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ピアノレッスンの導入期、どんな教材を使ってレッスンをするか?

新しく入会された生徒さんに どんな教材を使って どんなレッスンをしていくか。

このスタートに失敗すると、その生徒さんの音楽レッスン、ピアノレッスンが台無しになってしまうこともあります。

生徒さんが子供なのか大人なのか。

子供の年齢や性格も大きく作用されます。

また、近年大人のレッスンというと20代や30代のミドルエイジだけでなく、40代、または50代、60代もしくはそれ以上の世代の方も楽器を習うケースがとても増えていますね。

子供も幼児と小学生では取得能力が違って当たり前ですし、大人も20代30代の方とそれ以上の世代の方ではやはり取得能力のスピードや理解力の深さが全く異なるのです。

子供の生徒にとって、またはその保護者、特にお母様にとって一番気になることは【音符が読めるかどうか】

実は音符がイマイチ読めていないと、家庭での練習がはかどらずに曲の難易度が高くなるにつれ

音符が読めない→意味がわからないので弾けない→弾けないのでつまらない→練習しない

というループが出来上がってしまいます。

もちろん中には 

【もともとピアノが好きではない。どちらかというとお母さんの意思で習わされた】

【家庭環境がピアノを習う環境ではない】

【家で練習しなければいけないお稽古ごととは知らないではじめてしまった】

上記のようなケースも少なからずあると思います。

どのようなテキストをどのように有効活用して、どのようなレッスンを展開していくか。

これをあいまいな感じでレッスンをスタートしてしまうと、目の前の生徒一人ひとりが常に【実験台】になってしまい、後々クレームになってしまいがちです。

「あそこの教室で習っても進みが遅いよ」

「あそこの教室で習っても上達しないよ」

このような評判がたってしまいます。

これらはもちろんそのお子さんの家庭環境や元々のお子さんの素質、性格また親御さんの性格や生活習慣、考え方などいろいろな要素も関係してくるのですが、使用する教材とその進め方の違いによって大きく差がでてくることも大いに考えられます。

どんな親御さんも「ウチの子はできない子」とか「才能がない」など認めたくないものです。

ですから少しでも○○ちゃんよりも進みが遅かったり、上手に弾けていなかったりすると内心はまず、教室のせい、先生のせいにしたがります。

若い先生ほど、またお母さんよりも先生が若かったり、先生とお母さんが同年代(もしくはそう思われている)ほど上手くいかなくなると上から目線でものを言いやすくなってしまいます。

先生としてはコレ、大変ですよね。

これを回避するには普段から「ニコニコはするけれどあまりペコペコしないこと」

「服装や立ち振る舞いに気を付けること」

これらも重要な要素になってきます。

さて、【どんな教材を使ってレッスンをはじめるか】ですが、よくある【おすすめの教材】などネットや楽器店に置いてあるチラシなどを参考にするのもいいですが、まずは自ら楽器店に立ち寄ってそれらの楽譜や教材を手に取ってみて【自分ならこれを使ってどう指導するか】を想像してみてください。

上記の情報はあくまでもお店が売りたい商品だったり、出版社が今、売りたい情報だったりしますから、必ずしもそのテキストや楽譜が先生ご自身のレッスンのやり方に適しているとは限らないのです。

楽器店などでテキストの著者である先生が自らがセミナーを行うこともありますが、全国的にみるとまだまだ地域が限られていますよね?

ですから「なぜかタイトルに惹かれた、ピン!とくるものがあった」と思うものがあったらまずは手に取り、購入してそれをどのようにレッスンで使っていくのかを研究してみるといいと思います。

わたしの教室へ転勤などでやってくる生徒で驚いてしまったのですが、こんなにたくさんのテキストや楽譜が出回っているのに先生自身がかなりの指導キャリアをお持ちの方でも【何を使ったらよいのかがわからない。自分が子供の頃に使っていたものを同じ物】をレッスンで使用している、まるで【昭和の化石】のような方がいらしてびっくりしてしまうことがあります。

地方だと競争がないためなのか、親御さんもそれを何とも思っていないか、あまり気にも留めていない様子なのです。

まあ、そういうお子さんほどどこの地域に行っても、どこの教室に行ってもそれなりに力を発揮できるといいますか、ピアノや音楽が好きだったり、できるお子さんなのですが・・・・。

教材は先生自身が子供のころ、これを使っていたから、宣伝していたから何となくではなくて自分の足で楽器店に行って何かしらピン!とくるものがあれば迷わず購入してみてそれをどの年齢のどのようなお子さんや大人の生徒さんにどう指導していくか研究してみることが一番大切だと思います。

宣伝やキャッチフレーズにつられてみたけれどそれをどう使っていいのかわからない、というのは指導者としていかがなものでしょう?

昨今では教材をお書きになられた先生自身が各地でセミナーを行うこともありますが、やはり自身の観で「こう指導する」というものを持ち合わせていかないと指導の自信のなさというのは必ず生徒や保護者に伝わってしまうものです。

古くからある教材でもいいものがありますし、それが現代版に一部書き換えられた新訂もあります。

また、現代っ子や昨今の大人の生徒に向けた教材・曲集も多彩になりました。

その人がどの世代でピアノ経験者なのか初心者なのかによっても大きく違いますし、初級と中上級のレベルではそもそも求めているものが全く違います。

そのあたりを体験レッスンでくわしくカウンセリングして聞き出し、適切な教材を選んであげるのがBESTでしょう。

入門時は指の動かし方と譜読みを重視して曲集を1冊というのがいいと思います。

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