TOMORROW X TOGETHER 소악행(ice cream) 和訳とFREEFALLの予習
MOAのみなさん、もうすくThe Name Chapter: FREEFALLのカムバックですね!
これまでのTXTの物語の流れを見ていくと、なんとなくFREEFALLはかなり、The Chaos Chapterと似た位置づけなのでは!と思っています(少年たちが現実に戻ってくるという意味で)。実際コンセプトフォトにもFREEZEやFight or Escapeと重なるモチーフとかも多いですよね。
ということで、The Chaos Chapterを絶賛復習中…。私の中で、The Chaos Chapterを象徴する曲の一つだなあ、と思っている소악행(ice cream)の和訳をしてみようと思います。
例によって下記で触れるところはボールドです、たぶん。
<The Chaos Chapterとコロナ禍>
さて、まずThe Chaos Chapterがどういうタイミングで出されたアルバムかを再度振り返ってみましょう。
The Chaos Chapterの前作、minisode: Blue Hourでは、「まだまだ魔法の世界に留まっていたい」と歌うBlue Hourと、「時が止まってしまった」と嘆くWe Lost The Summerを対比させることによって、子供の自分と大人の自分の板挟みになる少年に悩みが表現されていました。
これを経て、The Chaos Chapterでは少年たちは「現実」に帰ってきます。もう嫌なことがあっても魔法で解決したりはできない。だからこそ、「自分だけうまくいかない」という悩みはThe Dream Chapter(943)のころと同じでも、その行く先が「他人の不幸を願う」という風に変わってきているのではないか、と思います。
また、The Chaos Chapter: FREEZEの発売は、2021年5月末です。前作minisode: Blue HourではWe Lost The Summerで思いっきりコロナ禍の若者の苦しみみたいなのを歌ってましたが、そこから半年経ってもまだまだ世の中はコロナ禍真っ盛り、相変わらず行動制限が続いていた時期でした。
結果として、現実に少年たちが帰ってくるトリガーは「コロナ禍」である、ということはWeverse Magazineを始めとしていたるところで発信されています。なので、少年たちは、自分の意思ではなく、世の中に流されて「現実に帰ってきてしまった」という感覚を抱いてしまいます(この辺はNo Rules等で歌われていますね)。まあ、いずれにせよ現実に帰ってきてしまう時期だっただろうよ、と思うけど、少年たちの感覚としては「自分で選んでないのに!!」ってなるわけですね。
更に、この曲の中では、「軽い気持ちで祈った皆の不幸が実現されてしまう」という不幸が付いてきます。魔法は捨てたはずなのに、叶ってほしくない願いが叶ってしまう。ここは思いっきりコロナ禍意識の歌詞ですね。
これらから少年が感じることは、現実の理不尽さ(選んでいないことが強いられる)と、自分の発言・選択への責任なのかなあ、と思います。
以前、Farewell, Neverlandの記事でも書きましたが、だからこそ、The Name Chapterでは、もう一度魔法の世界へ一度逃げ込むことで、現実を選択しなおし、自分の責任を引き受ける、ということを実施している気がします。
The Chaos ChapterとThe Name Chapterは、現実に帰ってくるのは同じでもそのきっかけを自分起因にしているか?が大きな違いで、自分の選択で現実に帰ってくるであろうFREEFALLは、責任を引き受けざるを得ないので、ある意味逃げ場がないんだな…と思ったりもする。
<不幸も幸せもice cream>
さて、今回和訳してみての一番の気づきは、不幸も幸せも、ice creamのようだ、と歌っていたことでした。
アイスクリームの特徴は、甘いこと、溶けて消えてしまう≒儚いことあたりかなあ、と思います。
普通に考えると、甘さ≒幸せ、儚さ≒不幸かな、と思うんですが、「他人の不幸は蜜の味」とかいうし、まあこの曲の中でも不幸こそ甘い!(逆もまた然り)みたいな歌われ方をしていますね。
それくらい、幸せも不幸もあいまいで見方次第の概念なんだな~というのがしっかり歌われているの、TXTっぽ~い!と思いました。TXTはとことん、「物事は見方次第」「善悪なんてひっくり返る」みたいなことを歌いますね…と…。
<’FLIGHT’が示すもの>
この、同じ単語で正反対のことを表すと言えば、次のカムバックでは'FLIGHT'という単語がキーになるのでは、と勝手に予想しています。
FLIGHTという単語と言えば、The Chaos Chapterのコンセプトフィルムのラストが思い出されます。
「Fight, Flight, or FREEZE」つまり、戦うか、逃げるか、すくむかという動物が天敵に出くわしたときに反応です。
FREEZEはもちろんThe Chaos Chapter: FREEZEで、FightとFlightについても、The Chaos Chapter: Fight or Escapeで一旦回収されています。
ところで、The Name Chapterで幾度も提示される問いが、「幻想に帰るか、現実に立ち向かうか」という問いですね。コンセプトフィルムを解説したWeverse Magazineでも記載がありましたし、ACT:SWEET MIRAGEのVCRでも、ヨンジュンが2択のポーションを選ばされるシーンが何度か出てきます。
https://youtu.be/l5qNCNFB9mE?si=VAHoE2jGJWwDc0LN
ここで、Farewell Neverlandの歌詞等を思い出すと、現実に立ち向かう≒FREEFALLであると言えるかと思います。対する幻想への逃避はEndless Flying、つまりFLIGHTです。上記の通りFLIGHTという単語にはそもそも逃避と飛行二つの意味があります。
ここまで見ると、いやあ綺麗な二極構造!TXT手が込んでますね!って思うんですけど、ってか私も思ったんですけど、そういえば、Farewell, NeverlandやFreeFalling、またACT:SWEET MIRAGEを読み解いていた時に、気が付いたことがありました。
それは飛ぶことも墜落することも、上下が逆であるだけで特に差はないということ。
となると、たぶん今回も別にFLIGHT(飛行、逃走)の否定ではないんですよ。たまたまFREEFALL(落下)の形をとっているだけで、場合によっては何かから逃げ出すことこそ現実に立ち向かうことになる場合もあるんじゃないか、と。
こうやってみていくと、Neverlandにまだいたい人、下へ飛び込む勇気が持てない人も否定せず、置いていかないTXTやっぱり優しい~~~!と(好意的に解釈しすぎかもだが)なったのでした。
後半ice cream関係なくてすみません!以上!
以下、参考
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