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年末によせて。

2020年も残すところ2日といったところ。

今年の頭くらいにはまだ、世界がこんなことになるとはつゆも知らずにいたな。

高機能マスクが必需品となり、消毒液を奪い合う人々。会話もままならず距離をあけてのコミュニケーション。楽しみにしていた様々なイベントの中止、延期。医療崩壊。大切な人たちの死。

失った、見送った、奪われたものたちがたくさんある代わりに、これまで二の次三の次に考えていたアイデアたちが現実になっていったことも事実だと思う。

イノベーションのために世界が犠牲になるべきとは思わない。しかし、不幸中の幸いとして得られたものがあるということさえも否定したなら、この先の未来を乗り越えていけないようにも思う。

幸運にも私はウイルスに感染していないまま今年を終えようとしているけど、何がどうなるかなんて誰にも分からないのが今の時代。

世界中の医療研究者たちがトライアンドエラーを繰り返してたどり着いたワクチンがしっかりとしたエビデンスを培うことができたら、ようやくこのディザスタームービーにもエンディングが来るのかもしれない。日本でも2021年2月から接種開始するという。国内症例の積み上げにかかる時間はどの程度かわからないけど、ひとまず言えることは「誰も邪魔しないでほしい」ということ。

それぞれにほしいものが違うのだろうし、ワクチンにしてもアナフィラキシーショックを起こすリスクがあるわけだし、利権がどうのこうのということだってある。だけど、結果の出にくいものに対して現状を盾にして「効かない」論理を振りかざしてワクチン接種率を下げるようなことはしないで欲しいと私は思う。

さておき、幸か不幸か「新しい時代」を創る一員となったわたしたちが、2021年という年をどのように創り上げるかはまだまだわからない。日本人にとってみれば東日本大震災という巨大なイベントを跨いで以降の最大のイベントであり、間違いなく歴史に刻まれることであろう。だからきっと、2021年になればパッと元通りなんてことはないだろう。しかし、失ったものの代わりに得たものを礎にして新しい時代を創っていくことも間違いないだろう。

願わくば、我慢や代用品でなく新たな喜びをすんなりと受け入れることのできる未来が待っていますように。

2021年が、私たちにとっての再生でありますように。


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