わたしたちに何ができるのか。でも今のファイターズを助けられるのは、わたしたちだけーwe are fighters!ー
126試合目 M×F 4対2 zozoマリンスタジアム
幕張の夜空に、マリーンズファンの大歓声が響く。9回裏、2アウトランナー1塁。バッターは9番田村。9番だけど田村。ファイターズ戦ではいつも打たれる田村。いやーんな予感がす・・るううううううう、ってあっちゅう間に、さよなら2ランがスタンドに消えた。
呆然と立ちすくみ、あるいは座り込み、あるいは手すりに寄りかかったまま、ファイターズの選手たちコーチ陣、栗山監督は、グラウンドを見つめていた。
8月5勝20敗。9月に入ってツキも変わるかと思いきや、未だ一勝もできず8連敗。久しぶりに先制の2点を取るも3点目を狙った清水優心がホームでアウト。1アウトだったから無理に突っ込ますこともなかったはずだが、3塁コーチャーの川野さんは行かせた。行けそうだったらgoだったのか。
西川遥輝は、無死から左中間への当たりで、これまた二塁に突っ込んだ。遥輝だったらやってもいいところだけれど、マリーンズ 岡大海の強肩を知らなかったはずもない。ひろみの送球は外れやすいのも事実。しかし、この瞬間は、セカンドまで見事にストライクを投げた。走者はいなくなった。
2−1の接戦のまま、8回裏、マウンドには宮西尚生。1アウトからサードゴロを横尾としたけが握り損なう。ヒットを打たれ3塁1塁。バッター、マーチン。打球はセカンドよりのショートゴロ、平沼翔太の動きは若干遅く、セカンドに入った渡邉諒との呼吸は合っていなかった。結果ゲッツーなしよエラーで同点に。
そこからの宮西尚生の投球は、言葉に尽くせない。怒ってました。怒ってましたよお。宮西様は。しかし、その怒りを若造どものバックに向けるのではなく、バッターに向かう。それがわたしたちの尚くんなんだべさ!
『宮西尚生、怒りの6アウト』って映画撮って欲しい。
ベンチに下がった宮西くんは、どかどかと足早に、みんなの前から消えた。グラブをバシと叩きつけながら。それでも怒りを表に見せることはなかった。「大人になる」ってこういうことなんだね。とルーキーの時から彼を見てきた身としては、感慨に耽り、感涙するしかないんだけど。
この偉大な12年連続50試合登板の記録を作り続ける、わたしたちの誇り。大人の投手が、ここに存在するまでには、様々なことがあった。ベンチでおいおい泣いたこともあった。エラーの後、グランドに背中を向けてベンチでつっぷしていた渡邊諒よ。いつか君にもそう言える時が来ると、おばちゃんは信じるよ。
なべりょちゃんも大人になったなあ。あんなに泣いたこともあったのに。パリーグのMVPなんだってさ!
とかってね。
横尾としたけ、平沼翔太、石井一成、清宮幸太郎 清水優心、石川亮、石川直也、堀瑞輝…。年齢的にはもしかしたらタイムリミットが近づいている選手もいるかもしれない。でも敢えて言おう、君たちは、まだ本物のプロ野球選手にはなってないんだぞ。まだ未熟な半人前だ。なのにプロ野球の一軍の試合に出てるんだ。
どうしてだと思う?
それが、そういう道を選ぶのが、「北海道日本ハムファイターズ」というチームであり、球団だからだよね。
本物のプロ野球選手って何だろうね? プロの仕事って何だろうね?
一生懸命、考えて欲しい。考えて、練習して、出来る限りのことを実現して欲しい。できないことをしろとは言いません。出来る限りのことを出来る限りやろうとする、その意志と気持ちが、溢れるプレーが、ありさえすれば。
たとえ、どんな結果になったとしても。
わたしたちは、それが「ファイターズらしい野球だ」と必ず受け止めるから。
君たちの向こう側に、わたしたちがいることを忘れないで。
わたしたちは、ファイターズなんだから!
ファイターズ 56勝65敗5分け リーグ最下位6位
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