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「夏休みに特別な体験をさせられない」子どもの体験格差は、学ぶ意欲や将来の可能性にまで影響を及ぼす?

ニュースに潜む社会課題をキャッチ! リディラバジャーナル

みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルです。

日々流れてくるさまざまなニュース。一見、局所的で自分とはかかわりのないように見えるニュースも、その出来事をとりまく社会課題を知ると、見え方が大きく変わってくるはず。


本日ご紹介するのは、こちら。

『見過ごされてきた社会問題 リディラバが挑む「子どもの体験格差」とは』

「夏休みに特別な体験をさせられない」子どもの体験格差は、学ぶ意欲や将来の可能性にまで影響を及ぼす?

NPO法人キッズドアが小中学生のいる困窮世帯を対象に行ったアンケート調査によると、子どもの夏休みは「今より短い方が良い」という回答が47%、「なくてよい」が13%と、6割の世帯が短縮や廃止を希望していることがわかりました。

その理由としては「子どもが家にいることで生活費がかかる」「給食がなく、子どもの昼食を準備する手間や時間がかる」「子どもに夏休みの特別な体験をさせる経済的な余裕がない」といった回答が挙がっています。

ある保護者からは「長期休みが明けると、家族で旅行に行った友達とかの話を聞いてきて羨ましそうにしているので格差を感じる」という声も。

経済的な理由から、子どもの大切な長期休暇が他の子どもたちとの「格差」を感じる機会になってしまう現状があります。

さらに、「体験格差」は単に思い出の差だけではなく、子どもたちの学ぶ意欲や将来の可能性にまで影響を及ぼす可能性があるとリディラバ代表の安部敏樹は指摘します。

『見過ごされてきた社会問題 リディラバが挑む「子どもの体験格差」とは』

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安部は体験格差が子どもたちに与える影響について、次のように話します。

「僕は一時期、東大で授業を担当していて、たくさんの東大生と関わってきました。
授業での姿勢や、卒業後の進路、活躍の様子を追いかけていくと、言葉は悪いのですが「東大に入った時がピークの学生」と「東大に入った時がスタートの学生」がいるな、と感じたんです。
(中略)
入学がピークになってしまう学生は、『ひたすら塾に通ってました』『勉強以外にあんまり思い出は無いですね』と、体験が不足している人が多かった。
この時から僕は「10代までの体験が人の成長に大きく影響するのでは」と考えるようになりました。
親の収入が高い傾向にある東大生でさえ、大学入学までの体験には格差がありました。
日本中の子どもたちで考えると、その格差はより大きくなります。
同時期に東京都内の定時制の学校や中退率の高い学校を回って学生と話をするボランティアをしていました。
話を聞いていると、学力の手前に、そもそも学ぶ前提となる意欲がないパターンが多い。
コミュニケーションや生活習慣や文化教養といった、数値化しづらい部分にこそ格差ができてくるのを実感しました」

ぜひお読みください!

体験格差解消で子どもたちが諦めなくてよい社会へ

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リディラバが運営事務局を務めている子ども体験格差解消プロジェクトは、現在クラウドファンディングに挑戦しています。

「子どもの体験格差解消プロジェクト」は、経済的困窮や、不登校などの困難を抱える子どもたちへ、自然・社会・文化的体験の機会をまずは3年で1,000人に届け、全ての子どもたちが「自分らしく生きていくために必要な力」を育むことができる社会の実現を目指しています。

2022年に行った中高生向けツアー「旅する学校in大地の芸術祭」(認定NPO法人キッズドア、NPO法人越後妻有協働機構と協働)を皮切りに、これまでに129人の子どもたちに体験を提供してきましたが、「私たちから、もっとたくさんの子どもたちに体験を提供したい」。そして、「それらを調査・研究し、体験の重要性を客観的なエビデンスで示し、社会に広めることで、日本中の子どもたちに体験を提供したい」という思いのもと、クラウドファンディングをスタートしました。

体験格差を「自己責任」とするのではなく、社会全体の課題として取り組んでいくために。

ご支援・応援の程よろしくお願い致します。

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