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【省エネで得をする社会システム】

 省エネがここまで普及しないのは、自分だけ辛抱して暑いのを堪えたところで、地球温暖化に無関心な連中が、ガンガンクーラー効かせてしまえばせっかくの苦労が台無しになる、といった省エネした側が損を感じる縮図があるから。
 移動手段にしてもそうだろう。なぜ自分だけ無理して車を放棄せにゃならんのか。健康のため運動を兼ねて歩くようなケースは別として。

 環境を改善していくには 省エネで得をする社会システムの構築が早急に必要だ。

【アメ】においては、
ペットボトルのリサイクルに協力したり、分別、古紙回収に協力するだけでエコポイントが付与されるなど消費者に特典を与えることで環境保護活動に関心を持ってもらえるよう国が働きかけを行う。

一方、【ムチ】においては、
今後はCO2排出量の規制による炭素税の増額にともなうエネルギー代の値上げ。ゴミの廃棄量規制。不法投棄、火の不始末による山火事など環境破壊に加担する者への厳罰化などが挙げられる。絶滅危惧種の捕獲、乱獲なども重罪にすべきだろう。

 誤解してる消費者が多いと思うのだが、

〝環境にやさしいこと〟をしたからといって別に良いことをしたわけじゃない。もともと〝環境にわるいこと〟をしているのだから、ただマシになるだけのこと。本来なら消費せぬが一番環境に良いに決まっているのだ。そうまでして良心をくすぶらなければどうにもならないところまで人間は来ている。世も末である。

 だが泣き言ばかりも言っていられない。
国は早急に環境保護への取り組みを増進させ、国民に環境保護の深刻さを訴えながら更なる抑止力を保つ。それと連携しメディアも環境保護をトレンドとして呼びかけタイアップし国民の環境保護への意欲向上と「お得感」を与える。

 近々この流れが進行すれば環境問題でルサンチマン的転換が起こる気がしている。つまり持つ者が、損をし(罰せられ)、持たざる者が得をする(優待化する)構図である。

 限りある資源のプレミアが高まるなかで 敢えて持たない生き方を選択することがセレブ、クールみたいな風潮になるのではないか。断捨離、ミニマリズムのようなライフスタイルである。その一方、物を持ち過ぎて身動きが取れなくなってる富豪はダサく捉えられ物価高も続いてゆくので、貧乏くじしかない。

 それが良い流れなのかどうかはわからない。しかし皮肉にも環境が悪化したせいで 弱者にとっては好機なのかもしれない

 ただ世界は変わらず、環境が悪化していく中での〝やせ我慢の美徳〟なので 暑いわ 寒いわ 物価は高いわ あまり呑気なことも言っていられそうにないが。

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