学生時代ずっと寝ていた人間の話
先に結論を述べます。
私はどうやら、睡眠時無呼吸症候群らしいです。
ずっと「自分は睡眠障害なのでは?」と悩むほど昼間に眠くて仕方なかった私。
25歳になって検査をしてもらったところ、"軽症"の睡眠時無呼吸症候群でした。
もちろん、昼間の異常な眠気は
本当に睡眠時無呼吸症候群だけの影響かは
いまだに分からないんですけどね。
文章を書くのが下手ななんの面白みもない文章ですが、
「昼間の異常な眠気」を感じて生きてきて
睡眠時無呼吸症候群だった女の話をただただ書きます。
私はちょうど中学生になった頃から授業中に居眠りをするようになった。
無論、居眠りしたくてしているわけではない。
どうしても寝てしまうのだ。
そこから中学の授業、高校の授業、大学の授業とほぼフルで寝た。
「話盛ってない?」と思うかもしれないが、多分「ほぼフルで寝た」は盛ってる。
ただし、体育や音楽などの授業を除いて少なめに見積もったとしても6割は寝ていた。
逆に「寝てない授業は?」と聞かれたら
「体育、音楽(座学以外)、家庭科の実習、理科の実験、あとなんだろうね〜」みたいな感じになる。
「寝たことがない授業」は多分体育だ。
保健は除く。
そんな話は置いておいて。
とにかくほぼ寝ていたのだ。
夜、睡眠時間は人並みだと思う。
中学の頃は覚えていないが、恐らく23時までには寝ていた。
高校も大学も大体0時までには寝ていた。
朝は大体6〜7時に起きる。
要するに6〜7時間はしっかり寝ているのだ。
おまけに、休みの日など9〜10時間寝たとしても
昼間はどのみち眠い。
4〜5時間しか眠れなくても、当たり前だが眠い。
とにかく昼間は強烈に眠い。大体眠い。
眠くない日なんてない。
授業中はもちろん、休み時間も寝ていた。
眠くて仕方がないのだ。
よく、「寝ないように手の甲をつねる」とか
「眠いのを我慢する」とか言う人がいるが、
私には全く理解できない。
私は、【気付いたら起きる】のだ。
「眠い」なんて感情が無い時ですら、寝てしまう。
気付いた時には"起きてビックリ"するのだ。
眠い時だってある。
眠くて眠くて、結果寝てしまって起きてビックリすることもある。
でも眠かろうが眠くなかろうが、気づいたら居眠りをしてしまうのだ。
「怠け」と思われるかもしれないが、
こちらだって別に寝たくて寝ている訳ではない。
授業中に起きていて、授業内容が理解できたら後々たとえばテスト前などに苦労しなくて済むのだから、そりゃ、起きていたいに決まっている。
サボる気なんて到底ないのだ。
ここで、少し話は逸れるが、
個人的にはとても印象的な話を2つ聞いてほしい。
私は居眠りしていたことに大体罪悪感を覚えていたのだが、
「らしさ」として受け入れてくれた2人先生との話。
1つ目。
中学生の頃、自分で言うのもなんだが私はそこそこに優秀だった。
特に数学はトップクラスだった。
数学のエピソードで面白かった今も覚えているエピソードとして、"4回目の正直"というのがある。
定期テストの前期後期とそれぞれ中間期末の合わせて4回。
どのタイミングからだったかまでは覚えていないが(例えば2年生での4回なのか、学年を跨ぐ定期テスト4回なのかまでは覚えていないが)
私は、3回連続で1問ミスという失態を犯した。
あと1歩のところでどうしても満点が取れなかったのだ。
当時の数学の先生は、そんな私を面白がってくれた。
当時、数学の授業中の私は
居眠りをする(してしまう)か
宿題で出されるドリルを先に進めているかのどちらかだった。
(宿題をしたくないから授業中にさばいてしまおうという魂胆。ドリルをやらないとすると寝てしまうし、ということでこの2択。)
そんな私を、特に注意することなく見守ってくれていたのが当時の数学の先生だった。
授業中、問題を解かせる時間がある。
私は寝ていたか宿題をしていたかのどちらかだったが、たまーにしっかり答えさせられた。
誰も答えない(答えられない?)時は大体私と目があっては私が解答していた気もする。
当時、先生の目に私がどう見えたかは分からないが、その先生には怒られたことはなかった。
強いて言えば、"4回目の正直"の初回に
「あと1問なのに〜!!!おい〜!!」と笑いながらちょっかいをかけられたくらいだ。
解答は先生が各生徒に配り歩いていたから、周りの生徒は不思議に思っただろうな。
私は自分の点数を見て先生と同じように笑った。
そして、1問のミスがとんでもないイージーミスであることに笑った。
怒られた、とは少し違うのかもしれないが、
言葉で表現したら先生の感情は「勉強できるの分かってて授業中に何も言わないのだからテストではちゃんと点を取ってくれよ」だ。
これはおそらく立派に怒られている。
居眠り分も、多分ここで笑って怒られている。
そこから2回、私はずっと1問ミス。
恒例になってしまい毎回「ちょっとぉ〜!」って言われた。笑いながら。
そりゃ私も悔しい。
別に毎回97点を取りたくて取っているわけではない。100点を取りたいに決まっている。
定期テストなんて時間が足りなくなることなんてないのに、どうしても満点が取れないのだ。
点数を見る前に、解答を配る先生のその顔で、
今回も私はやってしまったのかと理解する。
よくない恒例行事。
普通に満点取りたいに決まっている。
かといって、得意だった数学は特に勉強しない。
4回目。
テストを配る先生は「ようやくだぁ〜!!」と笑顔で言った。
その時の先生の顔を、私は今も忘れられないでいる。
先生の顔で、自分が満点だと悟る。
満点であることよりも、先生と密かにそんな恒例行事を出来るほどの関係であったことが嬉しかった。
いつも寝てるか宿題して話聞いていないかのどちらかなのにね。
これが"4回目の正直"エピソード。
2つ目。
小学生の頃に出会い、大学受験までお世話になった塾の先生。
私は、彼の個別の授業で寝た。
隣に座る先生の横で寝た。
隣で解説している中、寝た。
この先生はこの先生で、私のことをよく分かっていた。
先生は「おいっ(笑)」と言い、毎回笑いながら私をつついて起こした。
呆れられていた気はしたけれど、面白がってくれた。
まあ、面白がっていてくれた理由は、
ちゃんと高校に合格して、大学にも合格して、っていう実績ありきだとは思っているが。
そもそも居眠りで怒られた記憶はあまりないのだが、(居眠りするのが上手かったらしくクラスの子は怒られても私は怒られなかった)
【居眠りは怒られるもの】で
ずっと怒られていたとしたら、
私は相当苦しかっただろうなと思う。
寝たくて寝ているわけではないし、
寝ないように頑張っていても、眠くなくても寝てしまうわけで。
全員が全員ではないけれど、こういう先生に出会えた私は幸せなんだと思う。
少しだけ話を戻す。
とにかく私は学生時代と呼ばれる時代に受けた授業のほとんどを寝ていた。
もちろん、寝たくて寝てたわけではないことは声を大にして言い続けていたい。
高校受験期。
私は受験勉強を夏休みが明けたタイミングで始めた。
あ、まあ夏休みも勉強はしていたんだけれども。
私は家で勉強が出来ない性格だったので、
学校から直接塾に行った。
自習室でまず寝る。
起きて、眠かったらまた寝る。
そして授業の時間。
結果、自習室で自習できず。
みたいな受験期。
自習室では寝ていた記憶しかない。
高校受験にしても、大学受験にしても、
塾の自習室は結果的に私にとっては"授業まで寝る場所"だった。
ここまできたら説得力は全くないが、
私は寝たくて寝ていたわけじゃない。
そもそも、家では100%勉強が出来ないから学校から直接塾へ行っているのだ。
自習室では寝てしまうからと塾のロビーで勉強したこともあった。
それでも寝てしまった。
職員室のカウンターでやっても、結果は同じだった。
だから、受験期後半は他の自習している生徒に申し訳がないので、
授業前の空き教室に行っては、そこで授業が始まるまで寝ていた。
どのみち"特殊な生徒"であることには間違いなかった。
授業1本ほぼ記憶がない時もある。
逆に、明確に「待って、今10秒寝た?」と思ったこともある。
こんな学生生活だったので、
就職活動の企業説明会といった類のものも起きてられるわけがなかった。
冬場の建物の入り口付近の合同説明会のとある企業ブース、みたいな劣悪な環境でも私は寝た。
今更すぎるが、私はどこでも寝られる。
車でも、電車でも。
電車は立ちながら寝られる。
ここまで書いておいて今更だが、こんなエピソードは無限に出てくる。
何回も何回も【睡眠障害】を調べては、
結局何もせずに大人になってしまった。
25歳を迎える前、私は転職をした。
有休消化で時間が出来たので、
そのタイミングでついに睡眠に関して受診することを決めた。
しかし、睡眠外来なんてそうそうないのだ。
調べると大体心療内科精神科か内科だった。
躊躇っちゃうよね。精神科。
私は精神科に行くのは躊躇っちゃって、
結局、一応睡眠の診療もしている、的なアナウンスが出ている内科に行った。
行ってみて分かったことがある。
多分、どこに行っても結果的にやることは同じだ。
まず、簡易検査する。
結果を見る。
結果次第でどうするか決める。だ。
これならさっさと行けば良かったと後悔した。
睡眠障害の8割は睡眠時無呼吸症候群なんだって。
もっと楽な気持ちでさっさと検査すれば良かった。
本当に後悔した。
結果。
最初にも書いた通り、
私は軽症の睡眠時無呼吸症候群だった。
健康を害するようなものの心配をする必要はないそう。
ただ、睡眠時無呼吸症候群の"程度"と"昼間の眠気の程度"はあまり関係かないそう。
軽症でも眠い人は眠いし、
重症でも昼間に眠気を感じない人もいる。
睡眠時無呼吸症候群はマウスピースを作ることで、
睡眠の質が高まる可能性があるとのことだった。
睡眠の質が悪いから、夜の睡眠で"あまり眠っていない"ことになり、昼間に眠いという仕組みらしい。
まあ、睡眠時無呼吸症候群の詳しいことやマウスピースの何が良い、などといった話は
さまざまなサイトに載っているかと思うので、ここでは省く。
1万円ほどの出費がともない、昼間の眠気が改善するかは分からない状態ではあったが、
それで改善すれば万々歳だし、とマウスピースを作ってみることにした。
マウスピースを作るのは歯医者。
内科に紹介された歯医者へ行き、型を取り、
10日ほどで完成した。
初めてマウスピースをつけて寝た次の日の朝。
私は感動した。
寝起きがこんなに気持ち良いことだと初めて知った。
私は、朝起きると身体が重く、頭が重く、
まさに「ずーん」という表現が似合う状態だった。
毎日この状態だった。
これが当たり前だと思っていたので、
私はしんどいと思ったことはなかった。
ただ、マウスピースを初めてつけた翌日の朝、
私は初めて知った。
朝起きて頭が重いことは普通ではないらしい。
身体が軽すぎて朝からずっとニコニコしていた。
これはマジ。
人間って、朝、😃←こんな顔で起きれるんだ!!
😃😃!すご!😃😃って感じだった。マジで。
もはや寝起きに身体や頭が重くて仕方がなくて睡眠に不安がある人は
さっさと内科なり精神科なりに行って睡眠時無呼吸症候群の検査をしたほうがいい。さっさと、ね。
ここでそう書いてしまうくらい、
25歳にもなった良い大人が、寝起きにルンルンした。
少なくとも、私は身体や頭が軽くて寝起きスッキリでテンションが上がって、笑ってしまった。
ただし、マウスピースを付けての体感といえば寝起きの楽さくらいで
昼間の眠気は特に改善されなかったように思う。
やっぱり昼間も眠い。
ただ、そんなに体感はないけれど、
昼間の眠気も少しはマシになったようで、
私は初めて、「昼ごはんを食べた後は眠くなるのは当たり前。これは生理現象。」をしっかり理解した気がする。
あと、生理前めっちゃ眠い!!!!!
毎日年中無休でとてつもなく眠かったのが、
生理前〜生理中にかけてだけは特別に眠いと感じるようになったような感覚。
感動してしまった。
人間の身体ってすごい。
私は多嚢胞性卵巣症候群とも診断されているので、そもそもホルモンバランスはあまり良くないのだと思う。
ホルモンに関する基本設定があまり良くないのだ。きっと。
それもあって眠さを感じやすいのかなあ、とか。
ちなみに、太ってはいない。
昼間の眠気って「治る!」みたいなものでもないと思うので、はっきりとした原因はいまだに分からない。
ただ、マウスピースをして寝起きが良くなったことを考えると、
夜の睡眠の質が悪かったことに関してはしっかり証明されてしまった、と言った感じなのだろうか。
10年以上睡眠の質悪かったのか?などと考え始めるとあまりの悲しさにキリがなくなるが、
ここまでなんとか生きてこれたことを讃えようと思う。
色んな意味で感動しちゃうな。
昼間の眠気に悩んでいる人は早急に診断してもらうことをお勧めする。
多分どこでも良い、最初はみんな同じ検査だ。
少なくとも先ほども書いた通り私はもっと早くに行けばよかったと思っている。
本当に後悔している。
寝起きの身体が、こんなに軽かったなんて。
25歳になるまで知らなかった。
これを読んだ方には、
寝たくないけど寝てしまう人間がいることを知っていて欲しい。
「25歳にもなって、寝起きが楽で感動する」人が
世の中にいることを知っていてほしい。
それだけ。
それだけで何がどう変わるってわけじゃないけど。
それだけ。
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