読書してみて考えた⑮ 益田ミリ 旅の本いろいろ 後編

1「47都道府県 女ひとりで行ってみよう」
東京都
著者は東大ランチ→国会議事堂→帝国ホテル、で、47都道府県達成!!
大学2年の秋、私は高校の同級生と都バス(都営地下鉄も?)1日切符で東京観光をした。当時私は蒲田、友人は八王子に住んでいた。私達の高校は学生運動の名残で制服もなく何故か修学旅行もなかった。中学の修学旅行は奈良京都だったし、せっかく都民なんだから東京観光をと、当時の我らも赤門に行った記憶がある。東京タワーを階段で登ってノートを貰ったり、東京国際女子マラソンに遭遇して旗を渡されたりした。懐かしい。
あとがき
失ったのは「お金」と「可愛げ」、に共感。医師1年目のこと、2日のみの夏休み故に友人も誘えずマレーシア~シンガポールへひとり旅(木曜午後~月曜朝)。あの時ふと「可愛げないなー、自分」なんて考えたことを思い出した。「(前略)自分のお金を使って、託す子供も持たず、預けるペットも飼わず。ひとり旅に出ようと、ふと、思ったのは、旅に出られる自分だったからなのだ。」2年後下の子が家を出たら、私も気ままに旅に出られるだろうか。今から楽しみにしたいと思う。

2「心がほどける小さな旅」
こちらも読んだ覚えはあるが見当たらず、今回新品を購入した。
春夏秋冬で分けられた目次を一見。夜の江ノ島水族館、郡上踊り、なんだか読んだ記憶があるが怪しい。改めて読み直すことに。
内容は2009年10月~2010年10月までの旅。

桜花賞(阪神競馬場)、かごしま大声コンテスト、肥薩線の旅。
編集者 猫山さん(仮名)のおすすめ情報が付いている。読んだ覚えがないなぁ、情けない。

ホテル椿山荘の朝食、郡上八幡のオールナイト盆踊り。
私は中京在住なので毎年夕方のニュースで見る郡上おどり。お祭り、人混み嫌いの私でも一度は参加してみたい。「これからどんどん歳を取っていくと、いろんなことができなくなっていくんだろうなぁ。普段の生活の中で、ふいにそんなことを思って寂しい気持ちになることもあるのだけれど、こんなふうに夜通し踊っているおじいさんやおばあさんを見ていると、心がやわらかくなる」私の地区ではこの夏、子供会お母さん方の猛反対で盆踊りが中止になったけど、農耕民族には「盆踊り」って実は結構大切なイベントなのかも、と思う。
秋芳洞。20年以上前に職場のバス旅行で行ったことがある。医師という仕事柄、職場旅行はその時が最初で最後。
新江ノ島水族館一泊旅。

山寺。「いくつかの嫌なことが重なって、旅に出ることにした。(中略)ほとほと疲れていたときに山形県を旅行したら、とてもなごんだことがあった」「見晴らしのいい五大堂、心がすーっとするながめである」と書いてある。ホテルの鉄板焼きを食べ、「わたし、生きている。美味しいお肉を前に、活力もわいてくる。(中略)旅で切り替わる気持ちもある。こうやって、切り替えてやっていくしかないのである。」
夫の郷里に転居して15年、毎年8月、1年間の収支決算をしてから海外旅行に行っていた。私なりの総決算。その都度気持ちを切り替えてきたから、このコロナ禍3年はなんだか心が重い。
奥入瀬ホテル。岡本太郎づくし、らしい。行ってみたいが、星野ブランドは私には少しばかり遠い存在。
釧路湿原でカヌー。「さんまんま」びっくりするくらい美味しい!と書いてある。青魚好きの私にはとても気になる。
牧野植物園(高知)、高知に2泊、読書の旅。「本を読むと心強くなる。つまづいたときときの対処法を、何通りも取り入れているような、そんな安心感。」これまで色々な同業者(医師)に会ってきたが、なんだか安心する人たちは大概本を読んでいたように思う。牧野富太郎、行きたいな。なのに前回読んだ記憶がないから情けない。

第九、著者は計9回のレッスンののち12月16日東京国際フォーラムで本番。先日何かの雑誌で秋川雅史が「皆が歌えるのは世界で日本くらい、小中で合唱をやるから」と言っていた。私は義務教育の同調圧力が苦手だったけど、合唱(クラスで競ったりするのは世界的に珍しいらしい)って日本社会の秩序を考えれば実は大事だったのかも、なんて考えた。
秋田の紙風船上げ。秋田内陸縦貫鉄道、ヒロシがBSの駅前食堂で行っていて、是非乗ってみたい鉄道。終点の鷹ノ巣では同期(脳外科医)が開業しているし、行きたいなあ。だけど風船上げは毎年2月10日、我が家は受験シーズンでしばらく無理。
きらきらうえつ、日本海に沈む夕日。私は1分3敗。内訳は、あつみ温泉(小4)、瀬波温泉(27歳)、温泉津(38歳)すべて雨。1引き分けはトワイライトエクスプレス(42歳)で曇天。ここまでくると日本海の夕日は片思いの相手のよう。
あとがき
「行きたいところに行って、やってみたいことをやった、(中略)ポンと普段の生活から切り離されるのはいいものである」そうそう、それが旅だと思う。クーポンの旅が年が明けてまた始まったみたいだけど・・。

3「ちょっとそこまで旅してみよう」
平成29年4月初版。手元にあるのは令和元年(2019)8月の3版。いつ読んだ?読書の記憶は旅の記憶の私だけど、2020年以降はコロナ禍である。2020夏のクラブメッドカビラで読んだかも。
内容は2010年4月~2013年1月の旅。
2010年
金沢、著者は母と二人旅。
五能線。私の母は昭和から平成にかけ6人姉妹で年数回に旅行に行っていた。今や妹と母の2人ぼっちになり「もしもう一度行くならどこ?」と尋ねたら、母曰く「五能線!深浦、森吉温泉だね、食事も最高!」とのこと。廃線が不安だから今のうちに乗っておかないと、と思う。
弘前の桜。これもヒロシの駅前食堂でみて、乗りたいと思っていた津軽鉄道。あえてストーブのない、春か夏を希望。
深大寺、2010年は「ゲゲゲの女房」。向井理、良かったなあ。私の父と水木しげるは同じ戦中派?だからなんだか重なるんだよな。
八丈島、「光るキノコ」。
白石(宮城)~鳴子温泉。「ごくごく一般的な温泉ホテルを内装だけ改装して、心地いい森のホテルにして成功している。(中略)ホテルだけで十分楽しめる。朝夕のバイキング料理がおいしい、というのは大切である」日本中バブル遺産のような大型ホテルがリブランドされていると思う。廃墟になるホテルも多い昨今、有難い限り。鳴子温泉は「栗だんご」。トロトロが懐かしい。著者は滝の湯の隣に宿泊、おそらく「ゆさや」さん、私も以前にお世話になった、素敵な宿。
2011年
1月京都、しばらくしてから7月のフインランド。おそらくは3/11が震災だったから、仕方がない。
フィンランド~スウェーデン8日間女3人旅、羨ましい。「カフエ・アアルト」、「ムーミンワールド」へ白夜の鉄道で、「ヌークシオ国立公園」。そして大型船でストックホルムへ。クルーズ船や豪華客船はコミュ障の私にはハードルが高いから、市井のフェリーが落ち着く。ストックホルムまでの定期大型船、是非乗ってみたい。
9月福井、恐竜博物館とソースカツ丼。
2012年
京都(東寺)と宝塚「手塚治虫記念館」。著者は館内で福岡伸一さんの著書「フエルメール光の王国」を思いだす。私はVISA「my lounge」の福岡さんの連載を楽しみにしていて、「ナチュラリスト 」も読んだから著者に勝手な親近感。
鹿児島、千本楠(アフラックのCM)と桜島、そして両棒餅。私がこの本で唯一覚えていたエピソードがドライブスルー両棒餅。昨年4月鹿児島に行くも時間が無くて桜島も両棒餅も断念した私。それにしても「47都道府県」で覚えていたのがいきなり団子で 今回が両棒餅、私は呑み助で辛党なのに、自分でも不思議に思う。
スカイツリー。鶴ヶ岡八幡宮→茅ヶ崎館(小津安二郎)。
10月、著者は仕事でチェコに行った帰りにヘルシンキへひとり旅。マリメッコ、スオメンリンナ要塞、アアルトハウス。北欧と言えば 一度医者を辞めた28歳の初夏、私は医局の秘書さん(年上の)とスコットランド~ロンドンのツアー旅行に出かけた。夕食のテーブルで「北欧行きましたよ!とっても良かったですよ!」というツアー客がいて、あれから20数年、私もいつか北欧へと思っているんだけどな。まだまだ行けそうもない。
11月奈良公園にて、著者は修学旅行の中学生と遭遇し、ひとりでいる子を見つける。「早く「大人」という場所に逃げておいで。なにもできないわたしは彼に、彼女に、ビームをおくった。大人になれば少しだけ自由だよ」ホント、私が日頃10代の自殺や事件のニュースに触れるたびにいつも思うこと。
2013年
1月山口、萩。
文庫本追加分
2017年1月の旅。足立美術館→小倉→門司港からフェリーで大阪。

4「美しいものを見に行くツアーひとり参加」
令和2年(2020)8月初版、私は10月の5版。
昨年この本が娘の高校図書室の新作として紹介されており驚いた。つい「母ちゃん、この本持ってるよ」なんて自慢してしまった。私は2021年夏、沖縄かりゆしビーチで読んだ。真夏に北欧の旅を読んだ違和感で覚えているけど、
長くなったのでまた次回にしたい。



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