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人生物語15.歌手の道にスカウトされるも騙される

これまでも散々な目に遭っていたのに、これでもかと言うくらいの仕打ちなのか、またまた惨い状況がやってきました。

今度は歌手の道は本当ではなく詐欺師だったことが発覚!お金を取られて騙されてしまいました。その手口は親しくされて、親切で世話好きなおっちゃんと言う印象。音楽事務所とかのザッ!スカウトマンみたいな感じではなく、近所の応援したるでおっちゃんって感じなので、疑う余地はありませんでした。

「この前、東京に行って君の歌を聞いてもらったら是非デビューさせようとなったので、今後のデビューについての話をしに行くから、交通費払ってもらえるか?いくらくらいで良いわ」などどと言われ、東京の新幹線代分ほどの請求なので届かない金額ではなかったから都度渡していました。積もる金額が合計80万円くらいに。

何度かやり取りをしている最中「今日、家におるんか」と聞かれて「今日は帰るの遅いですね」と伝えたら「そうか、お前のことを話してる番組があるんやけど見られへんのは勿体ないな~」と言われて「そうなんですか?いないから見れないですね〜それは残念」とかまをかけて見ないと言うニュアンスで話しましたが、その時家族にその番組の録画をお願いしました。そして見返してみると私のことは何も話してませんでした。その後に詐欺師と会った時、こんなことを言われました。

「この間の番組では今度凄い逸材の歌手がデビューするので期待してて下さいってテレビで君のことを言ってたぞ」と。

「そうだったんですか~それは嬉しい話ですね」とかわしながら心の中で「いやいや録画で見たけどそんなシーンは一切ないし、この人怪しいな~」と思い始めました。

そして、映画のカメラマンと聞いていたからホントなのかと疑い始めたので探るため、会社に電話してみたら「そんな名前のカメラマンはおりません」と言われるし。作曲家さんの名前も聞いていたので調べてご本人にアポが取れそこで初めて「そんな話はありませんので多分騙されていますね」と言われました。

そこからは、振られてしまった彼とはこの話を相談していたのでお別れはしたけど心配してくれて、お金の回収など色々と協力してくれたお陰で何とか被害は最小限に留まりました。

他にもモデルや女優志望の子もいてその子たちにも「詐欺師だから自分で調べて確かめて下さい」と言って映画会社の連絡先を伝えました。私は他の若い子たちが何年も騙されて見抜けなかったのを数ヵ月ほどで暴けたことは自分でも凄いとな思いました。この時、騙された子の最高金額は300万くらいあった子もいたと聞きました。

詐欺師はただのパチンコ屋の店員。カメラマンは昔にやってたり趣味みたいな感じで、全て口八丁手八丁の典型的騙し屋でした。当時は警察に話さなかったので、被害届なども出したりはしてませんからその後にこの人はどうなったかわかりません。けど、こっちが追いかけた時には既に逃げていてその道の人(探偵?)にお任せしていました。

お金は少し戻って来ましたが、ここで私の歌手の道である夢は断念することになります。

もう、次から次へと苦難だらけの日々。なんて私は付いていないのか?なんでこうも不幸なことばかりが起きるのか?いつも嫌な思いばかりに遭っていてもう懲り懲りでした。

一気に色んな出来事が重なって、精神的にかなり疲弊していて自分も人も何もかもが不審になっていく。この時に、良いことがあったら悪いことがあると思い込みがあったので。その有り方が人生を狂わせて行ったと思います。

続く

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