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遊園地を楽しみたい

遊園地が苦手です。でも、遊園地は楽しめた方が良いに違いない。
だって、THE・娯楽って感じがするし、思いっきり楽しく遊べたらきっと幸せなんだろうし、開放感だって味わえそうだし。

遊園地で楽しそうにしている人々を見て、皮肉たっぷりに、あーとても楽しげで幸せそうですねーみたいな根性の曲がり方をしているわけでも、斜に構えているわけでもなく、ただただ苦手な要素が多すぎて楽しめない。

まずジェットコースター。
乗れない。怖い。無理。
高いところはなんともないけれど、落とされるときの浮遊感が心許なさすぎて怖い。出ちゃいけない臓器とか出そうで怖い。出てる人見たことないけど。
某夢の国でカリブの海賊に乗る前に、「いや、これは絶叫系じゃないし、イッツアスモールワールドみたいなもんだから」と言われて乗ってみたらしっかり落ちてどこがイッツアスモールワールドじゃ....!!と恐怖したのは記憶に新しい。

次に、人混みが苦手。しんどい。
次、コーヒーカップ。三半規管が激弱なため、回されたら終わる。
観覧車、閉所が苦手なので閉所であることを強く認識した時点で終わる。
(友達と話すことに集中してたら大丈夫ではある。)
お化け屋敷、本末転倒であるが驚かさないでほしい。心臓に悪い。

普通の人にとっては娯楽施設であるはずの遊園地が、わたしにとってはよりどりみどりの地獄になり変わる。遊園地で楽しむの向いてなさすぎる。

もう、こうなってくるとアトラクションや建物の造形と植栽を観察して楽しむ方向に舵を切ることになり、ほう、奥に行くにつれて微妙に建物の高さを下げていくことで奥行きを深く見せているのか、とか、なるほど、勾配を池のほうに向けることで排水しているのかとかいう感じになってきて、娯楽ではなく、視察の色を帯びてくることになる。よく片割れに「お前は遊ぶのが下手くそだ」と言われる所以がそこにあるような気がする。

こんなに苦手なものが詰まっているのなら、行かなければいい話だし、無理に苦手を克服する必要もないのだけれど、SNSとかで見る、遊園地で楽しげに遊んでいる姿は何とも眩しく、キラキラして見えるのである。なんでもそうだけれど、手に入らないもの、届かないものほど魅力的に見えるのよね。何とか楽しめないものだろうか。

アトラクションが好きな人々は、一番初めに乗った時から楽しい!と思うものなのだろうか。それとも何度か乗って慣れることで楽しい!という感覚を獲得するのだろうか。自分で試せばわかるのかもしれないけれど、浮遊感の恐怖に耐えられそうにないので、永遠の謎になりそうです。