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栗山監督10年の野球とファンを切り捨て、新庄劇場に全てを賭ける。どんなに泥をかぶっても後戻りはできない新球場開場。しかし本当にそれでいいのかい?ファイターズよ。

2021年シーズン途中、中田翔殴打事件、出場停止からの電撃巨人移籍。その時、ファイターズ球団は、中田翔からも栗山英樹監督からもチーム統括部長兼吉村GMからもファンに向けての正式な謝罪も会見も開かなかった。

2008年に入団してから13年。ずーっと応援してきたファンに一言もなく中田翔は、わたしたちの前からいなくなった。

その時はしかし、翔くんの選手生命を維持することだけに栗山さん以下球団は必死だったんであろうと受け止めようとした。

シーズンが終わり、栗山監督の勇退が告げられ。新監督の発表前にFA権を取得していた3選手の「ノンテンダーFA 」が稲葉新GMから発表された。

>日本ハムの稲葉篤紀GMは球団を通じてコメントを発表し「3選手と来季以降のプレー環境について協議した結果、選手が取得した権利を尊重し、ノンテンダーとすることを選択しました。選手にとって制約のない状態で、海外を含めた移籍先を選択できることが重要と考えた結果です。昨年も、ノンテンダーの村田透投手と再契約した例があるように、ファイターズとの再契約の可能性を閉ざすものではありません」とした。(下記 full count 記事より引用抜粋)

ファイターズ公式HPにもしっかりとある言葉を読んで、わたしは、先のnoteを書いた。今後ついて各選手と話あった結果ならば球団の方針も理解できると思ったからだ。
ただ、そのときも喉の奥に魚の骨が刺さったような違和感は残っていた。

ーでもだからって各人にFA権を行使させないのって変じゃないの?
権利を持ってるのに、たいしちゃんや遥輝は、行使したいと思わなかったんだろうかー

たとえ球団がかくかくしかじかと持ちかけてきたとしてもFA権を持ってるのは本人だ。「僕はFA権を行使します」と言えるはずじゃないか。

そう考えると稲葉さんの言ってることには、矛盾があるのではないか。宣言させないためにーノンテンダーやらって必要のない言葉をくっつけてんじゃないのか? だって要するにただの来年の契約はしませんよ。あとは自由にあなたの方で契約先を探してくださいよという、丸投げだったから。
そんなもやもやが居残り続けた。

結果的に西川遥輝は、楽天イーグルスに大田泰示は横浜DeNAに入団したが大幅減俸になり、秋吉亮はどこにもいけず独立リーグに入団した。

わたしは、noteに書いた内容を後悔することになる。「選手の立場を慮って」行ったとファイターズ球団を信じたかったその時の気持ちを。だからって消すこともできない。浅はかなファンの愚かな知ったかぶりを。

それでも決して少なくないファイターズファンの中にモヤモヤは燻っていたと思う。当初からプロ野球選手会も反証、抗議の姿勢を見せていたが、自由契約になってしまった以上、選手の契約が決まるまでは、波風を立てないようにしていたのか、目立った行動はなかった。

やがて新庄剛志新監督の発表、登場から球界も世間もシンジョー一色になり、遡れば稲葉さんの文春スキャンダルから、翔くんの事件も、ハルキスト、たいしちゃんラブファンの涙も痛みも、行き先の決まらない秋吉くんの苦しみも、何もかもかき消されてしまっていた。

大衆は愚かであるーどっかの偉い人たちは「大衆」が生まれた近代社会成立以降、散々のたまってきたわけだけど…。
確かに、その通り、わたしたちは忘れっぽい。目先に楽しいことがあれば、すぐにそっちに流れていく。

そしてシーズンの始まろうとする今頃になって、プロ野球選手会は、北海道日本ハムファイターズに、正式な抗議文を出したという。

 >また、選手会はヒアリングの結果、契約をしないことを通告された際に、事前の協議はなく、再契約の条件提示など、再契約の意思やその可能性が伝えられることはなかったと結論付けた。しかし、球団が「3選手と…プレー環境について協議した結果」等の発表をしたとして、事実と異なっているとして厳重に抗議したと発表した。 (上記リンク デイリースポーツの記事より引用抜粋 詳しくは記事全文を読んでみてください)

内容には信憑性があり、ファイターズ球団には、真摯に受け止めていただきたいが。
「真摯に受け止めたいと思います」
と答えることが、真摯に受け止める行為ではないということだけは、肝に命じていただきたい。

稲葉さんは、わたしたちに嘘をついたのだ。

遥輝くんやたいしちゃん秋吉くんを応援し、愛してきたファンに
球団を信じて、その判断を受け入れようとしたファンに 
にっこり笑いながら唾を吐きかけた…とまで言いたくないが。

稲葉さんの性質から推測すれば、むしろ彼にとってはファンを傷つけたくない、裏切ったと思われたくない。保身を包み隠す、曖昧で残酷な、優しさが露呈したというべきか。本当に、ただ「契約しないことになりました。」というだけで済んだことだったのに。

どちらにせよ。
あたしは、絶対に忘れないよ。


「ファンは宝物」

2022年 北海道日本ハムファイターズ公式キャッチフレーズである。

宝物やら言われる「ファン」とは、どこの誰か?

巨人に出され、自由契約にされた選手たちのようにばっさりと切り捨てられても、居残ってくれるファン。新しいファン。これからのファン。
つまりは「北広島新球場に来てくださるファン」のことだろう。

そうするためにむしろファイターズ球団は、栗山監督時代に醸されてしまった遺恨ーめんどくさい何もかもーを全てぶった斬り、捨てたのだ。

新庄劇場、新庄ウオッシュで全て洗い流され、歴史は変わると。

まあそうかもしんない。きっとそうなるのかもしれない。
だけどね。

だからあたしは、忘れないよ。
こうやって刺さったまま喉の奥の骨は、ほっといたらだんだん膿んで、見えないまま取り返しのつかない傷になっていくんだよ。

傷があるってことだけは、忘れないで。
どうやってこの痛みを癒せるのか。

答えるのは、わたしたちファンじゃない。






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