私は裕福な家で双子の妹として育った。 だけど同じ街に住んでいる住民に反感したのかある日魔法使いが私の家を焼いた。 私の双子の姉は倒れた柱に下敷きになっていた。 私の姉は魔法を使って消えた。 右目に激痛が走り、私は赤い血の涙を流した。 後から知ったけど私の右目の色が姉と同じ色になっていた。 姉がいた場所には眼球より少し小さいサイズの宝石のようなきらきらした石が落ちてた。 それを拾うと石はうなじに埋め込まれた。 痛い。 鎮火し灰燼となった家の前にはこの街
───貴女が危険に陥ったとき、この鈴を三回鳴らしてください。必ず助けに行きますから。 それが十年前、二年間勤めていた家庭教師兼護衛のわたしの好きな人の最後の言葉だった。 わたしはあの人が好きだったし別れたくなかったけどお父様が解雇した。理由は一緒にいたにもかかわらずわたしに傷がついたかららしい。 わたしの好きな人は綺麗な茶髪で顔も整っていて、けど幼く感じる綺麗というより可愛い顔の女の人だった。 あの人はお父様に抗議もせずに淡々とお父様の命令に従いこの屋敷のようなで
偶然だったのか運命だったのかは今じゃ分からない。だけどこの出来事が無かったら、二人の物語は無かったのだろう。 それは二人が高校二年生のある日。 少年は忘れ物を取りに陽が沈みかけている時間に家に帰らず、スクールバッグを持ったまま教室に戻って来た。 教室には同じクラスであろう少女が少年の机の前に立ちながら本を開いて読んでいた。 ドアが開く音で少年が教室に入って来たのに気付き急いで本を閉じ、机に叩き付ける形で置き、スクールバッグを手に早足で教室を出ていった。 一瞬の出