雑感2021年12月②

コロナ禍の気付き、つづき。

3地方格差と収入格差
「人生の楽園」「ポツンと一軒家」
田舎に生まれ、ずっと非正規雇用で退職金なく年金も怪しい私にはモヤモヤする。
何処に住もうが個人の自由だろうけど、都会の高給取りが田舎に移住して、田舎は物価が安くて助かる、なんて言われてもな。
田舎は公務員(市職員平均退職金2000万強、市広報より)や大企業じゃなければ低収入だろし、辺り一面高齢者ばかりだから、日本中、必死の「ふるさと納税」合戦。
「ふるさと納税」で実際の故郷(ふるさと)に納めている人はどのくらいいるのだろう。都会の高給取りにとっては、Amazonと同じ感覚なんだろうと思う。
93歳の父が10年前、ひとりで埼玉まで実兄の葬儀に行ってきた。高齢なのに列車を乗り継いで。帰宅後に一言。
「人がいっぱいだったけど、東京にあんなに仕事はあるのかい?」
父にとっては、大きな工場もない都会に はたして仕事があるのか不思議だったようだ。販売や飲食店のようなサービス業があるのは分かるけど、スーツ着て事務職が大勢いたことが父には疑問だったよう。
で、今回のコロナ。
おそらくスーツ着て事務職の大半がリモートワークに。毎月の東海道新幹線もガラガラだったっけ。感染が落ち着いて、最近は新幹線も混雑してきたけれど、リモートワークはどうなったのだろう。
あと10年もすれば、高給取りこそ高額な退職金を得て「これから田舎でのんびりします」とか言うんだろうな。
でもな推測、昭和のような新卒一括採用、年功序列、終身雇用などは、さすがに終わるのではないか。人口減社会だから、ダブルワークや、2拠点生活なんてザラになり、都会の高給取り(サービス業やエッセンシャルワーカーと比較しての高給)は、いずれ絶滅危惧種になったりして。
失われた30年、デフレの30年は極端な話、都会の高給取りと、公務員の勝ち。でも漠然と、これからは違う気がしている。(スペイン風邪の後は20%のインフレだったらしい)
これが私のコロナ禍の気付き。

4貧乏暇あり
毎日毎日「お金」のニュースばかりでウンザリする。テレビは「10万円」と「日大裏金」ばかりだし、ネットはもっと酷い。
「年収1000万の人は○✕△」
「副業で儲かる」「お金が貯まる人は…」
新聞広告でみる大衆紙の見出しも
「申請すればもらえるお金」
「老後に必要なお金」「損をしない方法」
など、高齢になってお金の話ばかりってなんだかなあ。
ただシンプルに、お金は使えば無くなり働けば入ってくるものではないのか。国先導で投資を勧められたところで、それで得た利益の裏には見知らぬ誰かの不利益があるのでは?と考えてしまう。
ステイホームだから「お金」の話ばかり目に入る毎日、まさに貧乏暇あり。働き方改革とやらで暇な人が増えたから「お金」のニュースばかりになってしまったのかしら。お金が欲しければ働くしかない、それじゃ駄目?
働くといえば年末、周りは「130万の壁」ギリギリの勤務調整。男女雇用機会均等法から既に35年だぞ。「妻はパートです」はそろそろ終わりにならないものか。(「母乳信仰」「3歳時神話」なども男女雇用機会均等の足かせになっている気もするが)
で今回のコロナ。
パート女性の多くが仕事を失ったはずだから給付金が大事なんだとは思う。だけど、
労働の対価ではない「お金」=10万円や、他人様の「お金」=日大のお金、に興味があるの人の多さ(少なくとも地上波テレビでは)に驚いた。せっかく仕事を減らして、テレビ、ネット、読書三昧だと思っていたのに、「小室」と「お金」ばかりの2021年だった気がしている。(オリンピックはあったけど)

5最後に
「新しい資本主義」って?
マルクスガブリエル?
3、4とお金の話になってしまった。
最初に書いたように「若い人」Z世代は既に我々中年とは違う価値観で生きていると思う。
例えば、沢山稼いで、大量消費することなんてダサいこと、みたいな。産業革命からの右肩上がりの時代はとうに終わっているかも、なんてとっくに気付いていたりして。
火事のニュース、老夫婦と子供の3人が亡くなりました、が多い。80/50問題、ってやつ。無職の子供(歳は中年)はきっと親世代の右肩上がりを望まれて諦めたのでは、と推測してしまう。
国が言う「新しい資本主義」は 格差を無くしたい?らしいけど、昭和のような右肩上がりが前提だとしたら新しくも何ともない。極端な話、「稼がない、使わない」Z世代の時代に合わせてこその新しさ、だと思う。

コロナ禍の気付き。
ダイヤモンドプリンセスから1年10か月。
戦後からバブルの記憶(右肩上がり、拝金主義、マチズモなど)を思い出としておしまいにする、そんな良い機会になればいいな。
だって平成も終わり令和。どうあがいても、しばらく子供は増えず人口減社会なんだから。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?