立花藤兵衛物語より

立花藤兵衛物語より 
仮面ライダーアマゾン編

 アマゾン・山本大介。あいつは可愛い奴だったなァ。
本当の野生児で自分の思ったことしかしない、やんちゃ坊主みたいな奴だった。
 第一、俺になつかなかったことでは皆の中では只一人。あいつだけは俺の方から押し掛け女房じゃない、押し掛けオヤジさんって訳だった。言葉もわからず、文明も知らないままで、この日本へやってきたんだから無理もない。ただやはり優秀な学者だった父母の血をついで、あいつの知性はすぐれていたからだの未開人とは違って、文明をどんどん吸収して行ったんだ。ただその辺りの若者みたいに文明かぶれになるのを嫌っていたね。文明も必要な所だけとり入れて、余分なもの、人間性を阻害するようなものは拒否していたみたいだな。
 あのジャングラーの操縦をおぼえるのでも最初は全くよせつけなくてね、俺も腹を立てて、意地になって追っかけ廻したもんさ。でも速く走る長く走るということに自分の脚力よりも役に立つと判った途端から、俄然積極的になって、その気になればすぐれた知力と運動神経であっという間に覚えちまうんだ。
 歴代ライダーの中でも型破りのあいつ、怒ると本当に怖ろしい位の力を発揮したけどな
でも根は本当にやさしかった。
 俺が怪我したときも薬草で癒してくれたしな、あのマサヒコとの友情なんてのは、俺とマリ姉ちゃんも嫉妬したもんだ。
 やんちゃライダーのアマゾン
 野生ライダーのアマゾン
 しかし、あの悲しみにも似た変身の声を皆は覚えているだろう。
 そしてあのマサヒコとかわした友だちサイン、本当に子供を愛したライダー。子供と共に苦しみ喜び、子供の為に斗ったヒーローだったんだよアマゾンは。

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