1d-lsd(使用編)

家に帰り、服を脱ぎ、一息つく。
彼(売人)から買ったばかりの「それ」が机で
じっとしていた。息を呑む。覚悟を決めた。
事前準備はしっかりしてある。
精神状態は比較的良好、親は遅くまで仕事で不在。

銀紙を剥がす。ぺりぺりと、私の不器用な手が焦らしてくる。それでも慎重に、剥がしていく。
「それ」が姿を現した。1D-LSDと書いてある。
私はそれをハサミで半枚に切り、半枚を銀紙に巻き直し、もう半枚を摂取することにした。

半枚でざっと100μgらしい。
覚悟を決めて、私はそれを口に運んだ。
無味無臭。ただの紙という感じだ。
30分後に飲み込み、効果の効き目を待った。

3時間ほどした経過した頃、そわそわしてきた。
だが視覚に変化は起きていない。
手足の感覚が鈍くなっただけ。
ある思考がよぎる。

「本当に本物か?」
彼に騙されたか?いや、それはないだろう。
そもそも、私は本当に摂取したのか?これは夢?
記憶はある。だがそれだけだ。おかしい、変だ。
あ、「過去は記憶でしかないんだ。」

心、いや、体全体がスッキリとした。心理に着いた
ような感覚。そこで私は「これ効いてるわ」と
確信した。普通ならこんな思考回路にならない。
※疑念を捨てなければ、私はバッドに入っていたかも

心地がいい、手足が鈍く、全身が浮くような感覚。
常に坐禅を組んでいるような澄んだ感覚だ。
坐禅をしてみる。息を吸い込むと同時に全身、いや
精神、魂が上へと登った。心地がいい。

音楽を聴いた、音が立体的に広がる、空間をつくる。振動が僕を囲み、存在を主張し合う。
鼓膜じゃない、皮膚、魂で曲を聴いている。
最高だ。

幻覚は全く見えない、歪みも曲がりもしない。
そこは残念だった。喜びを感じていると、
立体的な通話音が、私を囲んだ。

彼からだ。調子はどうかと聴いてきた。
最高だと答えると、⚪︎麻を勧めてきた。
ラリっている人間に勧めるか普通。卑怯だろ。
私は断った。違法が怖いのもあるが、
私は断るべきだと言う本能に従ったのだ。
いや、LSDに辞めろと言われている感じがした。
そう、君だけでいい。それだけで心地がいい。

腹が減ったのでファミチキを温めた、
袋を開け、口に入れる。辛い。なんだこの味。
おかしい、なんだこれは、こんな不味いものを
今まで食べていたのか?この味はなんだ?
そうか、添加物だ、こんなもの、食べてはいけない。
捨てるのも勿体無いので、炭酸で無理に流し込んだ。

これ以来、私はファミチキなどのジャンクフードは
一切口にしていない。

風呂に入った、手足にシャワーが当たる、熱い!
なんだこれ、過敏になってる?ボディーソープを手に
のせる。酸性の液体が私の毛穴に入り込む感覚がして少し痛かった。それを耐えて風呂を出た。
天国だ。風呂上がりの感覚が研ぎ澄まされ、
快感に襲われた。最高、気持ちがいい。
私は布団に入った。飛んだ。魂が急上昇し、
体が引っ張られ上がっていく。気持ちいい。


結局寝落ちして効果は切れた。個人的に依存性はないと思う。あと、個人差が激しい。
以上。
コメント待ってます。