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【ツアーレポート】『サイクリストが集うまち』南相馬へ★オリジナルコース作り&実走!

本ツアーは、株式会社Ridilover(以下、リディラバ)が福島県南相馬市から委託を受けて2019年春に同市にて実施した「南相馬たびづくりスクール」に参加した地域住民によって企画され、同年11月9日〜10日に実施されたツアーです。
リディラバは、本ツアーの企画サポートおよび運営業務を担いました。

企画者紹介

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今回ツアーを企画した高田 江美子さんは、南相馬市生まれ、南相馬育ち。進学を機に地元を離れ、今年の春にUターンで十数年ぶりに地元に戻ってきました。

企画者のツアーへの想い

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南相馬市は、2011年の東日本大震災で沿岸部を中心に甚大な被害を受けました。
今回のツアーの舞台である小高地区は、地区のほぼ全域が福島第一原発から半径20km以内に位置し、2016年にようやく避難指示が解除されました。

今年夏にロードバイクを始めた高田さんは、「『南相馬=震災』というネガティブなイメージから、『南相馬=サイクリストが集うまち』にすることで、まちを更に盛り上げていきたい」という想いで今回のツアーを企画してくれました。

(本ツアーの参加者募集ページ)


1日目 小高駅集合!まずは自己紹介

小高駅に集合後、小高交流センターに移動し、企画者の高田さんも交えて1人ずつ自己紹介をしていきます。

今回は福島、神奈川、宮城、埼玉から9名のサイクリストの方にご参加いただきました。年代も20代〜50代と幅広く、サイクリング歴も10年以上のベテランの方もいれば、高田さんと同じように初心者の方もいらっしゃいました。

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コース作りワークショップ開始!

ボリューム満点の唐揚げでお腹を満たした後は、今回のツアーのメイン企画である「コース作りワークショップ」に早速取り組みます。

まずは高田さんから、南相馬市の歴史・文化などについて教えていただきます。

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南相馬で自転車屋を営む、地元サイクリスト・柚原さんにもお越しいだだき、南相馬のサイクリング事情についてお話しいただきました。

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みんなで外に出てポタリング

ワークショップで南相馬についての情報をインプットした後は、早速1時間程度のポタリング(散歩程度に近郊をサイクリングすること)へ。

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明日の実走コース作り!

ポタリングから帰ってきた後は、ワークショップ再開です。

高田さんから市内のオススメスポットをご紹介いただき、地図と照らし合わせながら場所を確認していきます。

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先月の台風19号の影響で通行止になっている道も多いため、高田さんが事前に下見・試走した「山コース」「海コース」から1つを選び、それをベースにオリジナルコースを作り上げていきました。

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他地域を走った経験を共有しながら議論した結果、絶景の海岸線を楽しめる「海コース」に決まりました。これに、参加者の皆さんの希望により「宝蔵寺」と「太田神社」の2つのスポットを追加し、45kmのオリジナルコースが完成!

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(上記写真で青とピンクの線を合わせた部分が完成したコースです)

小高の夜の憩いの場・居酒屋「更紗(さらさ)」でカンパイ!

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夜の懇親会では、これまでに参加したレースの体験談や、こだわりの自転車のフレームや部品などマニアックな話で大盛り上がりです。

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南相馬市の松浦副市長、翌日の実走で撮影を担当していただくカメラマンの鈴木さん、Next Commons Lab 南相馬(南相馬における起業をサポートし新しいまちづくりを目指す団体)の一関さんもご参加いただき、賑やかな夜になりました。

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夜は、南相馬市が移住検討者など向けに整備・提供している一軒家「お試しハウス」にみんなで宿泊しました。

2日目 朝ごはんをしっかり食べて実走へ!

朝ごはんには、地元のパン屋さん「パルティール」のカツサンドをいただいたら、いよいよ実走スタート!

まずは最初の絶景スポット・村上海岸を目指します。

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村上海岸では太平洋をバックにカメラマンの鈴木さんに撮影していただきます。

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ソーラーパネルや風車が立ち並ぶ「再生可能エネルギー地帯」を駆け抜けます。

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休憩を挟みながら北上します。

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そしてコースの北端、山田神社に到着。

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東日本大震災の津波により社殿が流失する被害を受けましたが、現在は高台に再建され、復興の象徴となっています。

葉が色づき始めた宝蔵寺にも立ち寄りました。

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今度は山寄りのルートを通って、南下し、小高方面に戻ります。

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急な坂道も、ベテランサイクリストの方が初心者の方をサポートしながら、みんなで登っていきます。

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そして全員無事にゴールイン!

45kmのオリジナルコースを3時間弱で駆け抜けました。

お待ちかねの昼食はお寿司を堪能!

地元で昔からの人気店「浦島鮨」でいただきます。

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実走したコースの振り返り

走ったばかりのコースの「良かったところ」「改善できるところ」を付箋に書き出し、感想をみんなでシェアします。

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「初心者にとってはちょうど良い難度のコースだったが、上級者には物足りなさを感じる。難易度別に複数のコースを作ってもいいかも」

「走っている途中でエネルギーを補給したいので、サクッと食べれる地元グルメが道中にあったら良いと思う」

高田さんは皆さんからのフィードバックを真剣にメモを取ります。

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続いてツアー全体の振り返りに移ります。

「南相馬をサイクリングのまちとして盛り上げるというアイデアに、自分も何かできることがあれば手伝いたいと思った」

「今度はサイクリング仲間を南相馬に連れてきて、1人でも多くの人に南相馬の魅力を知ってもらいたいと感じた」

参加者の皆さんの言葉に、高田さんも感極まって思わず涙。

振り返りの最後には、今回のツアーを企画してくれたことへの感謝の気持ちを込めて、参加者の皆さんから高田さんに色紙をプレゼント。

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解散前には高田さんお手製の自転車ラックに、参加者の皆さんからのメッセージを残していってくれました。

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ツアー参加者の方の声

事後アンケートでは、「南相馬に定期的に訪れたいと思いますか」という質問に対して、参加者全員が「とてもそう思う」または「そう思う」と回答していました。

初めての南相馬でしたが、えみさん(高田さん)のおかげで南相馬が好きになりました。えみさんの情熱があればきっと南相馬はサイクリストが集う街になると思ってます。なにか力になれることがありましたら、微力ですが、力になれればなと思ってます」(福島県在住・37歳・男性)

「主催者の事前調査や試走のお陰で、安全な道を調べてくださった事をもとに、皆でコースを作ったのはとても印象に残りました。」(福島県在住・44歳・女性)

サイクリング歴も出身地もバラバラで、初対面の参加者の皆さんでしたが、自転車という共通の趣味があるだけで、2日間で強い繋がりが生まれました。

参加者の皆さんはツアー終了後もSNSで繋がり、交流を深めています。

参加者のうち2名はツアー終了後に南相馬を再訪していました。

住民の想いを活かして、関係人口を増やしていくまちを一緒に作りませんか?

リディラバ 地域協働事業部「住民の力で関係人口(移住した「定住人口」でもなく、観光に来た「交流人口」でもない、地域や地域の人々と多様に関わる人々)をつくる」ことを目指し、地方自治体・地域のみなさまと一緒にツアー企画、催行を行なっています。

(過去取引自治体)
福島県南相馬市、兵庫県香美町、長野県信濃町、広島県世羅町 等

リディラバが地方自治体に提供する価値:

①地域住民の主体性の向上
住民対象のツアー作り研修「たびづくりスクール」を企画。ツアー企画を通じて地域の魅力を再確認してもらうことで、参加した地域住民が、地域課題解決の新たな担い手として活躍していくきっかけを作ります。

②関係人口の創出
地域住民が企画したツアーを実現するため、リディラバが地域外に向けて参加者を募集。ツアー当日も同行し、参加者が住民の想いに触れ、その地域へ深く関わる関係人口となっていくサポートを行います。

③ツアー企画を自走するプロジェクトにするべくノウハウ委譲
将来的に重要なのは、地域の力のみで関係人口を生み出していくこと。リディラバが蓄積してきたツアー企画・コンテンツ作成ノウハウを、複数年かけて地域住民や地域の団体等に委譲し、ツアーが自立的に生み出せる地域づくりを目指します。

リディラバのツアーに興味のある自治体の方はこちらよりお問い合わせください
パンフレットダウンロードはこちら

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