２０２３Ｊ１第１節川崎フロンターレ対横浜Ｆマリノス

〇川崎フロンターレ　４３３
GK：チョンソンリョン　バックライン右から山根、ジェジエウ、車屋、佐々木。アンカー橘田、IH脇坂、遠野。RWG家長、LWGマルシーニョ、CF宮代。

〇横浜Fマリノス　４２３１
GK：オビ　バックライン右から松原、畠中、角田、永戸。CH喜田と渡辺、RWG水沼、LWGエウベル、トップ下西村、CFアンデルソンロペス。

〇前半
立ち上がりは互いに前からプレッシング。WGが外切りは両チーム共通でまずリスク回避で蹴っ飛ばす両者。
川崎：両CBにWG外切り、両CHに宮代＋１IH。SBに出たらIHが出ていく。
宮代はCH見ながらGKに下げたボールにプレッシング。ただし寄せが甘くオビは冷静に繋いでいた。
３分宮代からボールを奪った畠中→オビ→角田（浮き球）→永戸（寄せる脇坂をかわして橘田を釣り出してパス）→アンデルソンロペス→エウベル→アンデルソンロペスもパスが惜しくもずれる。
４分車屋→ソンリョンの山根へのミドルパスがミスり（ロペスのプレスも要因か？）エウベルがひっかける。そのボールを西村が巧くボレーで合わせて幸先よくマリノスが先制に成功する。
車屋のソンリョンへ下げる動作も分かりやす過ぎるし、ソンリョンに下げる時点でジェジエウはもっと下がって開いてパスコースを作ってあげるべきだった。フロンターレのパスよりもマリノスのプレッシングが上回ったからこその先制点ともいえる。
５分フロンターレのスローインからの繋ぎに対し、マリノス４４２外誘導でプレッシング。
６分フロンターレのスローインから右で繋ぎ山根からサイドチェンジ。松原が前に出てカットするも遠野に奪われ佐々木から左大外に残っていたマルシーニョへ。マルシーニョドリブルでカバーに来る両CHをかわしサポートに回った家長に預けクロスもカバーに来た畠中に当たる。
マリノスの守備は車屋にロペスか西村が寄せて、アンカーは車屋に行かない側が見る。（カットした際に真ん中に位置取っているので預けて容易にカウンターに移行しやすい狙いもあった？）ジェジエウにはエウベルが山根へのパスコースを切る。川崎両IHにマリノス両CHが寄せやすいタイミングでCBからパスが出るのでカットしやすい。
しかし１１分ジェジエウ→脇坂→山根。エウベルはジェジエウに寄せるのか、山根についてくのか中途半端。山根に対しカバーに来た永戸は中にかわされ（外の追い込めばエウベルをサンド出来たと思う。）渡辺も食い止められず左に展開されてしまう。
１６分マリノスプレス。（喜田が前に出て橘田についていく）出すところがない川崎は宮代に蹴っ飛ばすも角田と渡辺に回収される。渡辺→西村→水沼クロスにフリーのロペスが合わせるも枠外。
マリノスのゴールキックは前からのプレスで繋がせない川崎。２連続でオビに長い球を蹴らせ回収に成功。
川崎１６分以降山根が偽SB（右CHのような役割）を開始。
１９分ソンリョン→山根（渡辺釣り出される）→橘田→宮代（畠中釣り出される）→佐々木→遠野へスルーパス。（脇坂に対し角田が釣り出されており残っているのが喜田しかいない。。。）抜け出した遠野のシュートはオビがファインセーブ。
両WGが大外に張り両SBをピン留め、宮代が中盤まで下りてCBを釣り出してそのスペースにIHが飛び出す形で決定機を川崎が作った。
２３分CB間で受けた山根（西村は橘田も山根も見ないといけない）→脇坂→山根→遠野→マルシーニョ→脇坂シュート→畠中ブロック→宮代シュート→永戸ブロック
偽SBの山根に対し渡辺がついていく、それに合わせてラインを高く人にしっかりつく対応。
３５分喜田サリー、松原偽SB。喜田→松原→水沼→HS走り抜ける西村へのパスがずれる。いったんは失ったものの取り返し右サイドでオーバーロード。相手を押し込み即時奪回。自分たちのしたいサッカーをする時間帯を少しだけでも作れた。
そんな流れからCKを得る。結果連続CKになりエウベルが詰めて追加点。
〇前半総括
マリノス：川崎の４３３に対しプレッシングをうまく嵌めることが出来て先制点も取れた。しかし山根が偽SBをやり始めてからはプレッシングを空転されピンチに。しかしオビを中心として守備陣が踏ん張り、少ない時間だったが相手を押し込む自分たちのサッカーで結果CKから追加点を取れた。
川崎：いきなりのミスで失点し立ち上がりは苦労するも山根の偽SBをやり出してからは後ろの枚数調整でマリノスのプレスを外して前進。左サイドを中心に何度も崩しのシーンを見せた。ただこれをやるなら家長は右大外にいたほうがいいのではと思う。
〇後半
４５分家長→瀬川
LSB佐々木を内側に置く３バック化と山根の偽SBを生かすために大外に瀬川に入ってもらう形に変更。３バック化で相手１列目２枚に対し数的優位。瀬川が永戸をピン留めすることでCH脇のスペースがさらにひろくなりそこを山根や脇坂が使うことができる。佐々木からの大外の瀬川へのサイドチェンジも増えた。（これが本来やりたかった「３２５可変」ではないだろうか）
４６分下げたボールにマリノス１列目プレスかけにいくも後ろがついてきてないため車屋→橘田で外される。脇坂→瀬川→山根を渡り山根からファーのマルシーニョへクロス、こぼれ球を佐々木のシュートは永戸がブロック。さらにこぼれをマルシーニョシュートも枠外。
５２、５３分左で作って大外瀬川のシュートと遠野に合わせたクロス。
マリノス奪ってカウンターを狙いに行くもずれてシュートまでいけない。
６０分車屋→大南（怪我）
６８分は奪ったボールを無理せず繋ぎ休む時間を作れた。（角田が縦パスをロペスに出したところでロストしたが無理せず別の選択肢を使っても良かった。）
７１分遠野→大島　宮代→山田　
エウベル→ヤンマテウス　松原→エドゥアルド　角田がRSBに入る。
７７分水沼→井上
７９分脇坂→シミッチ　橘田IHへ
８１分ソンリョン→山根→シミッチ→大外背後走るマルシーニョへ（オフサイド）
８２分喜田→藤田　アンデルソンロペス→マルコスジュニオール　西村がCF
マリノス前線の選手を入れ替えプレス強化を図る。
８４分倒された西村がFKクリックリスタート。マルコスがCB（誰も見てない）の裏を抜け出し後ろからジェジエウが引っ掛けDOGSOで退場。
３４２に変える川崎（バックライン右から山根、大南、佐々木。CHシミッチ、大島。右WG橘田、左WGマルシーニョ。CF瀬川と山田）。
９１分シミッチから佐々木へのパス。井上が奪いかけるも蹴り損なう。佐々木のクロスに橘田合わせて１点返す。
失点後右サイド中心にボールを保持し時間を使いながら追加点を狙いにいくマリノス。
結局試合はタイムアップ。１－２でマリノスが勝利。２０１９年以来の等々力での勝利である！

〇試合総括
マリノス：立ち上がりプレスから先制点を奪い序盤からペースを握るも山根の偽SBに苦労し、プレスがハマらなくなるとピンチを何度も作られたがオビや両CBを中心にリードを守り切った。
課題はプレスを外されたときの守り方なのか、プレスのやりかたを試合の流れによって変えることなのか・・・
カウンターで追加点を狙いたいのは分かるがフィニッシュにいくまでの段階でのロストが特に後半は多かった。もう少し保持の時間を増やせれたらと思う。
川崎：山根の偽SBと「３２５」可変はナイスチャレンジだと思う。左サイドのマルシーニョを中心とした攻撃はJ屈指だし松原、畠中でなんとかしのぐことはできたがマリノスの右サイドはほとんど守備しか出来なかった。
あとは右WGが昨年までと同様家長なのか瀬川なのかもしくは・・・
ソンリョンではなく上福元でも面白くなると思う。