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外からは見えない活動のご紹介②同行支援について

外からは見えない活動のご紹介②

「同行支援」というのは、当事者の方と共に役所・警察署・裁判所・法律事務所・転居先探し・賃貸住宅契約・面会交流などへ行き、手続きの補助、精神的フォローなどをします。
星の樹では、相談時から別居時はもちろん、別居後もご本人のご希望と必要に応じて長期に渡り支援しています。

役所と警察署へは、家を出る際にDV支援措置を受ける場合、必ず必要となる手続きです。
そこでは、当事者と配偶者の出会いから現在までの詳細を話さなければなりません。
何年に結婚し、いつごろからDVが始まり、どのような経過で現在はどのようなDVがあるか、お子さんがいれば、お子さんへの対応はどうか、親族との関係など時間もかかりますし、不安と緊張の中にある当事者の方には、フラッシュバックも含めて、混乱を生じる事もありますし、二次被害を受ける事もあります。
事前に、聞かれることを整理して、年表のようなものを作成したほうが、ご本人だけでなく、役所や警察の担当者の方にとっても、わかりやすく時短できます。この年表のようなものの作成も、電話やオンライン、面談でお手伝いをさせていただいています。
DV被害のエピソードを思い出し、第三者に伝えるという作業は、精神的負担が大きい事なので、一緒に作成することが負担の軽減になると考えています。
法律相談は、時間が限られていることと、法的な事のみの相談なので、これも事前に、聞きたい事を箇条書きにしていただき、希望していることや、譲れない事などを整理します。

相談者さんの中には、言葉にして伝える事が苦手な方や、淡々とお話しする方だと、被害の程度や、心情が第三者には伝わりにくいということがありますので、私たちが補足いたします。

ハッキリ伝えることが出来る方は「強い人だから大丈夫」淡々と時に笑顔で話す方は「大した事はない」と思われがちなので、事前に十分な時間をかけて、当事者と向き合ってきた相談員が、同行することには大きな意味があります。
「同行支援」当日にかかる時間は数時間から半日、長くても1日ですみますが、事前の準備を十分にすることで、当事者の負担を軽減すること、終了してから、感じた事や今後の相談を受ける時間と場を設けることで、不安の軽減や、帰宅前に気持ちの切り替えが出来るようにしています。

調停や裁判は、弁護士の先生にお任せしますが、その前後のお手伝いをしています。
「こんなことは弁護士さんに聞いてもいいのでしょうか?」「この事を伝えたいのですが、伝えてもいいですか?先生はお忙しいので、迷惑にならないか?」
この点は法的な事だから先生に聞いてください、という事柄と、お気持ちの問題は私たちが承りますという面があります。

面会交流時の同行支援は現在1件のみ受けています。
受け渡し場所から離れた場所で預かり引き渡すという、子どもの受け渡しのみです。
加害者と関わることは当団体では現時点ではしておりません。
出来る状況にありませんので、今後の課題でもあります。

星の樹の同行支援は、ただ、一緒に行く、隣にいるだけではないので、制度や相談者の状況を理解しているスタッフのみが行っています。
星の樹の同行支援も、長期支援を重要視している点では欠かせないものです。

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