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喫茶店の話

 喫茶店では滅多に写真を撮らないので、記事に愛想がなく忝ない。

オフィス街の喫茶店

場所:役所の近く
時間:平日昼
 近くの役所で手続きする用事があり、初めて入った。扉を開けると、昼時だったこともあってそこそこ混み合っている。「相席いいですかー」と聞かれて了承したが、相手の方は了承しているのだろうか。相席は久しぶり。
 携帯をいじりつつ、隣席と斜め後ろの会話が何だか非常に気になる。ナマモノというか生き物というか本物というか。
 別に変なことは言っていないし、取立てて他人に聞かれて憚られる会話の内容ではないのだが、それが妙にずっしりと感じた。貴方も私も生活があるね、という感じ。
 隣席は、新婚で転居したばかりで専業主婦の奥様にお勧めする趣味を考える部下と上司(新婚なのは部下で二人とも男性)。斜め後ろは、就職活動の相談をするたぶん同じ大学の後輩と先輩(就職活動中なのは女性の後輩で先輩は男性)。見ず知らずの他人の会話を、図らずも盗み聞くことになり、喫茶店ではそういうこともあるなと思う。
 食後にコーヒーが出て飲んでいたら、「お済みのお皿下げていいですかー」と聞かれたので了承したら、ソーサーとスプーンも持っていかれた。「え」と思っている間に「ミルクもいいですかー」と流れるように聞かれ、流されて了承してしまった。まあ、スプーンももう無いし。
 何も無くなったテーブルに飲みかけのコーヒーカップを置いたら、まあこれはこれで、こういうこともあるよな、という気分。半分ブラックで飲み、もう半分はミルクを入れる飲み方が今日は出来ない。

都内の喫茶店

場所:都内某チェーン店
時間:平日午前
 Googleの案内では目的地に着いているはずなのに、なかなか目当ての店が見当たらずイライラしていた。だいたい暑すぎる。やっと見つけて用事を足したが心身疲れたので、地元には無いチェーンの喫茶店に入った。水を置かれたときの音が大きくてびっくりする。給仕の男性、誰かに似ている。誰だっけ。
 高齢の女性が入ってきてモーニングを頼んでいる。私もあのくらいの年齢になったら、毎朝喫茶店でモーニングを頼みたいが、途方もない気持ちになって考えるのをやめた。
 会計時、その男性がチェンソーマンのデンジに似てることに気づきスッキリ。

旅先の喫茶店

場所:宿泊のホテル近く
時間:土曜日の夕方
 コーヒーが美味すぎて、飲んでいる間にも明日も来れるか考えるくらい。飲みながらまた飲みたいってなるの、ちゃんと今を味わえていないってことになるんでしょうか。オレンジケーキも美味し過ぎる。シュガーコートが最高。

場所:旅の目的地最寄駅の近く
時間:日曜日の夕方
 控えめな看板で、階段を登った先にあった。チーズケーキセットをお願いしたら、「レアチーズにしますか、ベイクドにしますか?」と聞かれ、そこ選べるんだ、と思った。迷った末レアチーズにしたら、ソースはブルーベリーか杏か聞かれ、迷った末杏にした。チーズケーキセットに(少なくとも)3つの結末。
 コーヒーもケーキも美味しくて、ベイクドのチーズケーキセットをお代わりしたいところだったが、お腹いっぱい。優しそうな店主さん。近くなら通うのに。次はベイクドチーズケーキが食べたい。