身に着けることはスムーズなコミュニケーションを図ることに繋がります。

服装や外見は、大切な情報の一つです。
意識をしていても、無意識であっても、外見は『どんな人であるか』というメッセージを伝えているからです。

反面、その人が伝える情報の一部にしか過ぎないことも事実です。

そして、SNSの普及やリモートワークによるオンライン会議の増加に伴い、これまで以上に『言葉』を大切にする必要があると思っています。


本当に言語情報は7%??

「コミュニケーションにおいて、言語情報って7%なんですよね??」

仕事でもプライベートでも、この『メラビアンの法則』についての質問を本当によくいただきます。

視覚情報 :見た目、しぐさ、表情、視線 55%
聴覚情報 :声の質や大きさ、話す速さ、口調 38%
言語情報 :言葉そのものの意味、会話の内容 7%

メラビアンの法則は、私たちの業界にも大きな旋風を巻き起こしました。それはとても大きな追い風でした。けれど、私は素直にそのままその追い風に乗ることが出来ませんでした。

先述のようなご質問をいただいた際に私は問い返します。

「本当に、仕事や会話の内容が7%でコミュニケーションを取っていますか?」

確かに「人は見た目が9割」という本はベストセラーです。
それにより、メラビアンの法則という心理学者の説が有名になったのは否めませんし、見た目の印象を大切にする人が増えたことはイメージコンサルタントとして心から嬉しく思います。

しかし、この法則を正しく活用するには、何を目的とし、どのような実験をして導き出された結果か、きちんと把握する必要があると考えています。

心理学は日常生活に役立ちますが、非常に科学的な側面を持っていることをご存じでしょうか?
見えない「心」などを数値化して測定していくため、実験の場合、詳細に実験設備やシチュエーションが組み、再現性を重視して行われます。

このメラビアンの法則の元になった実験は、『曖昧なコミュニケーションの状況下で、何を頼りに人はコミュニケーションを行うか』でした。実験の詳細や結果は長くなるので、ここでは避けますが、メラビアンが伝えたかったのは非言語コミュニケーションの重要性です。

重要性を説きたいのであって、それが全てであると提唱したわけではありません。この法則が一人歩きした時に、メラビアンは学会で、警告的なものとして論文を発表しています。

しかし、「人は見た目が9割」という言葉は勝手に一人歩きしてしまうほど、人は見た目に左右されてしまいがちで、だからこそ身だしなみには気を付けたいものですよね。

ですから、私がメラビアンの法則をご紹介する時は、

「視覚情報、聴覚情報、言葉の情報のバランスを整えることが大切です。」

とお伝えしています。

情報を鵜呑みにするのではなく、正しく理解した上で活用していきたいですね。
相手の立場に立って伝わる表現を選択すること、それは、服装でも言葉でも変わりません。そういう私も溢れる情報に溺れそうになりますので、日ごろから気をつけています。


イメージコンサルティングのスキルを通して、あなたのWellbeingにつながりますように。


*Wellbeing=身体的にも、精神的にも、社会的にも「よい状態」であること





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