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60 事前学習で旅がぐっと楽しくなる:修学旅行2

下調べを兼ねて班ごとに京都と奈良の資料冊子を作っています。朝自習や学活の時間を使って先週から始めた活動です。担当個所を分担し、旅行雑誌や写真集、歴史の本や美術の参考書などを使って調べていますが、それそれの班で趣向を凝らした素晴らしいガイドブックができつつあります。イラストやカットを加えたり、切り紙細工を施したり、クイズコーナーを設けたりとかなり個性的です。そう言えばみんなの壁新聞づくりのうまさは入学時から定評がありましたね。

自分が分担する以外の場所にも興味を持って調べている人がいます。歴史の資料集を出してきて社会科で勉強したことを確認している人もいました。授業で学んだことに繋げられたら学びがさらに深まります。ちなみに奈良の大仏がなぜ建立されたかみんなは知っていますよね。資料を見ながら「へー、そうだったのか」と何やら驚いている人がいました。「ここも行ってみたいね」と友達と話している人がいました。あまり知られていないお寺に興味を持った人もいるようです。「これ食べてみたい!」というグルメ派もいますし、薬師寺の二つの塔の高さの違いを確かめてみたいという宮大工派もいるようです。

みんなの中には京都や奈良を訪れたことのある人が意外に少ないことを知りました。ほとんどの人が今回初めて訪れるようです。楽しみですね。でも、見知らぬ土地を訪れるとき何も知らずに行くより、あらかじめ知識を持って訪れる方が楽しめます。大仏を眺めて「わあ、大きいなあ」と驚くだけでなく、エピソードをいろいろ知っている方が面白味が強まります。先週、学年全体で京都・奈良のビデオを見ましたよね。そこで紹介されていた金閣寺の話を覚えていますか?金箔を一枚一枚張り付けてくあの作業について知っているのと知らないのとでは見学に大きな差が出ます。清水寺からなぜ素晴らしい眺望が得られるのかもみんなはもう知っていますいよね。実際に現地で景色を眺めたとき、そのことを知っているみんなはそれを知らない人の何倍も楽しめるはずです。龍安寺の石庭だってただ眺めるのではなく、閉ざされた空間の中にどんな意味が隠されているのかを知っていた方がより深く味わえます。もちろん自分自身で考えるというのもそれはそれで意味のあることですが。

予備知識のないまま人の後をただついていくのではなく、事前にいろいろ学び現地でそれらを確かめながら動く方が旅は充実します。楽しさも増します。私も旅をするときは徹底的に調べてから出かけます。海外に行く時はその国のことばを最低限学んでいきます。「あんたらも京都弁を少し覚えていかはるとよろしおすえ~」修学旅行を実り多いものにするためにも事前の学習をたくさんして出かけましょう。

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