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『私的気まま帖』essay note

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「非凡でなくてもいい、きみとなら何かが話せそうさ」がモットー 気ままに思いつくまま
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#北海道の風景

私の中の「書く」。そして今サイトを断捨離してnoteを残す。

少しずつプロフィールに載せていることを書いていこうと思っている。 (プロフィール欄に詳細あります) 今回は「書く」 ※  ※  ※ 小学4.5年の時に日記をつけ始めた。親から日記帳と書かれた単行本のような分厚いノートをもらったのがきっかけだ。 それにその日の出来事を普通に書いていた。 ただ、普通に。 でもそれが、毎日何か書く、という習慣をつけたことは確かだと思う。 中学生になり日記はやめてしまったけれど、代わりに詩を書くようになっていた。 まだそんな長い文章は書けなく

神無月、ある日ある街で。

親の所用で休みをいただいた。もろもろの手続きのために街から街へと移動する一日。 早朝に郊外へ向かって運転をしていると、隣町に入ったころから尋常ではない濃霧が辺りを包んでいた。視界不良で緊張感が高まる。ハンドルを握っている手に気付くと余計な力が入っていて、その度に必要以上に握りしめてしまっている手の緊張を解く。何度か同じことを繰り返して、ふと客観的になり可笑しくなる。時間に余裕のない自分と重なり、思わず「リラックス」とつぶやいていた。 徐々に霧が晴れてくる。地上から水蒸気が

追懐・牛乳缶と夕映えと国鉄列車

先日、子どもの頃から見ていた母の故郷を題材にして、ショートエッセイとポエムを書いた。 子どもの頃のあの田舎の風景が思い出されたこの機に、祖父のことも含めてもう少し残しておこうと思う。 母の故郷は北海道の最北端である稚内市の少し手前にある。 幾つの時までだったかはっきりとは覚えていないけれど、祖父がまだ病に倒れる前、酪農家だった頃。 私の普段の生活とは全く違う日常が、あの場所にはあった。牛はもちろんたくさんいて、牛乳を運ぶ馬が数頭と、犬が数匹と猫もたくさんいた。 祖父と