ロシアのフェイクアカウントについて その㉝:馬淵睦夫とQアノン


【概要】

Twitterで親露派(日本人)アカウントの相手をしている人たちの多くが、彼らの異常性を指摘しています。
 ①話が通じない/不思議と上から目線
 ②反ワクチン/親トランプ/反ディープステートとセット
 ③オカルトが混ざっている
 ④親プーチン
といった特徴は、誰しもが気になるところだと思います。

誰がこんなデマをデマ集団に吹き込んだのかというと、伝播の経路は複数あるにしろ根源はロシアの情報機関でしょう。日本語SNSで親露派が主張するデマは、馬淵睦夫が長年発信してきたデマとアメリカのデマ集団Qアノンの中で語られるデマが融合して形成されているように見えます。アメリカのQアノンについては、ロシアの情報機関の影響が指摘されています。そして、アメリカのQアノンの情報を和訳して日本に拡散させる集団が存在するそうです。馬淵睦夫も、言動から判断してロシアの情報機関の影響を考慮すべきと考えます。

上記特徴についてですが、②と③はアメリカのQアノンの特徴と一致します。

①に関しては、Qアノンの設定を取り込んだことが原因だと思います。「世界支配を企む闇の勢力がいる。トランプ(とプーチン)はそれと戦う光の戦士である。メディアは闇の勢力に支配されているので真実を伝えない。このカラクリに気が付いた我々は目覚めた人である」という設定になっているので、何を反論しても彼らの中では「君はメディアの偏向報道を信じているんだね。ふぅ~ん。」ということで済んでしまいます。

④の親プーチン色が強いのは、日本のQアノンの独自な特徴かもしれません。

【Qアノンとロシアの情報機関】

Qアノンの始まりについてですが、Qと自称する謎の人物が匿名掲示板4chanに謎のメッセージを投稿し、それを謎解きするような形で読者参加型でコミュニティが形成されています。Qは2017年10月28日に初めて投稿しています。QアノンのWIKIには「2017年11月には早くもロシア政府の支援を受けたTwitterアカウントがQアノンの拡散に関与していたという報道がある」と記載されています。

Qアノン自体はユダヤ陰謀論から宇宙人関与説まで様々な陰謀論(デマ)のごった煮状態ですが、その中にロシアに都合のよいデマが含まれています。Qアノンがなぜ親トランプや反ソロスを主張するのか、私なりの推測を書いてみます。

【親トランプ】

ロシアゲートという事件があります。2016年のヒラリー・クリントンvsトランプで争われたアメリカ大統領選挙で、ロシアの情報機関がSNSでトランプ支援を行った、という出来事です。トランプとプーチンは裏で気脈を通じている、という説があります。トランプは弱みを握られたとか買収されたといった理由で、ある程度ロシアの影響を受ける状況にあるようです。ロシア側にはトランプをもう一度大統領に押し上げたい動機があります。

Qアノンのデマ集団の中ではトランプは英雄視されています。また、日本の親露派ツイッターアカウントのProfileでも「トランプ支持」という文言をよく見かけます。Qアノンがトランプ支持となるようにロシアの情報機関が誘導したのか、Qアノンがトランプ支持だからロシアの情報機関が寄ってきたのか、順序はよくわかりませんが、ロシアの情報機関にとってはQアノンの勢力が増すことは、メリットがあります。おそらく、ロシアの情報機関はQアノン集団の中でトランプ信仰を煽っています。

ついでに言うと、トランプもQアノンを利用している面があります。何しろ熱狂的なトランプ信者なので、トランプにとっては便利な存在です。便利な一方、Qアノン集団は2021年01月06日のアメリカ連邦議会襲撃事件などの問題も起こしますが、こういう出来事に関してはトランプはシラを切っているようです。Qアノン集団が語り合っている内容はデマばかりですし、暴動すら起こします。トランプがQアノン集団に向かって「私は光の戦士ではない」といえば勢いも収まりそうですが、トランプはそういうことは言いません。

トランプとQアノンは共依存の関係で、裏で糸を引いているのはロシアの情報機関、というのが私の推測です。

【反ソロス】

日本語のSNS上で親露派アカウントがやたらと「ディープステート=国際金融資本=グローバリスト=ユダヤロビー=ネオコンがウクライナ危機の黒幕だ」と投稿しています。ロシアの情報機関が吹き込んだデマが根源です。プーチン政権はジョージ・ソロスが嫌なのだと思います。

ジョージ・ソロスはオープン・ソサエティ財団という団体を立ち上げて、世界中で民主主義の深化を支援しています。プーチンがロシアでやっているのは民主主義に偽装した独裁なので、ソロスはプーチンからすれば邪魔な存在です。

ウクライナ・オン・ファイヤーというプーチン政権に都合の良いプロパガンダ映画があります。2016年頃の作品です(こちらのURLを開いて、少し上にスクロールすると日本語字幕版があります)。この動画の中の(43.26)のあたりで東欧のカラー革命に対するジョージ・ソロスの財団の関与を指摘していますが、まるで混乱を扇動する悪者のような描き方をしています。

プーチンにとってはロシアや周辺諸国で民主主義が深化することは望ましくないので、ソロスやネオコンを目の敵にしているようです。おそらく、ロシアの情報機関がQアノン集団の中で反ソロスの言説を煽っているのでしょう。

ちなみにネオコンというのはWIKIによると「自由主義や民主主義を重視してアメリカの国益や実益よりも思想と理想を優先し、武力介入も辞さない思想」だそうです。プーチンからすれば、嫌な存在です。

【馬淵睦夫とQアノン】

馬淵睦夫が書いた「世界を操る支配者の正体(2014年12月01日発行)」という書籍があります。この本の中で馬淵睦夫は「グローバリスト/ソロス/国際金融資本」という単語を用いていますが、「ディープステート/ネオコン」という単語は用いていません。

「反グローバリズムの逆襲が始まった(2018年06月14日)」という書籍では「ネオコン」という単語は用いていますが、「ディープステート」という単語は用いていません。

「馬渕睦夫が読み解く 2020年世界の真実 百年に一度の大変革期が始まっている(2019年09月06日)」という書籍では、「ディープステート」という単語を用いています。

Qアノンの中でディープステートという単語が多用されるようになったのがいつごろからかは不明ですが、2017年10月28日(Qの初投稿)以降であることは確かです。

馬淵睦夫はQアノンの主張を取り込みながら、自らの言動を変化させています。ジョージ・ソロスに「世界支配を企む闇の組織」のイメージをつけたいがために、いろんな言い方でデマを言いふらしてそれを全部乗せにした結果、「ディープステート=国際金融資本=グローバリスト=ユダヤロビー=ネオコンがウクライナ危機の黒幕だ」というわけのわからない主張になった、と私は推測しています。

【ウクライナのユーロマイダン革命】

2022年のウクライナ侵略に至るまでの過程において、2013年から2014年にかけて発生したユーロマイダン革命が一つの転機となっています。これを機にクリミア危機と東部ドンバス紛争が発生し、最後に2022年のウクライナ侵略へ繋がっています。

この革命は基本はウクライナの中での親露派と親EU派の争いですが、革命後に前大統領のヤヌコーヴィチがロシアに亡命しているところからみて前政権はロシアの操り人形だったのだろうな、、、と私は捉えています。その後プーチンは、クリミア危機、東部ドンバス紛争と次々に争いを起こしていますが、これはロシアのウクライナに対する過干渉だと思います。

ウクライナ視点で見たユーロマイダン革命は、ウィンター・オン・ファイヤーという映画が参考になります。中学・高校で民主主義の発展を学ぶ際にフランス革命やアメリカ独立戦争が題材にされます。フランスもアメリカも、戦って自由と民主主義を勝ち取ってきました。ウクライナの戦いもまた、自由と民主主義のための戦いです。

【馬淵睦夫とロシアの情報機関】

一方でロシア側から見たユーロマイダン革命は、先ほど紹介したウクライナ・オン・ファイヤー(2016年頃)という映画が参考になります。
 ・ネオナチが主導した暴動だ
 ・裏でソロスが糸を引いている
 ・ヴィクトリア・ヌーランドも一枚嚙んでいる
 ・ロシア語の公用語としての扱いがトラブルを起こしている
 ・オデッサの惨劇は酷かった
といった主張は、既にこの映画に現れています。いずれも、2022年02月24日のウクライナ侵略開始後に日本語SNS上で親露派アカウントが主張する内容です。

馬淵睦夫の著書「世界を操る支配者の正体(2014年12月01日発行)」でも、
 ・ソロスがどうのこうの
 ・ロシア語話者がどうのこうと
とは言及しています。「ディープステート 世界を操るのは誰か(2021年06月28日発行)」という書籍ではネオナチにも言及しています。馬淵睦夫は昔から、ロシアが見せたいストーリーを描いていますし、そのストーリーは日本語の親露派アカウントに伝わっています。

馬淵睦夫はロシアの侵略開始後は、
 ・ロシア軍は民間人を攻撃していない
 ・ウクライナ軍は劣勢である
など、非現実的なことばかり言っています。これでも一定の支持者を繋ぎとめることができる、というのはちょっと驚きです。「日本人は欧米の偏向報道に騙されている。プーチンとトランプはディープステートと戦う光の戦士だ。それに気づいた我々は目覚めた人だ。」という設定になっていることが、効いているのでしょう。最初から洗脳が簡単に解けないようなストーリーに仕立ててあるわけです。

【反ワクチンとロシアの情報機関】

アメリカのQアノンも反ワクチンを主張するそうです。噂の出どころをたどると、ロシアの関与が疑われるそうです。

日本語SNS上でも、不自然にロシアを擁護するアカウントは同時に反ワクチンを主張していることが多いです。

ロシアの情報機関は「影響力を及ぼすことのできるコミュニティ」として反ワクチン集団を形成しようとしているように見えます。駅前などで反ワクチンを主張する集団を見かけることがありますが、彼らはロシアの情報戦に引っ掛かった人たちです。

【まとめ】

日本語SNS上で活動する親露派アカウント(と反ワクチンアカウント)は、ロシアの情報機関が生み出したシロモノである。
 ・馬淵睦夫はロシアの影響を受けている
 ・ロシアの情報機関はQアノンを利用している
 ・親露派(日本人)はQアノンのデマと
  馬淵睦夫のデマのミックスである
 ・ロシアの情報機関は反ワクチンを煽っている

【補足1:親露派と保守】

日本語SNS空間で活動する親露派のアカウントを見ると、保守を自称する輩が多いことに気が付くと思います。

まずは、馬淵睦夫の影響があると思います。長年、保守の立場で情報発信をしてきたようです。保守とは何ぞやと議論を始めると話が長くなりそうですが、ここでは「本来の日本の良さを大切にしようという考え方」くらいの感覚で捉えてください。

明治の先人は明治憲法を制定するにあたり、古事記まで遡って自らのアイデンティティを探ったそうです。こういう姿勢は、私も学ぶべきであると思います。また現行の日本国憲法の草案作成にGHQが関わったことは秘密でもなんでもない話です。別に戦争に負けたからといって他人に生き方を指図される筋合いはないので、今一度日本人が憲法を見直してみるべきとの意見にも私は賛成です。

ここで、ロシアの情報機関の影響を受けた人物(日本人)がこういう保守の議論に加わってくると、話がややこしくなります。ロシアの情報機関が何をやっているのかは見えてきませんが、親露派の言動を見る限り何かはやっていそうです。買収した著名人に情報発信をさせたりSNSで煽ったりしながら、親露派の思考を誘導しているのだと思います。ロシアの情報機関の影響下にある人物は、おそらく馬淵睦夫だけではないでしょう。

目的についてですが、GHQの思想教育を批判的に振り返る議論を育てながら反米に誘導しようとしているのでは、、、と推測しています。アメリカも完璧ではありませんが、ロシアもロシアの都合でものを言っていることにも注意を払う必要があります。己を保つという姿勢が大切です。

【補足2:南丹市名誉市民】

①南丹市に対して、馬渕睦夫氏の名誉市民称号をはく奪して文化観光大使の任を解いて欲しいと要求しています。

②2023年07月18日の依頼です。
【タイトル】
馬渕睦夫氏について

【本文】
秘書広報課宛て
馬渕睦夫氏から南丹市名誉市民称号をはく奪して文化観光大使の任を解いて欲しい。プーチン政権ロシアによるウクライナ侵略は明確な国際法違反であり、数々の非人道的行為が報道されている。それらに対するプーチン政権ロシアの弁解は幼稚な嘘にまみれている。馬渕睦夫氏はロシアのウクライナ侵略を擁護する嘘を書籍/YouTube等で拡散している。侵略と虐殺への加担であり、日本人として不名誉極まりない。個人的には、「プーチン政権ロシアからは表彰されるかもしれないが次期政権ロシアからは表彰されないだろう」と予測している。

③2023年07月20日にお返事来ました。

【本文】
坂東 太郎 様

ご意見ありがとうございました。

馬渕睦夫氏については、本市出身の元外交官で南丹市名誉市民でもあることから文化観光大使として南丹市のPRをしていただいております。

いただきましたご意見については、個人の思想信条に関わる部分であり慎重に取り扱うべきと考えております。

現在のところ、解任する考えはありませんのでご理解いただきますようお願いいたします。

南丹市秘書広報課

④2023年07月25日にお返事しました。

【本文】
南丹市秘書広報課
ご担当者様

ロシアの主張が嘘ばかりであること、また組織的にデマを拡散させることは日本社会で共通に認識されている。

馬渕睦夫氏は2014年以降に書籍やYouTube等で情報発信を継続しているが、内容がロシアのデマの前振りになっている。また開戦後の情報発信が嘘ばかりであることは、一目瞭然である。事実として、馬渕睦夫氏の情報発信はロシアによるウクライナ侵略のプロパガンダとなっている。

ロシアによるウクライナ侵略は幼稚な嘘と異常な残虐行為にまみれた歴史的犯罪である。この歴史的犯罪にプロパガンダで参加した人物に名誉を与えることは、平和国家日本の理念に反する。

第二次世界大戦におけるナチスの犯罪を振り返って欲しい。戦後ナチス関係者は裁かれたが、実際にはドイツ支配下の社会全体が犯罪を容認していたのである。

10年後20年後を考えてみて欲しい。「プーチンは正しかった」などという結論にはなりっこない。

大量猟奇殺人の加害者に名誉を付与することがあってはならない。グズグズ言うのは止め給え。

日本社会から倫理観が失われている。明確な悪を見ながら見て見ぬフリをする輩が増えたためである。この風潮は、巡り巡って日本の衰退につながる。よく考えて欲しい。

なお、このやり取りは以下のURLにて公開しています。
https://note.com/rightview77/n/nca76bbd70d1d

坂東太郎

⑤2023年07月26日に南丹市秘書広報課に電話して、メールに返信欲しいと要求しました。担当者氏はグズグズと言い続けた挙句、電話を切っちゃいました。南丹市はロシアの侵略と虐殺に加担するつもりのようです。

「ロシアの垂れ流すデマは民主主義の脅威である」と国際的に認識されているのですが、南丹市は問題から目を背けるつもりのようです。日本人は主体的に行動を起こそうとしない。本当に何もしない。断固として何もしない。

日本人は愚かで小心で無責任だ。放置し続けると、日本は独立を失うことになるだろう。

【補足3:嘘の証明】

①馬淵睦夫が嘘つきであることを分かりやすく示す動画があります。
 ・一本目
 ・二本目

【補足4:ナチスにまつわるデマ】

①WWIIの欧州での戦いについて「ポーランドがナチスと協力したことに問題がある」というデマを撒き散らしているようです。プーチンが元々撒き散らしていたデマを日本に持ち込んでいるようです。投稿はこちら

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