見出し画像

RIDE 30 years Anniversary model shaped by Y.U

始まりは2023年6月にAndrew Kidmanが来日した時。

Movie “Big Sky Limited” の上映ツアーのために来日したアンドリュー。うちの店でリラックスしていた時、裏のストックに眠っていたY.Uを発見し「コージ、この板は何だ?めちゃくちゃ良さそうじゃないか!明日乗りに行こう」となり台風の余波が残っていた湘南へ。

この板は1982年か83年にY.Uによりシェイプされた初期のスラスターで長さは6’2。シングルフィンかツインフィンかと言う時代。その当時、毎冬ノースショアに足繁く通っていた植田氏。ハエワイに来ていたサイモンアンダーソンらオージーらが持ち込んできたスラスターが目に留まり、自らシェイプしてみたところチームライダー達から絶賛され、全日本プロでこの板に乗る伊豆渡辺文好が優勝したというモデル。

アンドリューはこの板をとても気に入り、ご覧の通りのマニューバーを刻みました。当時の植田さんのシェイプのクオリティーの高さに舌をまいたアンドリューは海から上がると「絶対にこの板の復刻版をY.Uにシェイプしてもらってリリースしたほうが良いよ!」と私に提案してくれたのでした。
しばらく時が経ち、私の頭の中に一回しまわれてしまったこのアイデア。2024年のストックボードをY.Uにお願いするに当たりアンドリューのアイデアが再び頭をもたげたのでした。Y.Uには上に掲載したアンドリューのライディングは既に見ていただいたこともあって話はスムーズに進み、せっかくならRIDEの30周年記念モデルにしようとなったのでした。30年前の開店当初、サーフボードブランドはY.Uのみ。初心に戻る気持ちも込められています。

オリジナルは6’2ですが、想定されるユーザーが私を含め高齢化が進んでいるためもう少し長めに6’6, 6’10, 7’2。幅、厚みも大きめにシェイプすることになりました。

短めのレングスはオリジナルに近いThrusterに。長めは2+1に。
いよいよシェイプの日。シェイプの一部始終を撮影をさせていただきました。当時の話をたくさんしてくれたとても興味深いY.Uのインタビュー付きのムービーはこれから編集し公開いたしますがまずはショートバージョンをインスタグラムにアップいたしました。ぜひご覧ください。

フルハンドシェイプです。

無駄のないプレーナーさばきは流石の一言。

シェイプは無事終了し後日ラミネート。

出来上がった板はご覧の通りの美しさ。左のブルーの板は私のオーダーの6’10です。1982年といえば私は16歳。ちょうど42年前、波乗りを始めた年です。乗るのが楽しみです!
下の3本は全てストックボードとして販売いたします。オンラインショップにもアップいたしました。

6’6には当時の板同様にセンターが少し大きめなトライフィンがグラスオンされています。今回のためにワンオフで制作されました。

このモデルは今回製作したストックで終了ではなく、リクエストがあればカスタムオーダーも受付けます。ご希望のレングスやボリューム、フィンセッティング、カラー、フィニッシュでオーダー可能です。シングルも楽しいかもしれませんね。
日本のサーフボードの歴史の中に存在する素晴らしいシェイプが今回様々な方の助けを借りて復刻することができました。ありがとうございます。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?