ありがた迷惑って?(中学生の声)
*事実を元にしたフィクションです、中学生のボクは架空の少年です。
中一のときボクが所属するサッカー部の中にお菓子を持って来るヤツがいた。一年生の中ではボスのような存在で、みんなもあまり逆らえなかった。彼は持ってきたお菓子を部活が終わったあとに食べていた。みんなにも配っていて、ボクも何度かもらって食べたことがある。もちろん先生や先輩には内緒だ。いけないことだとわかっているけど部活のあとはおなかがすくし、ちょっとぐらいならいいだろうと思ってボクはもらって食べた。もしかしたらあいつはボクたちを共犯にして先生にバレるのを防ごうとしたのかもしれない。
でも、そのうち先生に知られてすごく怒られた。「食べた者はしばらく活動停止だ」と言われてボクはショックだった。でもいけないことをしたんだからしょうがないと思って素直に従った。中には「自分はホントはほしくなかったんだけど、無理やり食べろと言われたからしかたなく食べました」とか「食べなかったらハブられると思いました」なんて言うヤツがいた。「迷惑でした」なんていうヤツもいたな。バレたから、そして罪を軽くしたいからそんなこと言うんだろうとボクは思った。結局、数日間の活動停止で許されたんだけど、すごく後味が悪かった。
どうしてこんなことを思い出したかと言うと、今回の選挙で党に非公認とされた候補者の中に、2000万円ものお金を受け取っていて「ありがた迷惑だ」とか「こちらからお願いしたものではない」なんて言っている人がいるみたいだからだ。「お金は返す」なんて言う人もいる。バレたからそう言っているように思える。大っぴらにならなければそのまま受け取っていたんじゃないかな。ボクたちの「お菓子事件」となんか似ている。