次女の悲しみ

昨晩、小4長女が昨晩中にやると言っていた塾の勉強をせずにダラダラ遊び、挙げ句の果てに寝ていたため、私とパパが、「やったの!」「いつやるの!」、「やらないと洋服捨てるよ!」と言っていたところ、小2次女がしくしく泣き出しました。
パパが洋服を捨て始めたところ、次女が「パパ、K(次女)とママの話が終わるまで洋服捨てないで」とパパを制止し、私にリビングに来てと言いました。

次女が泣いた理由

リビングでゆっくり次女の話を聴いたところ、次女が泣いた理由のポイントは下記でした。

  • 次女はもともとすぐに勇気が出せる(困難なことでもやり始められる)性格で、長女は勇気が出しにくい性格なのに、パパとママが長女をよく責める。さらに、パパとママにきつく言われると、長女はもっとやる勇気をなくしてしまう。特にパパは今まで3回も「死ね」と言った。

  • 次女の塾の宿題は少しだからできるけれど、長女の塾の宿題は多くてこなすのが大変。さらに、次女は小1から塾に行っているため少しずつ難しくなるだけだけれど、長女は小3からしか塾に行っていないため急に難しくて量も多くて大変。それにも関わらず、パパとママは褒めてあげない

  • 次女には文句を言わず、長女ばかり責める。

個人の特性を大切にすることを家でも学校でも教えられている次女らしい主張でした。また、少し前から次女の言動の端々に、長女やお友達に対する次女の深い愛情を感じていましたが、その愛情を再認識しました。

次女のアイデア

では、ずっと勇気がでないままでいいのかと次女に聞くと、次女もそうは思っていないようでした。私たちも、塾の勉強云々より、困難に出会った時にそれを乗り越えるスキルを身につけて欲しいと思っています。そこで、長女のことを一番よく理解している次女に、長女が勇気を出せるようになるためのアイデアを聞いてみました。

  1. 報酬作戦:勉強ができたら◯◯に行く、◯◯を買ってあげるなどのご褒美をあげる

  2. 食べ勉作戦:長女は一旦勉強をはじめると出来るものの、はじめるのに時間がかかるため、食べながら勉強をはじめられるようにする

  3. 見守り作戦:言うとやる気がなくなるため、1週間程度、勉強して!勉強したの?と言わないで見守る

全部、やったけれどうまくいかなかったことです。しかも、親としては、長女自身が、どうしたら自分は勉強をする勇気がでるか考えて、提案してほしいのです

1.については、過去、旅行や外食に行くことや何かを買うことを条件にし、確かにクリアしましたが、そのときも、私たちが口すっぱく勉強しないと◯◯できないよ・◯◯を買わないよと言いました。また、我が家は、軌道に乗るまでは報酬で誤魔化す作戦はアリなのですが、毎週の塾の勉強に報酬を設定するのは違うかなと思っています。
2.については、過去、長女が食パンを食べながら勉強すると集中できるというので、食パンを常備していたことがありますが、食パンだけ食べて勉強は最初だけしかしなかったことが何度かありました。また、おばあちゃんは野菜と一緒に駄菓子を送ってくるのですが、私たちは子どもの健康に悪いからと断っています。次女の言い分では、おばあちゃんは長女の性格をよく分かっていてお菓子を送ってくれるのに、私たちがそれを断っていることを責められました。
3.は、夫婦とも仕事が忙しくて自然に「見守る」状態になっていたことがよくありますが、勉強は最初の少しだけしかできていませんでした。

過去、どれもうまくいきませんでしたが、長女に対する次女の愛情に心動かされ、今週は「3.見守り作戦」を再トライすることにしました。

こんな話をしている間に、パパとママに小言を言われてイヤになっていた長女がリビングに来てお菓子を出しておもむろに勉強をはじめていました。過去の実績では、長女は、小言を言われた直後はイヤになって絶対に勉強をしないのですが、少し時間をおくと心の整理ができて、勉強できることがそれなりの頻度であるのです。

次女の分析

さらに、次女は、「Hにはリスクがある」と長女のことを分析していました。私立の小学校に通う次女は、2ヶ月程度小学校受験の塾に通ったのですが、そのときの塾の先生がとても褒め上手で、勉強をする楽しさを知ったそうです。また、プリント50枚等、大変なことをやり切った後は楽しいことがあることも体感をしたそうです。一方、長女はその塾に行かなかったため、勉強する楽しさを知らない「リスク」があるとのことでした。
次女のするどい分析に関心しました。

長女の反応

翌朝、次女が出かけた後、次女がどれほど長女のことを思っているか伝えたいと思い、長女に聞いてみました。
母:昨日、パパとママがHに勉強したの?って言ってた時、Kが泣いてたの知ってる?
長女:あー知ってるよ
母:ママね、Hがどうしたら勇気が出るか、Kに相談したんだよ
長女:あ、そ。でもねー、分数は得意の箱に入ったよ
母:ん?
長女:あたしのなかには、得意の箱と苦手の箱があってね、一昨日から分数は得意の箱に入った。

長女のマイペースさに今日も呆れるとともに、長女の「得意の箱」、「苦手の箱」という斬新な感覚に驚きました。
子育てって本当におもしろい。