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好きな着物1 24.04.24

本日久々に着物を虫干ししたので、お気に入りをちょっと紹介します。
着られないものでも、見てるだけで嬉しくなる着物です。

昭和初期っぽい長着

長着ですがめちゃ小さいです。お端折りなしでもつんつるてんです。
大胆かつ繊細な織文様
胴裏が赤い着物は戦前のもの多いようです
いいですねえ…

サイズや作りから見てかなり古い着物です。
胴裏(裏の背中部分)が赤いものは戦前のものが多いようです。
サイズはめちゃくちゃ小さくて今なら子供サイズです。
分類するなら小紋になると思いますが、着物が現在のような格付けになったのは昭和も中期ぐらいのころで、戦前の着物は色々と自由です。
ちなみにウールが全盛なのも昭和中ごろなので、昔の着物には見られません。ウール以前の普段着は木綿や麻だったようですね。
この着物は絹ですが、当時から絹は高級品だったそうなので、こういう着物はどういう人が着ていたんだろうなと思います。
そしてなぜうちにあるのかも笑。

ゴブラン織りの色留袖?

母方の遠縁の90代の女性のもので、一つ紋が入っているので略礼装です。
紺地にゴブラン織の模様、生地はちりめんです。
モダンかつレトロな文様。
文様の入り方が興味深いです。

この着物は2年ほど前90代の女性の方から譲り受けたものの一着ですが、ゴブラン織りの模様の斬新さも去ることながら、柄の入り方が独特で興味深い着物です。90代の方が30歳前後に作られたとして、1950~60年代のものと思われますが、現在の着物の分類で分けられないのです。
どういうことかといいますと、紋が入っているものは略礼装になり(3,5つ紋は準礼装)、この着物の場合は色留袖になるかと思いきや、色留袖は裾模様だけなので袖に文様が入っているこの着物は厳密には色留袖にはなりません。あとは訪問着、附下になりますが、訪問着は左胸から襟にかけてつながった模様が入っているものをいい、附下は胸と襟の模様がつながっていないものです(現在はその辺いい加減になってるそうです)。なので、この着物はどれにも分類できない不思議な着物ということになりますが、紋が入っているので改まった場に着て行ける事を意識していたと思われます。
時代的に訪問着が礼装として着られるようになったのはそう昔ではないので、色留袖として作られたのではないかと思われます。袖に柄が入っているのが変則ですが、時代的にそこまで厳密なルールがなかったのではないかと思っています。
独身者が礼装として着物を着る場合、既婚者の礼装である黒留袖は着られず、最上位が色留袖、あるいは色無地になるので、私が和服で礼装する必要がある場合これを着ようと思っている一着でございます。
これは大きめなので私でも着られます。

上品でかわいい小紋

絹、ちりめん、小紋の長着です。
しわだらけですみません、柔らかい手触りの生地です
色使いが柔らかくてとてもかわいい
上品

あまり写りが良くありませんが、薄水色の生地に小花柄の品の良い着物です。
この着物は色柄もいいんですが、絹の手触りがとても良いのです。
小さい着物で私には着られませんが、眺めて触ってうっとりする用に手元に置いておきたい一枚です。しかしもし着ていただける人がいたら涙を呑んでお譲りしたいです。紋が入っていたら略礼装でも行けそうな小紋です。

とにかく好きな小紋

胴裏に糊がついたままなのでシミがひどいですが表は何とか大丈夫。
日本画のような美しい文様、うっとりします。額に入れて飾りたい。
壮観です

見出し画像に使った、とにかく理屈抜きで好きな小紋の着物です。
記事はしっかりめのちりめんで、文様が繊細で美しくてとにかく好きです。能装束になりそうな気品があるところが特に好きです。
見るたび「好き…」と思う着物です。

紅型かと思う面白文様

不思議な模様ですが華やかです
紅型のようにも見えますが、そうだとしても京都の紅型だと思います。
生地はちりめん。ちりめんつっても色々あるんですが違いを説明できない。
襟の汚れ方からして相当着こまれていますが、裏は綺麗でまめに取り換えられたと思われ、大事に着られていたことがうかがえます。

サイズ的に小さめなのでそんなに新しいものではないと思いますが、文様が大胆でユニークです。
飛び出し坊やの久田泰平さんや漫画家のみなもと太郎さんのような、新進気鋭のデザイン畑の人々が意気揚々と作った一枚なのかもしれません。
これは微妙に小さいんですが無理やり着ようとした過去があります。
そもそも着付けを忘れていて断念しましたが、未練がましく合いそうな帯などと一緒に保管している一枚です。

1としてしまったのでそのうち続きも上げたいと思います。
夏物などもお気に入りがあるし、男物も味わい深いです。
お付き合いくださった方ありがとうございました!

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