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【マガジン9】『迫る人事異動の4月』~”異動”から読む未来~(2020/03/01)

オーストラリアで猛威を奮った森林火災、英国の巨大ハリケーン、アフリカのバッタ大量発生による食糧危機、アメリカのインフルエンザブーム、そして新型コロナの世界的パンデミック。

世界に異常が起こる中、先週はダウや日経がコロナショックで暴落しました。

この前週(2/16~2/22)まではダウが絶好調で、ドル円も112円まで上昇しましたが、見事にたった1週間で世界が変わってしまいました。

期待で上げて、事実で下がるのはよくある話です。レーザーテックなどの上げ銘柄に惑わされた人も多いですが、荏原の下落を見れば現場の落ち込み、ひいては実体経済の落ち込みが予想出来ました。

ニコンも下落していたのも手がかりでしたね。(FPD露光装置は韓国&中国メーカーに依存している)

レーザーテックはEUVマスクの検査装置メーカーですので、まだまだこれからの技術のセクションです。


株・指数の暴落の要因となった新型コロナウイルスですが、

質の悪い風邪と言ってしまえばそれまでなのですが、その感染力の強さが恐ろしいですよね。

日本でも様々な企業がテレワーク制度を導入したり、出張を禁止するようになりました。


中国では春節の休みが長引きましたし、観光業や飲食業など人が集まって成り立つ産業はどれも大打撃。

景気の循環とは、ヒト・モノ・カネが循環するからこそ成り立っているのであり、この循環が止まってしまえばたちまち経済は悪化の一途を辿ります。


1~3月期の企業決算は壊滅的な数字になるでしょう。感染が落ち着くであろう4月以降はどうなるか分かりません。

そこまで先の動きは読めないのが世界経済であり、

これからは再び半導体スーパーサイクルが待ち構えていますので、日々のニュースチェックは必要です。V字回復も有り得ます。


そんな決算発表月である4月ですが、そろそろ4月1日に向けた人事異動が発表され始める頃かと思います。

大企業だからこそ経験出来ること。

それは、人事異動です。

人事異動の内容を見れば、会社がどのようなことを考えているか、透けて見えてきます。

「他人のことはどうでもいい。自分に集中すべき」

そんな言葉が流行っていますが、私はせっかく大企業にいるからこそ、このような人事異動などの「人が絡む話」は結構気にして見ています。


以前に、「会議室から出てきた部長の表情なんかもチェックしている」というツイートをしたことがありますが、

なるべく周りも含めた全体環境を捉えるべきだと私は考えています。

そうでなければ、全体最適の観点から自分が何をすべきかということが見えてこないからです。

マクロを知らずして、ミクロは成り立たないのです。「木を見て森を見ず」ですね。


人事異動というのはいきなり、ランダムに出されるワケではありません。

異動の内容をよくよく見れば、上司や会社が何を考えているのかが分かってきます。

当然、次に誰がどこに異動するのかある程度の予想も出来るようになってきます。


今回はそんな人事異動について私が見てきたこと、経験してきたことをまとめていこうと思います。

これを知れば、どういう時に転職すべきかどうかが分かりますし、

会社からどういった期待がされているのかが分かるようになるかもしれません。

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