小論文の対策いつから始める?進め方のコツ

総合型選抜/学校推薦型選抜、ほとんどの学校で出されるのが小論文です。書き慣れていないと難しく、対策は不可欠です。では、一体どれくらい書けば、「書き慣れてくる」のでしょうか?また、「効率の良い勉強方法」は何でしょうか?実際の授業を基に、解説していきます!

小論文対策はいつからがベスト?

もちろん「早いに越したこと」はありませんが、「そう言われても・・・」だと思います。やはり重要なのは、時期に合わせて優先順位を見極めることです。例えば、「書き慣れてくる」ために必要な本数が60~80本だとしましょう(実際、人気な学校を受けようと思うと、このくらい対策してることが多いと思います)
60~80本を週1の頻度で進めるなら、60週~80週、つまり1年~1年半はかかります。週2ですすめても、半年はかかるということです。やはり、理想は3月までに始めることがベストと言えます。

時期別・小論文対策の優先順位

今回は、夏休み明けの9月に小論文の試験があると仮定して話を進めていきます。具体的な対策内容は、この後に書いていきますので、まずは概要を確認しておきましょう。

①12~2月の場合:基礎の習得から始めることをオススメします!本番まで幅広くどのような課題が出るか分からない小論文にとって、「どんな課題にも対応できる力」=「基礎力」は重要です。いつも高い水準の点数が取れるように基礎を習得しておきましょう。

②3~4月の場合:実際の文章を書く、トレーニングから進めることをオススメします!まだまだ基礎の習得が間に合う時期です。急ピッチで進めるためにも、実際の文章を書く中でトレーニングしていきましょう。知識をスキルに変えていくイメージです。

③4~6月の場合:志望校/学部対策から始めることをオススメします!志望校/学部によって、小論文にも傾向があります。同じような傾向の大学を探して、たくさんの問題演習を行いましょう。

④6月以降の場合:直前対策から始めるしかありません!実際の時間で、志望校の過去問を可能な限り解いてください。基礎の習得は間に合わない分、1つの課題を繰り返し、修正がなくなるまで解ききることが重要です。

一般入試との両立は?

どうしても気になるのが「一般入試との両立」ですね。やはり両立させようと思うと、②3~4月までに始める必要があります。まずは、しっかりと受験計画を立てて、どのような学校を、どのような受験方式で受けるのかを明確にしておきましょう!

小論文対策の進め方

では、具体的な対策内容について、それぞれ見ていきます!

基礎を習得する

どのような課題にも対応できるように基礎を習得しましょう。「短時間でのアイデアの出し方」「主張+説明で構成する段落の書き方」など、単純に量を書くだけでは習得できない基礎を身に付けることが目的です。
そのためには、質の良いインプットを行うことです。注意しなければいけないのは、「小論文のルール」とは違うことです。「段落を変えるときは1文字空ける」「常体で書く」などは、基礎とはまた違います。文章の基礎とは「段落の主張は最初の1文に書く」「各段落200文字程度に抑える」「理由・比較・再反論など論理構成を、書く前に決めておく」などです。注意しましょう。

トレーニング

身に付けた基礎を、いかなる時もハイクオリティに再現できるようにするためのトレーニングです。基礎が身に付いたのを確認してから「トレーニング」を始めましょう。ここは、文字数の少ない課題から始めて、色々な傾向の問題を解くことをオススメします。

志望校/学部対策

様々な課題で、基礎を再現できるようになったら、志望校対策を始めましょう。小論文は大きく分けて「テーマ型」「文章読解型」「テーマ型」の3つの傾向に分かれます。自分の志望校/学部と同じ偏差値の同傾向の問題をできるだけたくさん解きましょう。ここから始める人も多いと思いますが、やはり基礎を習得できてない状態だと、効率が悪いです。時間は気にせずに、問題の中で自分の得意パターン=型を見つけましょう。
各大学のHPに過去問が載っていますので、印刷して志望校/学部対策を進めましょう。数をこなすなら「主張だけを10パターン作る」練習がおすすめです。

直前対策

いよいよ入試本番の時間制限で、1つの問題に納得いくまで向き合う直前対策です。ここまで来たら、小論文演習と並行して「学部に関連する知識のインプット」「トレンドリサーチ」を始めましょう。知識は最後で構いません。知識にこだわらずに、論理的な文章が書けることを目標に対策を進め、本番の2ヶ月前から周辺知識を入れていきましょう。

小論文対策のチェックリスト

ここまで、対策を始める時期や具体的な対策の手順について述べてきました。
・小論文は、どの学校でも課される頻出課題
・時期に合わせて優先順位を見極めること
・「基礎を習得」→「トレーニング」→「学部/志望校対策」→「直前対策」の順番で対策は進める
・基礎を習得:練習量を上げる前に、質のいいインプットを行う
・トレーニング:少ない文字数の課題から、問題数をこなす
・学部/志望校対策:同傾向の問題を解き、自分の得意パターン=型を見つける
・直前対策:「書き方はバッチリ」という前提で知識をインプットする


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