薄情友情

大学のクラスが同じだった友達。
彼氏が欲しいけど出来ないタイプ。

顔は可愛らしい、ショートヘアのふわふわした雰囲気で、ありえないくらい性格が良い。お洋服は少し個性的でYouTuberのあさぎーにょさんにそっくり。
手を繋ぐことも、キスも経験が少ないらしい。

そんな彼女は時々好きな人が出来て、恋に悩む。
相談内容はいつも同じ。
これって脈アリかな…、告白した方がいいのかな…。
と、繰り返している。

それに対して私は
いい感じなら告白しちゃいなよ、と言う。

夢見る彼女は
「告白される方が嬉しいから、待ってるの!」
と言うのだ。

そのスタンスで告白されたことないじゃん、という冷たい言葉を飲み込み、それもそうね!と笑っておく。

私は彼女が理解できない。

だって、
話していれば脈アリかナシか大体分かる、脈アリなら告白すればいい、脈ナシなら相手の好みの話をすればいい、隙を見せればいい、ニコニコしてたまーに困った顔して頼りにしてますアピールすればいい、お姉さん好きならよしよししておけばいい、

私は顔面でどうにもならない分、相手の気持ちをくみ取って全力投球するようになった。まあ、付き合えても本性を見てガッカリされたり、自分自身疲れたりするのだけれど。

彼女に、なんて言葉をかければいいんだろう。いい子だからきっと彼女はいつか素敵な彼氏や旦那様に恵まれそうな気がする。私はうんうん、と聞いてあげれば良いんだよな。

同性でも、異性でもいいから。性欲をチラつかせなくても、泣いていても、スッピンでも、つまらない話でも、笑っていてくれる友達が欲しい。
でも、友達の話を上記の気持ちで聞いてるような私は、きっと友達デキナイ!

友情って薄情。


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