「反ワクチン訴訟」第1回口頭弁論を傍聴して

昨日、「反ワクチン訴訟」の第1回口頭弁論を傍聴をして来ました。貴重な体験をしましたし、細かいところも忘れたくないので記録として残したいと思います。(朝8:00に裁判所に着いてから口頭弁論終了後の14時過ぎ位までの内容ですので少し長くなっております)

また、少しのメモと記憶を頼りに書きましたので、誤りがあったり、特に発言の部分については実際に発した言葉とは違っていますので、お断りしておきます。

傍聴券の交布がない裁判ですので、法廷の前で並ぼうと思い、8:00には東京地裁の正門前に着きました。すでに数名の人がいました。門が開く8:20が近づくにつれ、人が増えていき、待っている人たち同士でぽつぽつと会話をするようになりましたが、ほとんどが同じように反ワクチン訴訟の傍聴希望者のようでした。

時間になり門が開き、入口のところで手荷物検査を受け、中に入りました。マスクの着用を要請する貼り紙がありましたので、一応手荷物検査を受ける時には私はマスクをしましたが、していない人もいたと思います。特に何も注意はありません。東京地裁も裁判の傍聴も初めてで、勝手が分かりませんが他の方々と一緒に、とにかく7階に行きましょうと、エレベーターに乗り7階へ、そして第703号法廷前に着き、並びました。

8:30の時点で15名ほど並んでいました。並んでいる時点でもマスクはしていないか、もしくは顎マスクの方がほとんどだったと思います。ここでもマスクの着用について何も注意はされませんでした。職員の方から、整理券を配布するかどうか等、担当部署の方で検討されているのでしばらく待つように、と指示がありました。私は、そもそも13:30まで法廷の前で並ぶものだと思っていましたので、整理券が配布されるならラッキーだと思いました。

少しずつですが並ぶ人が増えていき、9:30位で24、5人位になっていたと思います。皆さん、時々話をしたりしながら待っていました。9:45位に職員から整理券が配布されることになり、10:00までには用意ができると話がありました。(ずっと列のところにいて対応されていた職員の男性は感じのいい応対をして下さる方でした)10時までには並んでいる人も、定員の26名に達し、整理券が配られました。「失くすと傍聴できないので失くさないように」と言われました。絶対失くさないぞ!と思い大切にしまいました。

時間がありましたので、近くのカフェで時間をつぶし、12時前くらいに地裁前に戻りますと、門の前に人がかなり増え、支援に来られた人達が20人位でしょうか、門を入った建物の入口の前に集まっていました。支援者の集合時刻は木原くにや法律事務所のツイッターからは13時と告知されていましたが、傍聴しようと早めに来た方々もいたようでした。まだ開始までは時間がありましたし、敷地内は撮影が一切できないので私はまたすぐに、敷地の外に出ました。

東京高裁、地裁の合同庁舎、法務省、弁護士会館が集まっている区域の周辺をぐるっと回りました。10分もかからずに歩ける位の距離ですが、その周囲に報道陣が点在していました。建物から誰かが出て来るのか入るのかを待ち受けているようで、誰なのかは全く分かりませんでしたが、反ワクチン訴訟は関係ないのだろうと思いました。

地裁の正門前に戻った時には人がまた増えていました。12:30頃に撮った動画がありますが、敷地内の入口前、正門の周辺を合わせ100人以上はいるような感じがしました。撮影等をしながら門の前の辺りにいると、補助参加人のマレ(石井 希尚)さんが奥さまと共に現れ、中に入っていかれまして、歓声が上がっていました。

13:10に入廷できると聞いていましたので、12:55頃には、手荷物検査を待つ列に並びました。傍聴は出来なくても、地裁の中に入りたいという方々も多く並んでいました。並んでいる間に木原弁護士がいらっしゃったようで集まっている人たちにお話しをされていました。離れていたので、ところどころしか聞こえませんでしたが、マスクの不着用を呼びかけているのが分かりました。マスク着用義務の有無の確認は訴訟内容にもあることであり、原告、弁護団もマスクをしない行動表現をしていますので傍聴人、支援者にも協力を仰いだということだと思います。後で高橋清隆さんの「新型コロナワクチン特例承認取消訴訟で弁護士を強制排除【東京地裁】」という記事で知りましたが、「ノーマスクで引きずり出されるまで抵抗してほしい。その覚悟がない人は、傍聴をご遠慮ください」というようにお願いされていたようです。

ロビーにもたくさんの人がいました。7階に上がり、第703号法廷の前に行きますと、そこにも既にたくさんの人たちがいたのでびっくりしました。傍聴人の列に並んで少し待ち、13:10になったので、順番に中に入って行きました。また驚いたことに、傍聴人が法廷に入っていく時にも、集まっている人たちが拍手と共に「がんばってー」と声援を送ってくださっていました。涙が出そうになりました。

法廷の中に入りました。真ん中の席に書記官1名、被告側には6名座っており、傍聴席は半分くらい埋まっていて、すぐに木原弁護士と補助参加人のマレさん、鵜川さんが入って来られました。続いて原告の大橋教授も入って来られました。私の隣の席に後から来られた高齢の男性(杖を突いていらっしゃいました)に、木原弁護士から配られていた意見陳述書をお渡ししましたが、その際、その方は「マスクを着けないように言われたが、自分は30年来、健康上の理由で着けている」とおっしゃいました。「コロナウイルスの感染防止のためのマスク着用のことをおっしゃっていると思いますので、問題ないと思いますよ」と返事をしました。スマホの電源を切り、意見陳述書を読んだりしながら開始を待ちました。傍聴人は女性の方が割合としては多かったと思います。

13:30ちょうどだと思いますが、裁判長と2名の裁判官が入廷しました。席に着くとすぐに裁判長が「裁判所としてはマスクの着用を要請しているので従ってもらえる方にはマスクを配布します」と言いました。すかさず木原弁護士が「法的な根拠はなく、あくまで任意であると理解してよいのか?」と返答をしました。「任意であるが要請はしているので伝えている」「法的根拠はないですね?」と少し押し問答のようになり、最終的に「では、このまま続けます」と裁判長が言い、マスクについての言及はそこで終わりました。

続いて、裁判長から10/8に補助参加人についての意見書(「利害関係がない」ため認めないという内容のよう)が被告側から出ていることを木原弁護士に伝えました。木原弁護士は受け取っていないと返答し、 被告側もまだ送付していないとのことで、「送付されていないのであれば本日のところは問題ない」と、この件についてもここで終わりました。

次は、被告側の準備書面(答弁書)について、裁判長から被告側に確認したのだったと思いますが、被告側は年末までに提出すると回答しました(記憶が曖昧ですが)。木原弁護士が「もうちょっと早くなりませんか?」と発言しました。そして結局、12/17までに提出することが決定しました。また、裁判長より、次回の期日は来年1/13でよいかと木原弁護士に確認がありました。最終的に、2022/1/13 午前11:30に決定しました。次回も同じ第703号法廷で、次は傍聴券を配布すること、補助参加人については、別途協議する旨、裁判長から伝えられました。

その後、裁判長より原告側の意見陳述書についての話となり、木原弁護士自身の衆院選立候補について記載している部分(3ページ3行目から8行目の部分)を読み上げないようにと指示がありました。(これは事前にも通達がされていたようです)木原弁護士は、「(このように)裁判を起こしてもメディアが報道をしないため、ワクチン被害が止まらず、自分が衆院選に立候補せざるを得ないような状況になっている。そのためこの部分は重要で省くことができない」と反論しました。裁判長は、「記述内容について良いか悪いかを言っているのではなく、本裁判には関係が無いと考えるため、読み上げないよう指示している」と答えましたが、木原弁護士は「納得いかない」と譲りませんでした。「では、その部分の読み上げを禁止する。もし読み上げるであれば退廷を命じる可能性がある」と裁判長は言いました。

そのまま、木原弁護士は(明確には返答せず)意見陳述書を大きな声で読み上げ始めました。該当の部分(結語直前の陳述内容としては最後の部分)に来ましたが、木原弁護士はそのまま読み続けました。それがこちらの部分です。

「また、訴訟だけではワクチン接種の即時中止を実現させることができないことから、私自身が、来るべき衆議院議員総選挙において、私の地元である神戸市東灘区を含む兵庫1区から立候補し、ワクチン利権まみれの「大政翼賛会」と戦います。そして、当選した暁には、「ワクチン中止」「予防政策から治療政策へ」の公約を必ずや実現させます。」

ここを読み始めてすぐ、なんと言ったのかははっきり覚えていませんが、裁判長は大きな声で止めるよう言いました。木原弁護士はそれでも続けましたので、裁判長が退廷を命じ、係員が4名程で木原弁護士を拘束し外に連れ出して行きましたが、その間も木原弁護士は抗議の言葉を叫んでいたと思います。そして、裁判長が閉廷を宣言しました。

私は早々に法廷の外に出ましたが、法廷の前の廊下と廊下の間にあるガラスのドアが閉まっていて外側に木原弁護士と応援の方々がいたと思います。少しの間、ドアの内側で待った気がします。ドアが開いたので出ると、木原弁護士の周りを皆がぎゅうぎゅうに取り囲んだ状態で、口々に抗議の言葉を発し、怒っていました。皆興奮している様子でした。そのうち「暴力反対」という大合唱になりました。こういう大勢で怒って抗議をしている日本人の姿を実際に(生で)見たのは私は初めてだと思います。近くにいた女性に、木原弁護士が出て来た時の様子を聞こうと話しかけましたが周りの声が大きくて会話がほぼできませんでした。皆、本当に怒っていました。わんわん泣いている女性もいました。

しばらくそのような状態が続きましたが、少しずつ落ち着いていきました。木原弁護士もすぐに落ち着いた様子に戻っていたと思います。皆口々に色々と話をしていました。私は木原弁護士が退廷させられた経緯を数名の方にお話ししました。その後職員や木原弁護士からも促され、皆少しずつエレベーターで1階へ降り始めました。

職員が法廷の前の廊下のところに、法廷の方を背にして固まって無言で立っていました。10人位はいたと思います。気付くと、彼らに向かって若い男性が話をしていました。すてきな方でした。このシーンがすごく印象的だったので記載します。このような内容でした。
「あなたたちはすごくかっこ悪い、やっていることがおかしい。30代だか40代だか知らないけど大人としてすごく恥ずかしい。そんなおかしな仕事は辞めたらいい。ウーバーイーツだってなんだって、働こうと思えばいくらでも仕事はある。仕事の情報だってネット上にもあふれている」
その職員たちは、その話を黙っておとなしく、聞いていました。マスクをしているので目しか見えませんが心なしかしゅんとしているように私には見えました。不思議な雰囲気、空間でした。周りの人たちも皆その話を静かに聞いていました。その男性は木原弁護士としっかり握手を交わしていました。その後、残っていた人達も1階に降りて行きました。

私も1階へ降り、門を出ると、既に木原弁護士やマレさんたちがいて、マレさんがちょうどこの後の記者会見について話をされているところでした。その後は、動画にも撮りましたが、木原弁護士の周りを皆が囲み、感謝の言葉や激励を送り、握手を求めていました。すごくたくさんの人で裁判所の内外が埋まっていたと思います。本当にすごかったです。

私は初めての裁判の傍聴で、弁護士が法廷から引きずり出されるというすごいものを目にしました。どんな裁判なのかということを考えると、歴史的な場面だとすら思います。しかし、叫びながら引きずり出される木原弁護士を見て、言葉には表せないようなエネルギーというか気迫というか、そういうものを感じたというか、見せつけられたというか、こうやって言葉にしようとしてもどの言葉も陳腐に感じますが「ああ、本気なんだ」と、本気なのは言うまでもないかもしれませんが、言葉ではなく実感としてそれが伝わってくるような、そのような感じです(まったくうまく表現できていませんが)。誰よりも木原弁護士は本気なのだと、そう「私には」伝わりました。

また、当日木原弁護士を見ていて、ソフトな外見や話し方からは一見分からない気の強さ、我の強さを感じる場面が2度ほどありました。木原弁護士は生半可な覚悟ややり方では、国民の命を救うなんてできないことを誰より強く分かっているのだと思いました。自分の損得や、下手すれば命が危険に及ぶことなどそっちのけで、国民、特に子どもたちの命を一人でも多く救うにはどうすればいいのかを考え続け、とにかく行動をしているのだと思いました。そう感じる場面を見て、私は自分がなんだか恥ずかしくなり、早々に家に帰って自分が何かできることを少しでも考えようと思いました。

木原弁護士、ありがとうございました。

また、当日出会ったすべての(たくさんの)方々、私の動画を見てくださり応援してくださった方々、全国でこの訴訟を応援している(であろう)皆さまから温かい気持ちを感じることができ、今も感じています。ありがとうございます。

これからも「国民皆で」戦っていきましょう。

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