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女性声優の結婚報告に声優界の移り変わりの速さを感じた

2023年11月22日、声優の田中美海さんが結婚を報告した。
俺自身はこの人のファンでは無いし、知ってはいたがやってるソシャゲのキャラの声やってたなぁ…ってぐらいの印象だったのだが個人的に驚いたのが彼女の年齢だった。
田中さんは27歳、20代のウチに結婚する声優さんは結構珍しい気がするので(俺があんま知識無いだけかもしれないです)この流れは今後も続くのではなかろうか。
反対する気もさらさら無いし何か言いたい訳でも無いが俺はこうした声優さんの早婚化に声優という職業の消費スピードの速さを関した。

俺が深夜アニメを見始めたころの人気声優たち

俺が初めて深夜アニメを見たのは小学校4年くらい。
もう10年以上前だけどその時は今や重鎮となっている早見沙織や東山奈央が大型ルーキーとして出てきてまだ日笠陽子がバリバリ主役張ってて毎クールのほぼ全てのアニメのメインキャラに伊藤かな恵や豊崎愛生がいた。
俺はまだ声優さんとか全然分からなかったので「この声よく聞くなぁ」くらいに思っていた。
しかし中高と上がるにつれて環境がガラッと変化していく。

声優のアイドル化と消費

この頃くらいから一気に声優という職業が認知されていくようになる。
今みたいにバラエティー番組にナレーション:~といった紹介が付け加えられるような声優需要が加速した。
また日の目を見る声優の数も増えた。ソシャゲの登場だ。
スマホの普及とともにソシャゲも人気となりソシャゲのメインキャラをやる若手声優が一気に売り出されるようになった。
一見すると声優の活躍の場が広がったように見えるが、これは声優の消費を速めることになったんじゃないかと思う。
ネットやSNSの普及で漫画もアニメも音楽もすさまじい速度で消費されるようになった。
話題の作品が出てきたと思ったらもう飽きられてまた別の流行りが登場する。
それに合わせるように事務所側やコンテンツを送り出す側も新たな声優ユニットやライブを企画する。
作品に対して声優はどんどん切り替わる。正直俺がアニメやソシャゲから距離を置くようになったのはこの消費の速さについていけなくなった所もある。
先ほど紹介した声優さんたちのなかには今でも主役を勝ち取る人もいる一方でちょい役が多くなったりメインキャラたちの親や師匠といった大人キャラを演じることが増えた人もいる。
声優、特に女性声優にはそれほど若さというのがついて回るようになった。特に声優がしっかり顔出しして色んなメディアにでる現代では。
するとどうだろう。ただでさえ先行きが不透明な業界でますますどうなるかが分からなくなる。
かつて覇権級の人気を誇った声優たちですら席を譲ることになる業界でアイドル売りのようなことをしている声優たちは内心不安で仕方無いのではないだろうか。
ウマ娘の担当声優で一体何人が10年後残っているのか。いくつになってもドレスを着て踊らなければならないのか。そもそもサービス終了したら。
自分たちの価値が若さに重きを置かれているからこそ早く身を固めるという選択肢を考える。
キラキラした世界の裏にある現実を考えるとやるせない気持ちになる。


自分だけの強みを持つことの大切さ

30を過ぎても主役を勝ち取る声優は凄い。正直バケモノだ。
熾烈なオーディションを経てなお若い人たちを押しのけて「この人じゃないとダメだ」と制作サイドに思わせる何かがある。きっとその強みが声優界という過酷な椅子取りゲームで生き残っていく武器なのだと思う。
これはあらゆる仕事に通用する気がする。
若いうちは多少できなくても大目に見てもらえるし転職もしやすいと聞く。
野球選手の山本由伸があれだけメジャーから注目される理由の一つは彼の若さにある。
若さとはそれほどまでに貴重な財産だ。だからこそその時間を無駄に過ごさず若さを失ってなお戦える武器を研がなければならないと感じた。

改めて田中美海さん、ご結婚おめでとうございます。

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