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#27店主と学ぼう|vol.2真鍮で大胆に楽しむ

またまた放置していました!
ジュエリーの素人である店主とともに、ジュエリーの世界を基礎の基礎から学んでいきましょう、と思い立ってはじめた連載もどき。前回は、そもそもジュエリーとは?という超基礎編をご紹介しました。

おさらいすると、“ジュエリー“とはアクセサリーの中でも高価な貴金属を使ったもののことで、相当乱暴ですが一覧にするとこんな感じになります。

真鍮      :アクセサリー
シルバー:アクセサリー
K10      :ジュエリー
K18      :ジュエリー
K24      :ジュエリー
プラチナ:ジュエリー

アクセサリーの世界には、他にもガラスとか樹脂とか木とか貝とかいくらでも素材はありますが、それらも分類としてはアクセサリー。

よく聞く「金メッキ」も真鍮や鉄に金のコーティングをしたものなので、アクセサリーに分類されます。Rigelでもよく扱っている「ゴールドフィルド」も似たような感じで、メッキよりはかなりしっかりと金を圧着していますが、中身は真鍮です。

真鍮ってなに?プラチナって…なに!?

まぁ定義づけはいろいろあるとしても、身につける人にとって大事なのは、それぞれの素材の違いってなんなの??どう選べばいいの??ということです。

シルバーやプラチナはいわゆる“銀色“、真鍮やK18やいわゆる“金色“というくらいは見てわかる。アレルギーのある方はもう少し詳しいかもしれませんが、実際のところどうなんでしょうか。

化学物質としての違いをどうこう説明するのはあまりに門外漢なので控えるとして、アクセサリーとして選ぶ場合にも、それぞれの主な特徴を知っておくと、適正な価格でいいお買い物ができると思います。

主な特徴の違いは
・色
・価格
・加工のしやすさ
・経年変化
・アレルギーのでやすさ
でしょうか。

それぞれの特徴をささっと書いていこうと思ったのですが、いざ調べていくとそれぞれにけっこう情報量があったので、ひとつひとつ紹介していくことにします。

軽くてリーズナブルな真鍮は大胆なデザインを楽しもう

まずは真鍮。身近でありながら意外と知らないのが真鍮かもしれません。

Rigelで扱っているものだと、桂原幸さんやPresentsPassesが真鍮素材をメインとしています。

真鍮を鍛造してアクセサリーに形作る桂原幸さん
デッドストックの貴重な真鍮パーツをパールなどと組み合わせるPresentsPasses


真鍮の物質としては銅と亜鉛の合金。そのうち亜鉛の割合が20%を超えるものが真鍮と定義されます。鉄に比べて腐食しにくく加工もしやすいので、実はいろんなところで使われているのですが、最も身近なところでは5円玉です。アクセサリー以外だと、楽器とかインテリア(ドアノブとかフックとか)によく使われていて、吹奏楽のことを「ブラスバンド」と言うのも真鍮を意味する英語のbrassからきています。

熱で加工しやすいのが特徴で、なおかつ金や銀に比べても軽いので、複雑な形状や大ぶりなデザインにしたい場合も真鍮はおすすめです。ゴテっとしたリングとか、太いバングルなんかは真鍮製が適しています。加えて価格もリーズナブルなので、重量が重くても価格が抑えられる(素材ごとの価格の仕組みはまたあらためて)のもいいところ。

蛇足ですが、かつて野球選手とかがよくしてたゴッツイ金のチェーンネックレスは、実際にはかなり重いはずです。彼らの強靭な首や肩だからつけていられますが(だとしてもなんでスポーツするのにつけるのかはよくわかりませんが)、一般女性がああいうのを身に付けたかったら真鍮のほうがいいかと(笑

私物のバングルとリング

デメリットとしては、空気に触れると輝きがなくなって表面がくすんでしまうことです。お手入れで防ぐことや元に戻すことはできますが、その経年変化こそが真鍮の魅力とも言えるので(アンティークのインテリアパーツとかは人気ですよね)、このあたりは好みでしょうか。

また、汗と反応して「緑青」というものが発生して、特に夏場などはアクセサリーをしている指や手首が黒ずんでしまうことがあります。体に害はなく洗えば落ちるのですが、気にする方はいるかもしれませんね。こちらも手入れである程度防ぐことはできます。

なお、金属アレルギーがある人は反応してしまうことは多いので、不安がある人はいったん避けたほうが無難かも。

※金属アレルギーと言っても、何にアレルギーが出るかは人それぞれ違うため、一概に「この素材なら大丈夫」とは言えません。割合として「真鍮やシルバーはNGで金はOK」という人が多いですが、金にアレルギーが出る人もいます。また、汗などによって成分が溶け出して体に触れるので、季節やアイテムによっても異なります。

個人的に思う真鍮の魅力は、シンプルに手軽な価格で大胆なデザインを楽しめること。いわゆるキラキラピカピカした繊細なジュエリーではなく、ちょっとくすんだアンティーク調の雰囲気や男っぽいゴツいデザインが好きな方には、特にオススメです。さらに鍛造のものであれば、加工の跡や叩き方も味わいとして楽しめます。

興味が生まれたら、ぜひじっくり見にきてください。

※「一般の人でもこういうことを知識として知っておくとお買い物に便利/オトク」といった観点で書いていきますので、明確な誤りでない限りツッコミは受付いたしかねます。あしからずです

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