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ゴーグル無しでVR?没入感がすごすぎるフライトシミュレーターを体験してみた

めちゃくちゃリアルな映像表現、Microsoft Flight Simulator 2020

2020年8月末に、マイクロソフトフライトシミュレーター2020(以下、MSFS)が発売されました。その圧倒的な高解像度と、AIによるリアルな風景描画に驚きが広がっています。

どれだけすごいのか、というのはひとまずこちらの画像をご覧ください。

地上の風景、海や川の表現はもちろん、翼や計器に反射する光まで、もう、ほぼ実写です。

コロナで海外旅行などが一切できなくなってしまった中、このソフトで世界中を旅している人がたくさんいるといいます。私も実際にやってみたのですが、その評判に偽りはありません。世界中を空中散歩していると、ついつい時間を忘れて没頭してしまいます。

どうせなら座席も動いてほしい!

自宅のPCでやる場合は、フライトヨークという操縦桿やスラストレバー、ラダーペダルを用いて操縦します。

これがフライトヨーク、スラストレバー&ペダルのセットです。
これだけでも十分気分は出るのですが、せっかくなら、椅子も動いてほしい。上昇や下降に合わせてリアルな挙動をしてほしいものです。

そして、今回、ラッキーなことにそれを体験させていただくことができました!
それがこれです。Wonder Vision社さんの「Sphere 5.2」

直径ほぼ5.2メートルの巨大な半球状のディスプレイと、映し出される画像に連動して動くモーションベースが一式セットになっています。

羽田空港すぐそばにある秘密基地

羽田空港近くにあるスタジオに実機が置いてあるということで、お邪魔させていただきました。

このビルの中にスタジオが。

これがその実機です。手前にある黒い半球がやや小さい方、そして奥にあるのが直径約5.2メートルの巨大型!

全体像としてはこんな感じになっています。半球があり、右側にあるのがそれと接続されているPCで、ここから画面を出します。

半球の上にある部分が、この製品のポイントの一つ。

半球側から見ると、こんなふうに鏡になっています。一つのプロジェクターから映し出された光が、この曲面鏡に反射することで、半球スクリーンに没入画像が作られます。

従来の曲面画像では複数のプロジェクターを使って球面上に映し出していました。そのため、画像のソースは専用に準備し、複数のプロジェクターの設置にも細かな調整が必要でした。しかし、この鏡1枚のシステムの場合、画像ソースは一つでよく、複数プロジェクターの調整も必要ありません。

なので、Youtubeの動画をそのままなんの加工もすることなく球面上に出す、なんてこともできます。

これがモーションベースです。指示に合わせて上下左右、自由自在にグワングワン動きます。土台のベース部分と、実際に動くサスペンションの部分が一体化されていることで、設営時間が大幅に短縮されたといいます。

モーションベースの後ろにあるこの銀色のもの。これがモーションベースの「リモコン」です。これを動かすと、その動きと全く同じようにモーションベースが動きます。

この銀色のコントローラーは入力装置も兼ねています。動画を見ながらこのリモコンを動かし、その動きを記録することで、同じ動作を何度も反復することができます。したがって、例えばアトラクションで同じ動画を見せる場合、一度動作を記録させてしまえば、あとはリモコンなしで、同じ動作が再現できます。そうすることで、イベントの設営などの効率性が格段に上がったといいます。

さて、実際に乗ってみました。

この角度から見ると、後部座席からパイロット座席を見ているのと変わりません。(この画像はFSX)

これは、MSFS2020の画像です。羽田空港の特徴的な2つの管制塔が右手に見えるのが分かるでしょうか?この後、この2つの管制塔の間を通りました。普段だとありえないルートも飛べるのがシミュレーターの醍醐味!


動きに合わせてグワングワン動きます。

ソフトからの信号を拾って、直接モーションベースを動かすこともできるのですが、この日は時間の関係で手動でした。こんな感じで、背後で人がリモコンを操縦しています。

特別に僕もリモコンの操縦を体験させていただきました。

意外にしっかり感があるリモコンでした。これを動かすとモーションベースがグニョングニョン動くのが結構面白いです。

開発者のアートディレクター田村吾郎さん(中央)、ワンダービジョン社シニアマネージャー中平誠さん(左端)と。

大きい方は高さが4メートル以上必要ですが、小さい方はそこまでではなく、一般的なオフィスや家庭にも入れられるサイズとのこと。小さいですが、その分画像の密度が濃くて画像が綺麗です。花火や音楽ライブの映像を見せていただいたのですが、これはこれでなかなかな没入感でした。ライブビデオ見るためにコレを1つほしいです。パイロット免許を持つ投資家の千葉さんの操縦でフライト。画像がとにかくリアルなので、ものすごい没入感。動く座席とあわせて、東京上空を堪能しました。

東京駅から山手線を回ってみました。これも現実では到底できません。

今回はフライトシミュレーターでしたが、もちろん、自動車のシミュレーターなどと組みわせることも可能です。レースゲームとかすごい楽しそうですよね。

このSphere 5.2は、イベントなどへの貸し出しがメインだそうですが、販売もしているそうです。こんなのがある自宅。夢ですねえ。

#MicrosoftFlightSimulator #空中散歩 #没入 #ゴーグルなしでVR #WonderVision

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