地方でジャズピアニストやってます6

高校卒業と同時にそれまでやっていたフュージョン系のバンドからある意味真逆のブルースバンドに参加。

当時おそらく盛岡では「Fat's Murai&Moondogs」と「Chicago Bound」が代表格かと。小向さんの流れでMoondogsに入ってバンドの楽しさと恐ろしさを大いに経験。

この頃のバンド活動の空気感は大きな刺激になっている。参加当初はどの曲も同じに聞こえて違いがよく判らなかったのが正直な感想。でも次第に違いも判って楽しくなってきた。
映画「Blues Brothers」の公開も大きな要因。サックス米沢修司さんとかギターの寺田誠さんがギターとサックスを持ち替えたり、後に岩持芳宏さんが加入により更にホーンセクションの厚みがましたり。自主製作アルバム(今でいうアナログ盤)を作ったりと精力的に活動してました。
東京でのライブもあり高円寺「JIROKICHI」では対バンに近藤房之助率いる「BREAKDOWN」。当時は全くその意味の大変さが判らずジャズの延長で演奏していたことは反省すべき点である。勉強不足もいいとこ。

当時のレパートリーでプレスリーの「Trouble」を演奏し始めると房之助さんが控え室から「ウォー!」と雄叫びをあげて飛び出したことは未だに覚えてる。

でもブルースが好きになったことは大きかった。リハーサルで何気にセッションした時の寺田さんのギターソロは今でも印象に残っている。ブルースがジャズに繋がっていることを体感した瞬間だった。

ボーカルの村井さんはブルースの他にもかなり広範囲に音楽を知っていた。今思うと大瀧詠一さんとかなりダブって見える。嗜好もかなり似ている。

よくご自宅にお邪魔しては色々聞かせてもらった。

そんな意味で言えばベースの小向裕之さんの地下スタジオもそんな貴重な場所。壁一面のLPコレクションは村井さんのそれと合わせれば地元放送局のレコード室よりも充実していたに違いない。村井さんがポップスよりに対して小向さんはロック、これに寺田さんも加われば最強だったはず。

そういえばこの3人のコーラス(You realy got a hold on meとか)なんかすごくかっこよかった。

この頃のMoondogsが個人的には一番しっくりくる。

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