RIDDLE20周年ツアーゲストとの思い出 Liaroid Cinema編
さて、今回は7/14 大阪編に出てくれるLiaroid Cinemaついて書いて行きたいと思います。
前回のSOUTH BLOW編でちょっと触れた話題なんですけど、2003年頃は死ぬほど一生を風靡した"青春パンクシーン"がひと段落して、新たなスタイルが勃興していた時期でした。
その中にいわゆる"西海岸系"って呼ばれるスタイルがありまして、少しずつ盛り上がって来ていたんですね。
僕はこの西海岸系って呼び方大嫌いだったんですけどね。
これを解説すると超長くなるので割愛しますが、ざっくり言うと
英語詩でBPMの速い"ポップパンク"
よろしくな楽曲を演奏するバンドが増え出したのです。
当時既にシーンの最前線に居たHAWIIAN6.dustbox.locofrank等とはまた少し違った、よりファッショナブルでポップな空気感のある音楽って言ったらいいんですかね。
そのシーンの先駆者としてSTEREO VISIONやParking out. DONUT MAN、そしてTOTALFATが若手の旗手として勢力的だったんですね。
コレあくまで僕の感じた印象ですからね?本人達からしたらまた違うのかもだけど。
そんな中で僕等も東京でライブをやると
6〜7バンド出て全員ディッキーズ履いてる
みたいなライブが増えて来た訳です。
皆んな世代もルーツとする音楽は近いのでやっぱり居心地が良かったし、お客さんも入ってるしで
そのシーンの中でRIDDLEも若手のホープの一つとして認知されてる感覚もあって。
「な、なんだか僕等も時代の動きの中にいるぜ!」
ってワクワクがありました。
まあ、当時の僕等はその中でも圧倒的に楽曲がダークだったのでお客さんからしたら浮いてはいたんですけどね。
まあ、埼玉に海岸は無いですからね。
で、そのシーンが盛り上がりを見せてくとこう思うわけですね。
「な、なんだかここにずっと居たくはないぜ!」
贅沢なもんですよ本当に。
コレって育ちの面での問題で、僕等は埼玉県北浦和ってゆう「ほぼ東京なのに地方」って言う不思議な場所で育ったバンドなんですね。
バンド数がそもそも少ない(今に比べたらめちゃくちゃ多いけど)土壌で、シーンなんて立派な物が存在しない代わりに
それぞれのバンドが一つ一つめちゃくちゃ個性的 ってゆう利点もあって。
じゃあ地元でブッキングライブあります。ってなったら
telephones. serial TV drama. Archery sound system. と言った
「びっくり人間ショー」「珍獣サーカス」みたいな対バンが行われるんです。しかも高頻度で。
そこでの刺激的な空気で育つと、ある程度動員も盛り上がりも担保された界隈の中で「このシーンの中のRIDDLE」って見られ方をされてしまう事に少し居心地の悪さを感じ始めていたんだと思います。
音楽的にも色々試したい時期だったし。
これは僕たちだけじゃなくて、周りのメロコアシーンのバンドもそうだったと思います。それぞれが自分達だけのやり方を模索していました。
そのうち、「同じ地元」ってよしみで音楽性の全然違うバンドのツアーなどに呼んで貰える機会も増え出して
telephonesとか TRIBAL CHAIRのツアーなんかに同行すると、もうそこは新しい出逢いと刺激のオンパレードな訳ですよ。
竹内電気.soulkids.the shuwa. pills empire. the brown. deep slaughter. nim.
当時若手だったcoldrainやcrossfaith…
いわゆるエモ、ラウドロック、ハードコア、ダンスロック 今まで縁の無かったバンド達との共演でもうすっかり感化されてしまった僕等は、
「世界って広え!!バンドってめちゃ面白え!!」ってモードに入ってしまったわけです。
多分the brownのメンバーに「ライシネ知ってる?めちゃくちゃRIDDLEと合いそうなんだけどなあ」みたいな話をされたんですね。
初めてライブ観た時はマジで度胆抜かれて、
ギターの構成はエモとかマスロックの影響を感じるのにステージングはハードコア。
その上メロはキャッチーで
「なんか凄えもんを観てしまった」って思うと同時に
「わ、こりゃー長い付き合いになりそうだー
」って思いました。
そして強く思ったのが
「ああ、僕達は彼等のような、どこにも属さない強さを持って、誰にも替えの効かない独立独歩したバンドになりたいんだな」
って事。
音楽性や世代感 もちろん規模感とか、バンド同士が接近する理由って色々あると思うんですけど、ライシネに関しては僕の思う「最強のライブ感」のど真ん中をずっと貫いてるんですよね。 もう細かい事はいいから、対バンできるってだけで、テンションが上がる存在。
近年は活動がスローになってきてるんですけど、彼等に関しては何も心配無いというか、
「一発ライブやりゃあ全員に"理解らせられる"」
バンドだと思ってます。
こちらのmvではクラウドサーフする僕が2回映ってるみたいですね。
もしあの時に僕らが「メロコアシーンの中のRIDDLE」っていう居場所に執着してしまって居たら、多分僕たちはとっくの昔に解散してたんじゃねえかな?とは思ってて、
世界の広さと、この先に広がる無限のワクワクを貰えたあの時期の刺激の象徴みたいなバンドが、スローな活動になりながらもこうして節目で力を貸してくれる事に心から嬉しく思ってます。
凄い夜にしようね!よろしく!