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IRIAMのビジネスモデルについて考えてみた

Vtuber関連の事業に興味を持ってVライバーになろうとする早川聖太です。

配信プラットフォームのIRIAMに興味を持ってみました。イラスト1枚からまるでVtuberのようにキャラクターがまばたきしたり、口が動いたりするようです。

気軽に始めることができるため、Vtuberになる前に試しにIRIAMという構図も出始めているようですが、今回はIRIAMのビジネスモデルと周辺の類似サービスからこの先の配信プラットフォームの方向性について考察していきたいと思っています。

IRIAMとは何か?=推し活プラットフォーム


DeNAの決算発表によると、IRIAMの売り上げは年間で〇〇であり、収益は〇〇であるとしています。少し情報は古いですが、

https://www.irwebcasting.com/20230208/1/82475f1a6e/media/dena_presentation1.pdf

同社が展開するサービスPocochaの海外での業績が振るわず、ライブスリーミング事業に関してIRIAMを代わりに、海外展開するようです。Vtuber事業が海外で展開し始め、その勢いにあやかりたいのでしょう。

ここ最近の伸び率の高いVtuberに海外勢の姿が見られるようになりました。

https://virtual-youtuber.userlocal.jp/document/ranking/beginner

この2~3年でIRIAMの方向性はユーザーに浸透したのだとIRIAMは思っています。ただ、私自身、ここ1週間でIRIAMについて知り、考えを巡らせたのですが、IRIAMはその高い独立性とプラットフォーム内のみで通じるような文化を持っていて、Vtuberコンテンツとは異なります。

VtuberコンテンツはYoutuberコンテンツの延長線にあります。DeNAでいうところ、IRIAMやPocochaの本質は違うような気がします。

でもなんか違う気がする

IRIAMの現時点でのマネタイズ方法って特になしなんです。IRIAMの公式Noteでも、今年からマーケティングだと言っているように、今は赤を掘って新しい新規ユーザーを取り込む時期なんだと思います。

ただIRIAMの宣伝文句の累計配信者15万というのが気になります。その数字は間違ってないのですが、「累計」であって「アクティブ」の配信者数ではないという点です。

僕の見立てではおそらく15000人程度が現在でも活動しており、そのうち「アクティブ」といえるのは更に2割程度ではないかと思われます。同じく、ユーザー数もDL数から考えるに、3~5万人程度ではないかと思います。

これがVtuber、Vライバーに直接当てはまるわけではありませんが、これくらいになると丁度決算表との違いがあまり感じられなくなるかなぁ。となんも根拠はありませんが。

その違和感の正体とは

IRIAMはプラットフォーム内での営業を禁止している節があるんですよね。しっかりと明記されているわけではないのですが、例えばプラットフォーム内で宣伝(グッズ商品を売る?)とかライバーなりませんか(声かけ?)とかがあんまない気がします。

IRIAM文化の一つにガチャ枠ってのがあって、グッズ販売ではなくてコンテンツの一つとして、ルートボックス風の催し物を開いているこれでグッズ販売している。とか

推しになった人にファン向けの推しサーバーに誘導してグッズ購入を促す(と勘ぐっている)。

元々、配信界隈に興味を持ち、IRIAMをDLするモチベのある人は比較的にライバーへの興味があるので事務所に引き込みやすいはずだ(とか考えてしまう)

程度にはIRIAMというプラットフォームは魅力的でありマネタイズ余地は残されているのになぜ、そこをあえて放置しているのだろうか?

SNSマーケに関して勉強しなきゃなと今日買った本。まだ内容をあまり読んでいないけど、この本の中にライブスリーミング事業に関しての記述がみられた。

中国や台湾はライブストリーミング先進国であり、アプリケーションがEコマースの役割を果たしているのだという。多くのインフルエンサーがそのプラットフォームでグッズや売りたいものを売る。

IRIAMにはそれがない。推し活の最大はグッズにあると思う。アニメでも漫画でも、熱心なオタク、推し活の人は物理的に見えるものを買う。アクリルスタンドとか、ポスターなどである。IRIAMはそれをあくまでもプラットフォームに限定しようとしている。その意図はなんであるのか?

一番困るのはライバーの継続性だ

Eコマースとしての機能を付けていないと言う事はグッズを売ってはいけないとライバーに示しているようなものだ。

一部のライバーは収益化の最善策としてグッズ販売に思いを巡らせる。しかし、最大の問題がIRIAM内で完結しないことにある。一部のコアユーザーをIRIAM外に送客しなければならないのである。

どこかのVtuberが言っていたが、新規のお客さんより既存のお客さんを贔屓にすると。これは正しい。でもそうすると、IRIAMが初期の認知獲得プラットフォームとしての役割しか持たず、例えばTwitterとか、InstagramとかのSNSようなものでしかなく、結局はYoutubeに送客するためのサービスに過ぎないのではないかと思ってしまう。

イリアムのライバー側からの利点は即金性にある。Youtubeよりはるかに配信による収益を上げやすいとされる。とすれば、さらにその即金性を武器にしてコマース化させるのがIRIAMの将来なのではないだろうか?

終わりに

というのもVライバーはちょっと小遣い稼ぎがしたいのであって、事務所はそのライバーをIRIAMに紹介するのが目的であって、リスナーはお金の使いどころを探している。ように見えたからだ。

その割には商売特有のビジネス感がIRIAMにはあまり感じられない。このアプリのイメージカラーの水色からするに、清涼感、透明性を打ち出したいのだろうが、Vライバーからするとプラットフォームとしての将来性に疑問を呈することになりそうな気がする。

他にもすぐバッテリーが(発熱で)なくなるとか、プラットフォームの独自文化が意味不明すぎるとか、ワンタッチで配信部屋に入ってしまうので、誤入室が起きて「ああ、すみません」が多発したり、即抜けするのだから相手方に迷惑をかけたり、なんかいろいろある。

ただあーだこーだ言っても、僕はイリアムについて何も知らない。実際の当事者として動かなければわからないこともあるので、ここは不安な気持ちをぐっと抑え込んでこの先も考察に励みたいと思う。

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